2021.04.16鉄道JR北海道 「キハ40―353号(優駿浪漫カラー)VR」を期間限定公開 など【今週の交通新聞(2021年4月12日~16日)】
交通新聞の注目のニュースをご紹介!
交通新聞に掲載のニュースの中から、特に注目のニュースをトレたび編集室がピックアップしてご紹介します。
【今週注目のニュースはこちら】
・JR九州など 「流れ星新幹線」スペシャルムービーを公開
・JR北海道 「キハ40―353号(優駿浪漫カラー)VR」を期間限定公開
・JR新潟支社 「にいがたおいしいPASSPORT」を販売
・JR東日本 「えきねっと」6月27日リニューアル
・JR東海 多彩な企画の「ずらし旅」21年度も展開
4月12日 月曜日
JR九州など 「流れ星新幹線」スペシャルムービーを公開
JR九州、西日本シティ銀行、LINE Fukuokaの3社は、3月14日夜に九州新幹線鹿児島中央―博多間で特別運行した「流れ星新幹線」のスペシャルムービーを公式ユーチューブで公開している。
約3分の動画には、カラフルな光を放ちながら列車が各地を疾走するシーンをはじめ、鹿児島中央駅の出発式、沿線の人々が列車の通過に感激する様子などを収録。映像には希望の光を届けるメッセージを重ねた。
また、全国から寄せられた8350点の〝願いごと〟を応募者のニックネームごとに分けて記した47枚のポスターを制作。5月28日まで博多駅(7枚)、熊本駅(2枚)など主要25駅に掲出している。
4月13日 火曜日
JR北海道 「キハ40―353号(優駿浪漫カラー)VR」を期間限定公開
JR北海道が3月26日から専用ホームページで期間限定無料公開を始めたバーチャル図鑑「キハ40―353号(優駿浪漫カラー)VR」が話題だ。注目を集めるのは、水平・垂直方向とも制限なく360度見渡せる高画質VR(仮想現実)画像。車両外観や客室はもちろん、現実では難しかった運転台、床下まで余すことなく披露。好きなアングルからじっくり堪能できるほか、エンジンや警笛の音が聞けるサウンド再生機能も備えている。
同車両は主に日高線で運用され、老朽化に伴いダイヤ改正を前にした3月12日限りで営業運転を終了したキハ40形350番代。「ブルー」「ピンク」「ライトグリーン」の鮮やかな3色の塗装・ライン、日高山脈と競走馬をイメージしたマークに彩られた外観(優駿浪漫カラー)が特徴で、353号は最後に日高線を走った350番代。「最後の記録を皆さまにも」として対象に選定された。撮影場所は苫小牧運転所。
同VRの特徴は、一般的なVRでは見渡せる範囲が限られることが多い中で、前後左右上下の全方向を見られるようにしたパノラマ画像。拡大しても粗さが目立たない高画質で全39シーンを用意した。
内訳は、外観がハイアングル、ローアングルで各12場面、車両床下6場面、屋根も1場面公開。車内は運転席や客室など8場面。サウンド再生は「始動」「空ブカシ~『変』~『値』」「気笛(停車時)」など全6種類を取りそろえ、車両インフォメーションやシェア機能なども持たせた。
パソコンやスマートフォンなどから視聴可能。VRゴーグルではさらに臨場感が楽しめる。同社ホームページに貼られたバナーからサービスにアクセスできる。公開は6月30日まで。現在は事業としての可能性を探っている段階で、試行としての披露となった。
専用ホームページでは利用者の要望も募集しており、VRや動画で見てみたい車両や駅、工場施設などを募り、今後の参考として活用していくという。
視聴方法の一つ・VRゴーグルから見た車両はもはや〝ほぼ本物〟だ。次世代のデジタルアーカイブが本格的に生まれる可能性に、愛好家らの期待も膨らむ。
4月14日 水曜日
JR新潟支社 「にいがたおいしいPASSPORT」を販売
JR東日本新潟支社は、飲食店8店舗と提携し、新潟駅ビルCoCoLo西N+内のカフェ機能と食に関する観光案内所の機能を併せ持つ施設「TABI BAR&CAFE」(運営・寿々瀧)で「にいがたおいしいPASSPORT」を販売している。
この取り組みは、同社グループが地域の魅力を発信する「新潟駅Nプロジェクト」の一環で、駅をゲートウエーとして、利用者にマチナカを回遊してもらい、地域活性化につなげる。提携店舗は、駅周辺や市内中心市街地・古町エリアにある。
同PASSPORTは、「TABI BAR&CAFE」でのウエルカムドリンク、提携店ではお得なサービスも付き、クーポンとして活用できる。スタッフが店の案内、予約までしてくれる。500円。販売期間は6月27日までで、有効期限は3日間。
4月15日 木曜日
JR東日本 「えきねっと」6月27日リニューアル
JR東日本は13日、インターネットJR券申し込みサービス「えきねっと」を6月27日にリニューアルすると発表した。操作方法がスムーズになるほか、支払い方法の拡充や、同社グループ共通ポイント「JRE POINT」との連携などにより、利便性がさらに向上。きっぷの代わりにQRコードをチケットとして利用できるサービスの検討を開始するなど、今後も新たなチケットレスサービスの導入を進めていく。
