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2025.07.04鉄道JR東日本 約26年、鉄道の旅を彩る 寝台特急「カシオペア」引退 など【今週の交通新聞より】

2025年6月30日~7月4日の交通新聞から注目のニュースをご紹介!

交通新聞に掲載のニュースの中から、特に注目のニュースをトレたび編集室がピックアップしてご紹介します。

【今週注目のニュースはこちら】
・JR四国 「四国家のお宝」発掘地域産品 PR第4弾は西条市特産ナス
・JR東日本 約26年、鉄道の旅を彩る 寝台特急「カシオペア」引退
・東急・JR東海 「ザ・ロイヤルエクスプレス」 愛知、岐阜に拡大 11~12月に運転
・鉄道博物館 企画展「こころ、はずむ、出会い~観光列車の世界~」12日から開催
・JR西日本グループ 駅での地域情報発信イベント ワンストップで支援

6月30日 月曜日

JR四国 「四国家のお宝」発掘地域産品 PR第4弾は西条市特産ナス


交通新聞

JR四国の四之宮和幸社長は25日の定例会見で、同社のツアー「四国家のお宝」で取り上げた地域産品のPR第4弾を愛媛県西条市特産のナス「絹かわなす」に決定し、同社グループのめりけんや各店舗で新メニューとして販売すると発表した。JAえひめ未来農業協同組合が協力。販売期間はあす1日から8月31日まで。

四国家のお宝では、昨年9月に同市で催行した第95弾ツアーで絹かわなすをクローズアップ。同ツアーは同社の大学連携事業「地域観光チャレンジ」で、愛媛大学の学生が同ナスをテーマに含めて企画・催行したツアー(2023年6月)を基に実施したもので、同チャレンジで取り上げた地域産品の商品化は初となる。

絹かわなすは、同市内の限られた地域で継承されてきた伝統野菜で、長さ約20㌢、重さ350㌘以上と大きく、絹のような光沢のある果皮に包まれ、果肉がほのかに甘くアクや種がほとんどないのが特長。

めりけんやではナスの食感を生かした新メニューとして、「なすみぞれ冷かけ」(並・首都圏770円など)、「なすとろろぶっかけ」(同)、「絹かわなす天」(190円など)の3種類を開発した。首都圏4店舗、大阪地区1店舗、香川地区3店舗で販売。香川地区は「なすとろろぶっかけ」のみ。

会見には四之宮社長のほか、三木有人めりけんや社長、佐伯宣孝西条市産業経済部長らが出席。四之宮社長は「今後も地域の皆さまとJR四国グループの連携を活用して、地域産品のPR、消費拡大、観光による地域活性化に寄与していきたい」と述べた。


7月1日 火曜日

JR東日本 約26年、鉄道の旅を彩る 寝台特急「カシオペア」引退


交通新聞

1999年のデビューから約26年にわたり“夢の列車”として活躍してきた寝台特急「カシオペア」が、6月28~30日の団体専用夜行列車「カシオペア紀行 仙台行き」(上野―仙台間)を最後に運転を終了。発着駅の上野や沿線には多くのファンが駆け付け、最後の雄姿を記憶にとどめた。

カシオペアは1999年7月16日、JR初のオール2階建て全室A個室の寝台列車として、上野―札幌間で運転開始。E26系客車12両を機関車がけん引する形で、週3往復を基本に運転していた。2016年3月には、北海道新幹線の開業に伴い定期運行を終了。その後は旅行商品向け団体専用臨時列車「カシオペア紀行」として、上野―仙台、秋田、青森間などを走った。

客車は寝台車10両、食堂車、ラウンジ車各1両で構成され、全室にトイレ、洗面台を設置。3号車ダイニングでは、高級レストランさながらの雰囲気で本格的なフレンチコースや懐石御膳を提供するなど、唯一無二の豪華寝台列車として多くの人に愛された。

往路出発前にイベント実施

最終運行となった往路出発の6月28日は21時20分ごろ、上野駅13番線ホームに列車が入線。出発前には、カシオペアや北斗星といった歴代寝台列車のヘッドマーク展示や、昔ながらの駅弁立ち売り風イベントが開催され、乗客は車両やヘッドマークと記念撮影を行うなど、思い思いの時間を楽しんでいた。

神奈川県から家族と参加した男性は、「息子(3歳)も電車が大好きなので、記憶に残るかは分からないが去っていく寝台列車の姿を見せてあげたいと思ってチケットを取った。最後なのは少し寂しいですが、車内でゆったり過ごす時間がとても楽しみです」と笑顔で列車に乗り込んだ。

この後、定刻22時40分に汽笛一声、EF81形がけん引するカシオペアが仙台に向けてゆっくりと動き出した。ホーム上ではJR東日本の乗務員やグループ会社の社員らが「いってらっしゃい!」と大きく手を振って見送り、乗客も車窓から手を振って応えていた。出発後は大きな拍手に包まれた。


