2024.11.18鉄道JR四国 「土讃線日下―高知間開通100周年記念入場券」を発売 など【今週の交通新聞より】
2024年11月11日~11月15日の交通新聞から注目のニュースをご紹介!
交通新聞に掲載のニュースの中から、特に注目のニュースをトレたび編集室がピックアップしてご紹介します。
【今週注目のニュースはこちら】
・JR西日本・智頭急行 ズワイガニをデザイン ラッピング列車の運行開始
・東急・JR東海 「ザ・ロイヤルエクスプレス 静岡・富士クルーズトレイン」運転開始
・JR四国 「土讃線日下―高知間開通100周年記念入場券」を発売
・JR九州 「或る列車」を使った披露宴プラン
・JR東北本部 12月7日から「だて SATONO」運転 仙台-女川間
11月11日 月曜日
JR西日本・智頭急行 ズワイガニをデザイン ラッピング列車の運行開始
〝蟹取県〟にウェルカニ ! 京阪神から鳥取へ誘客
JR西日本と智頭急行、鳥取県は6日、同県名産のズワイガニを車体にデザインした智頭急行HOT7000系気動車のラッピング列車「スーパーはくと」(倉吉・鳥取―大阪・京都間)を運行開始した。同県が展開している「蟹取県ウェルカニキャンペーン」をPRし、旅行需要の喚起、鉄道の利用促進を図る。運行期間は来年2月末ごろまで。
同キャンペーンは、カニの水揚げ量日本一を誇る同県が、観光誘客やカニのPRを目的に、2014年度から毎年9月から半年間にわたり開催。今回は県内宿泊者やスタンプラリー参加者にカニや県産品のプレゼントなどを行う。
[[アンバサダーにゆりやんさん]] 7日には新大阪駅10番線ホームで京都発「スーパーはくと3号」の到着に合わせて、ラッピング列車の出発式を実施。JR西日本の冨本直樹執行役員・近畿統括本部長、藤村一博駅長、平井伸治鳥取県知事(智頭急行会長)、西尾浩一智頭急行社長、蟹取県ウェルカニキャンペーンのアンバサダーを務めるお笑い芸人のゆりやんレトリィバァさんらが出席した。
冒頭、西尾社長が「6日にカニ漁が解禁され、いま初競りが行われているところ。これからもぜひJR西日本と連携を取りながら、京阪神からの誘客を図っていく」とあいさつ。
続いて、冨本本部長が「京阪神エリアを中心に沿線の皆さまに鳥取県へカニを食べに行っていただくために、商品造成をはじめ日本旅行とも連携しながら頑張っていきたい」と述べた。
平井知事は「全国で一番カニが水揚げされているのは鳥取県だが、あまり知られておらず、カニのキャンペーンをやろうということになった。ようやくカニの季節が始まった。蟹取県へウェルカニ!」と呼び掛けた。
この後、出席者が〝カニの爪〟でテープカットを行い、藤村駅長、平井知事、ゆりやんさんによる出発合図で列車を送り出した。
また、JR西日本と日本旅行による日帰り旅行商品「かにカニ日帰りエクスプレス」の利用開始に合わせて、JR西日本では同日から「津居山かに」など4ブランドの松葉ガニを車両にあしらったラッピング列車「かにの特急ラッピング列車」(289系1編成4両)を主に新大阪―城崎温泉間で運行を開始。来年3月ごろまで運行する。
同日の城崎温泉駅4番のりばでは、地元関係者らによる横断幕や手旗などで乗客の出迎えなどが行われた。かにの特急ラッピング列車は同区間の特急「こうのとり」のほか、京都―城崎温泉間の特急「きのさき」としても運行される。
11月12日 火曜日
東急・JR東海 「ザ・ロイヤルエクスプレス 静岡・富士クルーズトレイン」運転開始
豪華列車で県内横断 12月16日まで計6回催行
東急とJR東海は8日から、周遊列車「THE ROYAL EXPRESS~SHIZUOKA・FUJI CRUISE TRAIN~(ザ・ロイヤルエクスプレス 静岡・富士クルーズトレイン)」の運転を開始した。静岡県の観光振興と地域活性化を目的に、東急が催行を手掛け、同社グループの伊豆急行が保有する2100系「THE ROYAL EXPRESS」(JR横浜―伊豆急下田間)を活用。横浜発着3泊4日の旅で、同県内を横断するように東海道線沿線を巡る。豪華観光列車がJR東海管内で営業運転するのは初めてで、12月16日までの金曜日出発、計6回催行する。
旅行プランは、横浜駅を出発した後、静岡の食材を使った「エルマイヨン」(伊東市)の本格フレンチを車内で提供する。車窓から富士山を眺めながら富士川駅で折り返し、県東部の三島駅で下車。専用バスで宿泊地の「沼津倶楽部」(沼津市)または「おちあいろう」(伊豆市)に向かう。
2日目は沼津駅からスタート。車内での昼食は「鰻処 うな正」(浜松市)の「共水うなぎ」を堪能する。県西部へと向かう列車は新居町駅に到着。東海道の宿場町・新居町で観光を楽しんだ後は、浜名湖に面した「KIARAリゾート&スパ浜名湖」(浜松市)に宿泊する。
3日目は浜松駅から静岡駅へ。車中では「サスエ前田魚店」(焼津市)と県内のシェフ6人が地魚を使った料理を振る舞う。静岡駅からは国宝・久能山東照宮(静岡市)を訪ねた後、ほど近い「日本平ホテル」(同)に泊まる。4日目は静岡―横浜間の車内で昼食。絵画のような盛り付けが特徴の「羅漢」(伊豆市)の和食で締めくくる。
1人当たりの料金は2人1室利用75万円から、1人1室105万円から。1回15組、最大30人を募集したところ、全6回に約2倍の応募があった。
