2025.10.17鉄道JR大宮支社 大宮・横川鉄道ミュージアム巡礼スタンプラリー など 【今週の交通新聞より】

2025年10月14日~10月17日の交通新聞から注目のニュースをご紹介!
交通新聞に掲載のニュースの中から、特に注目のニュースをトレたび編集室がピックアップしてご紹介します。
【今週注目のニュースはこちら】
・JR九州 「SUGOCA」エリア拡大 大村線7駅に導入 北部九州がシームレスに
・JR北海道 登別駅新駅舎 新こ線橋の使用開始
・JR大宮支社 大宮・横川鉄道ミュージアム巡礼スタンプラリー
・JR西日本 新たな観光キャンペーン「動け、好奇心。」開始 体験型観光を推進、地域活性化へ
10月14日 火曜日
JR九州 「SUGOCA」エリア拡大 大村線7駅に導入 北部九州がシームレスに
JR九州は、長崎県と連携し、大村線南風崎―大村車両基地間の7駅でICカード乗車券「SUGOCA」のサービスを9日から開始した。これにより、従来相互に利用できなかった「福岡・佐賀・大分・熊本エリア」と「長崎エリア」が一つのエリアに統合。県内主要区間の長崎―佐世保間が利用可能になるなど、北部九州でシームレスな利用サービスが実現した。
今回のエリア拡大では、南風崎、小串郷、川棚、彼杵、千綿、松原、大村車両基地の各駅が追加。このうち、SUGOCAの発売は川棚駅の自動販売機で取り扱う(通学定期は継続のみ)。SUGOCA利用可能エリアは管内全572駅(BRT駅は除く)のうち313駅となった。
今回の拡大は両者の包括連携協定に基づいて検討してきたもので、7駅追加により、長崎エリアの長崎線諫早―長崎間(長与経由を含む)と大村線竹松―諫早間、福岡・佐賀・大分・熊本エリアの大村線早岐~ハウステンボス間がつながった。
この日は、同社と同県の共催で記念セレモニーが川棚駅で行われ、同社の古宮洋二社長、遠藤理恵執行役員・長崎支社長、管理駅長の松藤朗生嬉野温泉駅長、地元からは大石賢吾知事をはじめ沿線4市町の首長が出席した。
古宮社長は「SUGOCAは、列車だけでなく、コンビニなどでも使える便利なカード。ぜひいろいろなシーンで使ってほしい。今回のエリア拡大をきっかけに長崎県沿線の市町村がもっと元気になれるよう、われわれもさらに努力してまいりたい」とあいさつ。続いて、エリア拡大を祝う〝テープつなぎ〟セレモニー、渡り初めが行われた。
10月15日 水曜日
JR北海道 登別駅新駅舎 新こ線橋の使用開始
名湯の玄関口、装い新た エレベーター整備
JR北海道が国や北海道登別市の協力を得て整備を進めてきた室蘭線登別駅の新駅舎や新乗り換えこ線橋、エレベーターが完成し、11日始発から使用を開始した。同日は同市と共同で完成式典を開催し、新しいこ線橋の渡り初めなどを行った。
登別温泉の最寄り駅となる同駅は、大きな荷物を持った観光客や車いす利用者が多いが、これまでエレベーターがない上、繁忙期には列車待ちの混雑も生じていた。このため、同社は2023年8月にバリアフリー化と駅舎新設工事に着手した。
新駅舎は、同駅ホームに沿って旧駅舎の横(上り方)に建設され、木造平屋建て、延べ床面積約500平方㍍。「温泉街の風情を感じる駅」をコンセプトに、のれんや銘木の駅名標を設け、内部は道産木材を使用し、ぬくもりを感じられる空間に仕上げた。
新設された乗り換えこ線橋とホームとをつなぐエレベーター2基を整備。駅舎屋根上に太陽光パネルを導入するとともに、二酸化炭素(CO2)フリー電気を活用し、駅の使用電力を実質100%再生可能エネルギー電力とする。
木造平屋建ての旧駅舎は今後、リフレッシュ工事に合わせて待合スペースやバリアフリートイレなどを新設し、26年度末ごろ使用開始予定。事業費は新こ線橋・エレベーター新設などが約9億円(全額を国、市が補助)、新駅舎整備や旧駅舎リフレッシュ、旧乗り換えこ線橋撤去などが約10億円。
式典では、主催者の小笠原春一市長が「08年の市長就任前から、登別駅にエレベーターをという地元の要望が大きく、この日を迎えることができ感無量だ。新駅舎を拠点ににぎわいをつくっていきたい」とあいさつ。
同社の島田修会長は「皆さま方のお力添えをいただき新駅舎とバリアフリー化を実現することができた。今後、登別温泉の玄関口として育てていただくことをお願いしたい」と述べ、関係者によるテープカットやこ線橋渡り初めで完成を祝った。
10月16日 木曜日
JR大宮支社 大宮・横川鉄道ミュージアム巡礼スタンプラリー
