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2021.05.20鉄道E235系 普通列車の最高峰!? 山手線を走る列車を大解剖。これまでの山手線車両も振り返る

2015年登場のE235系は新時代の通勤電車! 横須賀・総武快速線でも活躍

鉄道ファンといえば新幹線、観光列車に特急列車が好き……。それはもちろんその通り。
しかし日々の通勤や通学を支える普通・快速列車にも、たまらない魅力が隠されているのはご存じでしょうか。さながら実家のような安心感と最先端の技術を兼ね備える不思議な存在、それが普通・快速列車なのです。
 
今回は、誰もが知る山手線を走り、さらに活躍の場を広げるJR東日本のE235系をご紹介します。また、山手線に注目して過去の普通列車も振り返ります!

E235系 キーワードは「コミュニケーション」

山手線


E235系 山手線 車両前面 E235系 山手線 車両前面

2016年3月に本格デビューとなったE235系。そのコンセプトは「お客さま、社会とコミュニケーションする車両」です。
それまでとイメージを異にする車両前面が話題になりました。その大きな窓は、人と人、人と社会をつなぐ情報の窓を表現しているのです。
伝統のウグイス色を踏襲しつつ、グラデーションも活用したカラーリングとなっています。
また、行先表示装置はフルカラーとなり、テールサインには季節の花も表示されます。


E235系 山手線 車内 ロングシート E235系 山手線 ロングシート


E235系 山手線 車内 窓上広告スペース E235系 山手線 窓上広告スペース

東京の主要エリアをぐるりとつなぐ山手線は多くの通勤・通学の人々を運びます。
その車内にはサービス向上につながる様々な特徴が。
まず、E231系にくらべて一人当たり1cm、ロングシートの腰掛幅が拡大しました。
ドア上・窓上の広告スペースはデジタルサイネージとなり、すっきりした印象です。
また、座席背部分や吊り手がウグイス色に塗られ、人の動線が分かりやすくなっています。


E235系 山手線 優先席・フリースペース E235系 山手線 優先席・フリースペース

優先席も増設され、認識しやすいカラーリングです。さらに、車いすやベビーカーの利用者が安心して利用できる「フリースペース」も整備されました。

安全性・安定性も向上しています。
車両状態を管理する装置を備え、故障の予兆把握や万が一の故障発生時にも迅速に対応可能。
車体は衝突に強い構造を採用、ドアの開閉装置は荷物が挟まれた場合でも引き抜きやすくなっています。

横須賀・総武快速線


E235系 横須賀・総武快速線 E235系 横須賀・総武快速線

E235系は、2020年12月から、横須賀・総武快速線でも運転を開始しています。

「スカ色」といわれる、クリームと青の2色を踏襲しつつ、前面には山手線と同様にドット柄のグラデーションを使用しています。
横須賀・総武快速線用の車両では、車いす対応の大型トイレが設置され、2階建てのグリーン車も増結されます。
普通列車グリーン車では初めて、各座席にコンセントが設置され、無料公衆無線LANサービスも提供されていることにも注目です。座席は回転リクライニングシートを備え、快適な時間が過ごせます。

E235系の今後の活躍から目が離せませんね!

振り返ってみよう! これまでの山手線車両

「懐かしい!」「これが好き」「よく乗ってたなぁ」……そんなあなたの思い出の山手線車両はあるでしょうか?

72・73系


72・73系

1959年に、東京駅で撮影された写真です。
国電山手線が走り始めてから50年の祝賀の装飾が施されています。

この後、1961年~1963年には101系が山手線を走りました。

103系


103系

1974年に、西日暮里~田端間で撮影された写真です。
1963年に登場したこの103系から、車体色がウグイス色になりました。
今につながるラインカラーの登場です。

205系


205系

2002年に、五反田~目黒間で撮影された写真です。
カラー写真で、「みどりの山手線」の色が確認できました。
205系は1985年~2005年の約20年間活躍しました。

E231系


E231系

2015年に、秋葉原駅付近で撮影された写真です。
2002年にデビューし、2020年1月まで活躍しました。
通勤・通学で利用して、「山手線といえばこの車両」と思う人が多いかもしれません。

E231系は、山手線にまつわるこんなラッピングが施されたこともありました。


山手線命名100周年記念電車 山手線命名100周年記念電車

「山手線」と命名されたのは1909年。
それから100周年を迎えた2009年に、旧形国電をイメージした茶色(ぶどう色2号)を模したラッピング車両が登場しました。


みどりの山手線ラッピングトレイン みどりの山手線ラッピングトレイン

現在の山手線のラインカラーのきっかけとなった、ウグイス色の103系が登場してから50年を迎えた2013年には、車体側面がウグイス色にラッピングされた1編成が運行されました。

  • トレたび編集室/編
  • 写真/交通新聞クリエイト
  • 掲載されているデータは2021年5月現在のものです。変更となる場合がありますので、お出かけの際には事前にご確認ください。
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