この日は、1日目の三島駅到着に合わせ、3番線ホームで運行記念セレモニーが開催され、丹羽俊介JR東海社長、堀江正博東急社長、土方健司伊豆急行社長、来賓の鈴木康友静岡県知事、五十嵐徹人国土交通省鉄道局長、中村広樹同中部運輸局長、水戸岡鋭治ドーンデザイン研究所代表が出席。地元の保育園児と共に手旗を振り、三島市の伝統芸能「しゃぎり」が実演される中、列車を出迎えた。
ホームに降り立った乗客を歓迎した丹羽社長は「静岡県の魅力を存分に詰め込んだ列車で、ゆっくりと景色を楽しめるように、過去にないような特別ダイヤを組んだ。今回の運行がますます静岡に来訪するきっかけになれば」、堀江社長は「地元パートナーの皆さまと力を合わせ、静岡県の魅力を存分に堪能する旅の舞台を用意した。より多くの方に静岡の素晴らしさを知っていただくお手伝いができれば」とあいさつ。
鈴木知事は「これをきっかけに、静岡県の豊かな地域資源を国内外にPRして観光交流を拡大したい」、五十嵐局長は「今回の静岡の旅を周囲に宣伝してほしい」と祝辞を述べた。
11月13日 水曜日
JR四国 「土讃線日下―高知間開通100周年記念入場券」を発売
JR四国は15日から、土讃線多度津、琴平、阿波池田、後免、高知、須崎、窪川の7駅で、「土讃線 日下駅~高知駅間 開通100周年記念入場券」を発売する。
入場券は、同日に開業100周年を迎える同線日下、伊野、朝倉、旭、高知駅の普通入場券(計5枚、各190円)と記念台紙の一体型、950円。1000セット限定。1人5セットまで。発売期間は来年3月31日まで(売り切れ次第終了)。
11月14日 木曜日
JR九州 「或る列車」を使った披露宴プラン
JR九州は来年2月2、8日、ウエディング事業などを手掛けるラック(福岡市博多区)と連携し、D&S(観光)列車「或る列車」を貸し切って披露宴を行うプランを設定した。各日1組募集。久大線由布院発博多行き車内で実施する。
フォトウエディング会場として提供する企画はあったが、「或る列車」を披露宴の場として商品化するのは今回が初めて。同列車が誇るラグジュアリーな空間と自慢のコース料理を特別な一日に活用してもらう。
利用者の希望に沿った各種プランニングを実施。同線豊後森駅隣接の鉄道遺産「旧豊後森機関庫」(大分県玖珠町)を背景に行う人前結婚式などと組み合わせた利用を提案する。
モデルプランでは、前日に由布院で前撮りし、当日は昼すぎから同機関庫前で挙式開始。アフターセレモニーを経て由布院駅に移動し、或る列車をバックに写真撮影。出発後の車内では、博多到着まで3時間の披露宴を行う。20人参加の想定で総額150万円から。
11月15日 金曜日
JR東北本部 12月7日から「だて SATONO」運転 仙台-女川間
JR東日本東北本部は12月7日から、冬の宮城を楽しんでもらおうと、仙台と石巻線女川を結ぶ臨時列車「だて SATONO」を運転する。「宮城の食と酒!宮城のおもてなし!知られざる宮城を発信!」をコンセプトに、下りは小牛田経由で里の景色を、上りは仙石東北ライン経由で海の景色を堪能。地元のこだわりの弁当などを用意するほか、宮城県の郷土品による車内装飾、同県にゆかりのある声優が協力した沿線の魅力を伝える車内放送を流すなど特別な空間を演出する。
運転日は来年2月24日までの土曜日・休日(1月1日を除く)、各日1往復。使用車両は観光列車「SATONO」(HB―E300系2両編成)。指定席料金は、1号車(グリーン車)が大人・子ども同一2000円、2号車(普通車)が大人840円、子ども420円。乗車券が別途必要。
ダイヤは、下りが仙台発9時57分、東北線・石巻線経由で女川着12時。途中停車駅は松島、小牛田、涌谷、石巻。上りは女川発14時16分、石巻線・仙石東北ライン(仙石線・東北線)経由で仙台着16時28分。途中停車駅は石巻、高城町。
食に関する車内サービスは、事前にモバイルオーダーシステム「うけとりっぷ」で注文が必要。下りでは、牛たん焼きやはらこめし、笹(ささ)かまぼこ、ずんだ餅など宮城の名物を盛り込んだ「こばやし みやぎまるごと弁当」(1700円)、宮城の日本酒「むとう屋 一ノ蔵・澤乃泉セット」(1340円)、沿線の食材を使用した「ホテルメトロポリタン仙台 だてなバターサンド」(1980円)を用意する。
上りは、石巻で100年の歴史を持つ割烹(かっぽう)料理店の「八幡家 金華弁当」(3240円)、ハンバーガー「八幡家 まきのねこバーガー金華銀鮭のマリネ」(980円)、日本酒「むとう屋 浦霞・勝山セット」(1600円)を販売する。
車内は、宮城の郷土品「こけし」「七夕飾り」などで装飾するほか、アロマを活用して癒やしの空間を演出。アテンダントによる車内販売では、沿線の地産品、SATONO限定グッズを取り扱う。上りの仙石線東名―陸前大塚間では海の景色を堪能できるよう減速運転を行う。
[[県ゆかりの声優陣車内放送に登場]] 車内放送では、声優の佐藤拓也さん(山元町出身)、千葉一伸さん(気仙沼市出身)、新田杏樹さん(仙台市出身)、安野希世乃さん(涌谷町出身)、山寺宏一さん(塩釜市出身)の5人が協力した沿線の観光情報を伝える音声を流す。
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