「えきねっと」は、インターネットを利用して乗車券や特急券などのJR券の予約・購入ができる年会費無料の個人向け会員サービス。今年3月末現在で約1330万人の会員がいる。
リニューアルでは予約の操作画面を一新し、経路検索や座席選択がスムーズになる。アプリは変更払い戻しや新幹線eチケットのお気に入り機能に対応するなど大幅アップデート。また、指定席券売機でのきっぷの発券・受け取りにQRコードが利用できるようになり、2人以上の予約でも別々のQRコードに分けて発券できる。申し込み可能人数は最大6人に統一する。
支払い方法は、従来のクレジットカードに加え、コンビニエンスストアや金融機関のATM、ネットバンキング、駅の券売機や窓口でも可能に。
大人の休日倶楽部割引が適用された「おときゅうeチケ」を新設するほか、株主優待割引、往復割引を適用した新幹線eチケット商品、「大人の休日俱楽部パス」「週末パス」などの一部の「おトクなきっぷ」が購入できるようになる。
さらに、これまでの「えきねっとポイント」に代わり、「JRE POINT」を導入。新幹線eチケット(指定席)で最大2%、チケットレスサービスで最大5%のポイントが付与されるほか、ビューカードの使用でさらに付与率が高まる。たまったポイントは、新幹線・特急に乗車できる「特典チケット」に交換できるほか、新幹線グリーン車・グランクラスへのアップグレードにも利用可能。
訪日外国人旅行者向けの「JR-EAST Train Reservation」についても一新し、指定席予約に加え、訪日・在留外国人向け鉄道パス、新幹線eチケットなどの取り扱いを開始。法人向けの「ビジネスえきねっと」でも、新幹線eチケット、えきねっとチケットレス、えきねっとトクだ値を取り扱う。
なお、リニューアルに伴うメンテナンスを実施するため、6月26日20時から翌27日5時までは利用できない。「えきねっとポイントサービス」は8月31日で終了。事前にポイント交換の「自動申込設定」をすれば、リニューアル後も自動的に「JRE POINT」が付与される。
4月16日 金曜日
JR東海 多彩な企画の「ずらし旅」21年度も展開
JR東海は、本年度も時間、場所、旅先での移動手段、行動などを定番から〝ずらす〟旅行スタイル「ずらし旅」の取り組みに注力する。各種イベント、施策を紹介する。(小原 唯記者)
「ずらし旅」について、JR東海営業本部観光開発グループの登根幸一郎副長は、「昨年秋には俳優・本木雅弘さんに登場いただいてCMを展開するなど『ずらし旅』は多くのメディアに取り上げられた。SNSなどを中心に『ずらし旅』を実践されている姿も見られ、大変うれしく思っている。他社とのコラボ含め、今後も柔軟な発想でどんどん新しい取り組みにチャレンジしていきたい」と意気込む。
■〝伝道師〟が情報発信 独自キャラクターが登場
「ずらし旅」を広く発信するために、旅を紹介するJR東海独自のキャラクター「ずらしmado(マドゥ)」(通称マドゥ)が登場。東海道新幹線の車窓から生まれたモンスターで、「旅の具体例、楽しみ方などを特設サイト、公式ツイッター、ユーチューブなどで発信していく。
■〝定番〟人気温泉地 いい旅、沸いてます。~伊豆・熱海・箱根~
伊豆、熱海、箱根エリアは国内有数の温泉地であり、絶景、グルメ、アートなども充実した見どころ豊富なエリア。
徳川家康が愛した熱海の温泉、海上からそびえ立つ富士山、「夕陽日本一宣言」の西伊豆町から見る夕日、伊豆名物のキンメダイ料理、大地の息吹を感じる大涌谷など各スポットを「ずらし旅」特設サイトで発信しているほか、豊橋―新大阪間の東海道新幹線各駅、新幹線車内でポスターなどを掲出してPRしている。
ジェイアール東海ツアーズでは、往復新幹線と宿泊がセットになった旅行商品を販売。
■謎解きラリー 新作ゲームとコラボ
人気ゲーム「信長の野望・新生」「戦国無双5」と新作発売を記念してコラボしたもので、京都・滋賀、愛知・岐阜、静岡の3エリアの寺社や城郭で各ゲームに登場する武将にまつわる謎を出題。現地では、武将のエピソードに触れ、密を避けながらスマートフォンを使って謎解きにチャレンジする。
同グループの深山啓太係長は「お好きな武将ゆかりの地をお好きな日に、お好きな順番で巡ることができるので謎解きラリーに参加しながら、『ずらし旅』をお楽しみいただきたい」とPRする。
■クーポン券進化 管理業務の軽減も
人気を博す「ずらし旅 選べる体験」については、これまでの紙クーポンを非接触型クーポン(電子クーポン)に切り替えて「選べる体験クーポン」として今月1日から運用している。旅行者は手持ちのスマートフォンで操作できる上、人数制限がある体験も電子化により事前予約が可能となった。
登根副長は「旅行会社の協力が必要不可欠なため、開発段階から合同会議、各社との個別ヒアリングを繰り返し、調整に多くの時間をかけた。東海道新幹線を利用した旅行商品のクーポンが一元化されることで管理軽減につながる、との声を多くいただきうれしく思っている」と話している。
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