JR東日本大宮支社は、大宮駅開業140周年を記念して、同駅にゆかりのある車両を収蔵する鉄道博物館(さいたま市)と碓氷峠鉄道文化むら(群馬県安中市)を巡る「大宮⇔横川 鉄道ミュージアム巡礼スタンプラリー」を開催している。また、来月17日までの期間中はSNSキャンペーンのほか、「碓氷峠鉄道文化むら開園20周年記念」復刻版デザイン掛け紙の「荻野屋『峠の釜めし』」を数量限定で販売する。
スタンプラリーは、首都圏主要駅で配布する台紙に鉄道博物館と碓氷峠鉄道文化むらに設置されているスタンプを押し、大宮駅と高崎駅のニューデイズなどと、荻野屋の対象店舗で1会計800円以上購入。レシートと2カ所のスタンプを押した台紙を提示すると、駅たびコンシェルジュ大宮ではオリジナルクリアファイルを、碓氷峠鉄道文化むらではオリジナルアクリルチャームをそれぞれ先着2000人に進呈。
キャンペーンは、スタンプ台紙を画面に入れて旅の様子を撮影し、JR東日本公式X(旧ツイッター)アカウント「鉄道のまち大宮」をフォローし写真を投稿すると、185系座面(1人)やEF63形電気機関車制輪子(7人)など、大宮、横川にゆかりのある鉄道古物などを合計40人に抽選で進呈する。
復刻版デザイン掛け紙「峠の釜めし」
記念掛け紙バージョンの「峠の釜めし」(1600円)は、2019年に碓氷峠鉄道文化むら開園20周年を記念して販売された、イラストレーター・バーニア600氏の描き下ろし(3種)で、初日に3種類を同時販売し、以後は12日間ずつ各種類を販売する。
- ※ⒸKei Aramoto 2015
10月17日 金曜日
JR西日本 新たな観光キャンペーン「動け、好奇心。」開始 体験型観光を推進、地域活性化へ
JR西日本の倉坂昇治社長は15日の定例会見で、大阪・関西万博終了後の観光促進の取り組みとして、新たに「動け、好奇心。」キャンペーンを同日から開始したと発表した。万博を通じて人々の心に宿った好奇心や西日本の活気を、万博終了後も絶やさずに、多くの人々にワクワクを求めて日本中を旅してもらうのが狙い。エンターテインメントやグルメ、伝統文化、アート、スポーツなど幅広い分野で新たな旅を提案する。
同キャンペーンは、万博の盛況を一過性のものとせず、好奇心を原動力に日本中を旅する新しいツーリズムのスタイルを提案する取り組みで、約70社・団体が協創パートナーとして参画。従来の「人気観光地に行く」旅行だけでなく、「自分のやりたいことを実現する」ことも訴求する。関西観光本部、せとうち観光推進機構が後援。
人々のさまざまな趣味・嗜好(しこう)に応じた「コト」を旅のコンテンツとしてバラエティー豊かに準備するとともに、「もし好奇心がそそられたなら、躊躇(ちゅうちょ)せずに旅に出かけよう」とする、旅への後押しとなるプロモーションを図ることで、人々の活動量の増加を目指す。
具体的には、ぴあ(東京都渋谷区)と連携し、プロ野球やJリーグ、音楽フェスなどのライブエンターテインメントのチケットをJR西日本の旅行アプリ「tabiwa」で発売。チケット購入者には会場までの鉄道利用商品や関連情報も案内し、移動と体験の一体化したサービスを提供する。
併せて、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)やJTBと連携した特別プランも展開し、季節ごとのイベントやパーク内の特典を盛り込んだ旅行商品を販売するほか、宝塚大劇場の観劇チケット付きプランや、テレビ・ラジオ局、新聞社とのコラボレーションによる特別イベント、地域の産業や伝統文化の体験型ツアー、グルメやアートを楽しむプランなど、好奇心を刺激する多様なコンテンツを用意する。
例えば、来年7~9月にJRグループ旅客6社と熊本県などによる大型観光キャンペーン「熊本デスティネーションキャンペーン」(熊本DC)が開催される熊本県内では、阿蘇の名店「いまきん食堂」のあか牛丼を、行列に並ぶことなく指定時間に楽しめ、旅行での時間を有効活用できるチケット(3000円)を提供。従来の観光地巡りとは一線を画す体験型商品をラインアップする。
プロモーションでは、JR西日本管内の主要駅や車内でのポスター掲出、テレビCMの放映、特設ウェブサイトの公開などの情報発信を通じて、旅への一歩を後押ししていく。
倉坂社長は「万博は、多くの人々が好奇心のまま旅に出かけ、大盛況だった。万博終了後も西日本の活気を絶やさぬよう、さまざまなパートナーの皆さまとの連携を通じて、交流人口の拡大を図り、地域経済の発展に寄与していく」と述べた。
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