2021.04.22鉄道H100形・733系　JR北海道の札幌・函館エリアを支える普通列車・快速列車　気になる車内、走行区間は？

2020年デビューのH100形、「エアポート」「はこだてライナー」でも活躍の733系

鉄道ファンと言えば新幹線、観光列車に特急列車が好き……。それはもちろんその通り。
しかし日々の通勤や通学を支える普通・快速列車にも、たまらない魅力が隠されているのはご存じでしょうか。さながら実家のような安心感と最先端の技術を兼ね備える不思議な存在、それが普通・快速列車なのです。

今回は、JR北海道のなかでは新しいH100形、多様な活躍を見せる733系にスポットを当ててご紹介。走行写真だけでなく、気になる車内も写真満載でお届けします。

H100形

H100形　車両外観

H100形は、2018年に量産先行車が、翌年には量産車が登場している、ローカル線向けの新型車両です。エンジンで発電した電力によりモーターで走行する電気式気動車で、老朽化が進むキハ40形に置き換わる車両として導入が進んでいます。
愛称はDiesel Electric Car with MOtorsから「DECMO（デクモ）」と名付けられました。

先頭形状はシャープな印象で、イエローがポイントとなっています。側面のグリーンとホワイトのラインは、北海道らしい、自然との調和を表現しています。

H100形　車内　ロングシート H100形　ロングシート

H100形　車内　クロスシート H100形　クロスシート

H100形　液晶式の運賃表示器

座席は、ロングシートとクロスシートの組み合わせ。車内も、北海道の自然を意識した色使いになっています。液晶式の運賃表示器では、運賃表示だけでなく、停車駅の案内などの情報提供を行います。
また、床面がキハ40形に比べ低くなっており、乗り降りしやすくなっているのも特徴です。

冷房設備や車いす対応洋式トイレも備えるこの列車は、2020年から函館本線で営業運転を開始しました。2021年3月のダイヤ改正からは、室蘭本線・宗谷本線・石北本線でも運転を開始し、例えば旭川駅～名寄駅間では最大31分（平均13分）の所要時間短縮につながっています。
これからの更なる活躍が期待される車両です。

733系

733系　普通列車

733系は、札幌地区を中心に活躍する通勤・近郊型車両です。2012年に札沼線（学園都市線）でデビューしました。そのほか、函館本線、千歳線・室蘭本線でも活躍しています。
座席はすべてロングシート。以前の車両よりも客室スペースを約14cm広げ、混雑緩和を図っています。

快速「エアポート」

733系　エアポート快速「エアポート」

2014年に登場したのが、6両編成の733系3000番代です。新千歳空港に降り立ち、札幌に向かうためにこの列車に乗車したことがある方は多いのではないでしょうか。
快速「エアポート」は札幌駅・小樽駅～新千歳空港駅間を結んで走ります。停車駅が札幌駅・新札幌駅・南千歳駅・新千歳空港駅のみの特別快速「エアポート」もあります。

733系　普通席　ロングシート快速「エアポート」普通席　ロングシート

733系　エアポート　uシート快速「エアポート」uシート

ロングシートの普通席のほかに、4号車には指定席の「uシート」があります。「uシート」は落ち着きのあるアースカラーをベースとした内装で、ゆったりした座席でくつろぐことができます。大型の荷物置き場も備えます。

新幹線アクセス列車「はこだてライナー」

733系　はこだてライナー「はこだてライナー」

733系　はこだてライナー　エンブレム「はこだてライナー」エンブレム

2016年、北海道新幹線の開業に合わせ、新函館北斗駅と函館駅を結ぶ、3両編成の便利なアクセス列車「はこだてライナー」が登場しました。
札幌地区を走る733系とは違うカラーリングで、北海道新幹線のラインにもなっているパープルが使われています。それにより、北海道新幹線との一体感と北海道らしさを表しています。
「はこだてライナー」は、半自動式のドアを採用しており、乗るとき・降りるときにはドアボタンを押してドアを開きます。

733系　はこだてライナー　ロングシート「はこだてライナー」ロングシート