7月2日 水曜日

東急・JR東海 「ザ・ロイヤルエクスプレス」 愛知、岐阜に拡大 11~12月に運転


交通新聞

東急とJR東海は6月30日、周遊列車「THE ROYAL EXPRESS ~TOKAIDO・FUJI CRUISE TRAIN~(ザ・ロイヤルエクスプレス 東海道・富士クルーズトレイン)」を11~12月に運転すると発表した。昨年11~12月と今年5~6月に運転した同車両の「静岡・富士クルーズトレイン」が好評だったことから、神奈川、静岡県に加え、今回は愛知、岐阜県へ拡大する。魅力的な食材を使った料理や各地の名宿、歴史、伝統文化といった東海道を巡る3泊4日の旅行商品を提供し、東海エリアの地域活性化への貢献を目指す。

豪華観光列車としてJR東海管内で初の運転となった「ザ・ロイヤルエクスプレス 静岡・富士クルーズトレイン」に続く第2弾が実現。これまで同様に、横浜―熱海間の運行はJR東日本が担い、熱海以西はJR東海が運行。同社の静岡支社と、名古屋地区を担当する東海鉄道事業本部が連携して取り組む。今回も8両編成で自力走行するのに備え、同社では延長区間の車両の適合性や乗務員への教育・訓練、運行ダイヤの調整などを行った。

プランは、11月7日出発分から12月19日出発分まで計6回設定。1人当たりの料金は2人1室利用で82万円から、1人1室で123万円から。1回当たり26人を募集する。「THE ROYAL EXPRESS」のホームページや郵送で申し込みを受け付け、抽選販売を行う。今月31日まで。

1日目は横浜駅を出発した後、車窓から相模湾、駿河湾、富士山を眺めながら「エルマイヨン」(伊東市)の本格フレンチを味わう。静岡駅からは専用バスで移動。静岡の伝統工芸体験や「Simples」(静岡市)の夕食を堪能する。宿泊は「泉ヶ谷工芸ノ宿和楽」(同)または「ホテルアソシア静岡」から選択する。

2日目は静岡駅から愛知、岐阜エリアへ。車内での昼食は、「鰻処 うな正」(浜松市)の「共水うなぎ」を堪能。岐阜駅に到着後は、木曽川や国宝犬山城に近い愛知県犬山市へ。宿泊は「灯屋 迎帆楼」または「ホテルインディゴ犬山有楽苑」。11月7日出発分は、同駅から岐阜県美濃市方面へ。宿泊は「NIPPONIA美濃商家町」または「都ホテル岐阜長良川」(岐阜市)。

3日目は岐阜駅から浜名湖畔の鷲津駅へ。車中では「サスエ前田魚店」(焼津市)の魚や「サカエヤ」(滋賀県草津市)の肉、愛知の野菜など東海道の食材を使った「BOTTEGON」(名古屋市)のイタリア料理を提供する。宿泊は「KIARAリゾート&スパ浜名湖」(浜松市)。

最終日は、浜松―横浜間の車内で「中国料理 村松」(静岡市)の昼食。東海道の旅がフィナーレを迎える。

同日は名古屋市の名古屋マリオットアソシアホテルで発表会を開催。東急の松田高広社会インフラ事業部事業統括グループ部長は「静岡・富士クルーズトレインでは、JR東海や地域の皆さまとともに素晴らしい旅舞台が提供できた。愛知、岐阜は東海道ならではの深い歴史と豊かな食材がある。東海エリアの良さを伝えていきたい」と述べ、プラン内容を説明した。

JR東海の中井洋樹東海鉄道事業本部運輸営業部営業担当部長は「運行する東海道線は、歴史ある旧東海道と並走する区間が長い。愛知、岐阜へと広がることで、沿線の美しい自然と豊かな歴史、文化の魅力を一層感じてほしい」と抱負を述べた。このほか、車内の昼食を提供するシェフが意気込みを語った。


7月3日 木曜日

鉄道博物館 企画展「こころ、はずむ、出会い~観光列車の世界~」12日から開催


交通新聞

“乗ること”を楽しむ

さいたま市の鉄道博物館は12日から、本館2階のスペシャルギャラリー1で企画展「こころ、はずむ、出会い~観光列車の世界~」を開催する。列車に〝乗ること〟自体を楽しむ新しい旅のスタイルが広まり、各地の特色ある「観光列車」が注目を集める中、全国で活躍する観光列車の多彩な世界を通して、鉄道の旅の魅力を伝える。観光列車をテーマにした企画展は初めてで、鉄道ファンはもちろん、子どもから大人まで観光列車の世界を楽しんでもらう。入館料のみで観賞可能。9月29日まで。

会場は3章構成。第1章では、時代とともに移り変わっていった鉄道旅の姿を紹介。鉄道省発行の観光案内(昭和初期)や1957年ごろの団体列車内の様子、欧風客車「サロンエクスプレス東京」(1984年)の写真など貴重な資料やパネルを展示。

第2章では全国の観光列車の中から、さまざまな特色ある列車を、鉄道好きの著名人による絶景ポイントや車内でしかできない体験なども交えて紹介する。第3章ではメッセージボードなどを設置し、来場者同士でお薦めの観光列車や鉄道旅の情報交換をしてもらう。

豊富な写真資料で紹介


交通新聞

写真約250点(うち約150点は交通新聞社提供)、ヘッドマークや制服、食器などの資料約75点を展示する。JR東日本、さいたま市の後援。交通新聞社、えちごトキめき鉄道、近畿日本鉄道、西武鉄道、JR北海道、JR西日本、JR四国、JR九州、JR東日本サービスクリエーション、原鉄道模型博物館、京都鉄道博物館の協力。

特別イベントは、学芸員によるガイドツアー(12、21日、8月11日、9月15、28日)や、ヘッドマーク缶バッジを作るワークショップ(8月9、10日)、クイズ大会(8月16、17日)などを予定。期間中はスタンプラリーを楽しめるほか、毎週土曜日開催の「てっぱく大学」では観光列車にまつわる講演を行う。


7月4日 金曜日

JR西日本グループ 駅での地域情報発信イベント ワンストップで支援


交通新聞

企画や仕入れ、広報、販売員の確保・・・

JR西日本は2日、JR西日本コミュニケーションズ、JR西日本コネクトと連携し、駅構内や商業施設の催事スペースを活用した地域情報発信イベントの企画や地産品の仕入れ、物流の調整、販売員の確保などをワンストップで支援するサービスを開始すると発表した。これまで情報発信者による調整が必要だった各種準備の負担が抑えられ、より簡易で手軽にイベントの実施が可能に。駅スペースを活用した地域の活性化や魅力発信がさらに促されることが期待される。

対象となるのは、主に自治体やDMO(観光地域づくり法人)、観光協会、商工団体などが、JR西日本の主要駅やショッピングセンターなどで観光誘客や地産品販売を目的に行うイベント。催事スペースの選定・手配、制作物の作成、媒体による宣伝告知支援、地産品の仕入れ、物流調整、販売スタッフの手配、販売場所に応じた衛生面での支援などを行う。

イベントのオペレーション確定に至るまでの流れの目安は、実施内容のヒアリングを約6カ月前をめどに行い、実施内容の調整、販売商品の選定や宣伝計画の策定を3カ月前までに実施。その後実施内容の確定、各所申請、諸手続きの確認や、広報、宣伝計画確定と進行などは2カ月前までが目安となり、一連のオペレーション確定を1カ月前までに完了する。 

具体的なサポートメニューは、内容や目的に応じた実施会場の提案から会場側との事前調整、手配までの「実施計画サポート」、実施会場の特性を踏まえた効果的なスペース活用プランや演出企画を提案する「企画運営サポート」、イベントにおける情報発信の効果を最大化するための広報、宣伝計画を提案、サポートする「イベント広報、宣伝PRサポート」。

さらに、販売商品の仕入れ対応から販売スタッフの手配、販売代行までの「商品の仕入れ・販売体制構築サポート」、イベント会場ごとに必要な物販に関する各種手続き、申請作業を一部代行する「食品等の販売における、販売場所に応じた各種手続きサポート」など。いずれも有償での提供となり、実施場所や内容、費用は個別に調整する。

サービス開始に先駆け、先行事例として2月7、8日にJRグループ6社が大阪駅西口の商業施設「KITTE大阪」2階の「@JP Cafe」で実施した「新幹線でつながる旬食フェア」では、同社グループが仕入れや物流の調整、宣伝告知などの実施にあたっての準備を支援した。同イベントでは、6社のネットワークと新幹線の速達性を活用し、全国のアンテナショップが軒を連ねる同施設に各地の特産品を即日輸送し即売を行い、盛況を博した。

イベント実施に関する相談や問い合わせは、同サービス事務局のjrwgroup.event.support@jcomm01.onmicrosoft.comまで。 



交通新聞

鉄道、航空、自動車などの交通機関はもとより、観光、旅行、経済など交通・運輸界にかかわる様々な情報を提供している総合専門紙。1943年(昭和18年)4月1日に「陸輸新報」として創刊、2013年(平成25年)12月18日には通巻2万号を迎えました。JR、私鉄、官公庁など幅広い読者の皆さまから高い評価を得ています。また、交通業界にとどまらず、不動産、金融、保険、サービスといった業界の方々からも注目されています。

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