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2021.12.03鉄道 JR新潟支社 新潟駅高架下開発 22年1月から工事着手など【今週の交通新聞より】

2021年11月29日~12月3日交通新聞から注目のニュースをご紹介!

交通新聞に掲載のニュースの中から、特に注目のニュースをトレたび編集室がピックアップしてご紹介します。

【今週注目のニュースはこちら】
・JR岡山支社・JR貨物関西支社 山陽線130年記念ヘッドマーク掲出
・JR東海 東海道新幹線 サーモグラフィカメラを活用、「座席濡(ぬ)れ検知装置」導入
・JR新潟支社 新潟駅高架下開発 22年1月から工事着手
・JR九州 「もっと!みんなの九州プロジェクト」キャンペーン第3弾 九州11社局と協力して展開
・JR北海道 ラベンダー編成で縄文遺跡PR

11月29日 月曜日

JR岡山支社・JR貨物関西支社 山陽線130年記念ヘッドマーク掲出


交通新聞

 JR西日本岡山支社とJR貨物関西支社は12月1日から、「山陽線130周年記念ヘッドマーク」を掲出した列車を運転する。

 同線は1891年3月に三石から岡山まで開通し、同年4月に倉敷、7月に笠岡、9月に福山、11月に尾道まで延伸開業。今年は130周年のメモリアルイヤーとなっており、ヘッドマークの掲出はこれを締めくくる企画となる。

 ヘッドマークは、岡山支社のキャラクター「くまなく・たびにゃん」と、JR貨物のEF210形電気機関車のキャラクター「桃太郎」をあしらったデザイン。掲出対象は、JR西日本の113系1編成(運行区間・岡山支社管内)と、JR貨物のDE10形ディーゼル機関車1両(岡山―倉敷―水島臨海鉄道間)。


11月30日 火曜日

JR東海 東海道新幹線 サーモグラフィカメラを活用、「座席濡(ぬ)れ検知装置」導入


交通新聞

 東京駅車内整備で使用へ 身体的負担を軽減し迅速、正確点検

 JR東海と同社グループの新幹線メンテナンス東海は26日、サーモグラフィカメラを活用した「座席濡(ぬ)れ検知装置」を開発し、12月から東海道新幹線東京駅折り返し列車の車内整備作業で使用を開始すると発表した。新装置は、整備スタッフが立ち姿勢で座席方向に向けるだけで座席の濡れを検出し、画面と警報音で通知。従来の作業方法の改善を図り、スタッフの身体的負担を軽減するとともに、習熟度に関係なく迅速、正確な点検が可能となる。320台を導入し、費用は約5200万円。今後は車両基地などへの導入拡大を検討している。

 東京駅では、整備スタッフが1日100本を超える折り返し列車の車内点検、整備を行う。座席の濡れは目視では判別しづらいため、「濡れ検知機能付ホウキ」を使用。ホウキ先端の電極を座面に押し付けて水分を検知し、警報音で濡れを通知する。1編成当たり約1300席全てを1席ずつ確認し、1列車で2席程度に濡れが見つかるという。スタッフは中腰での連続した作業のため、身体的負担になっていた。

 新装置は長さ約90㌢の棒状で折り畳み式。上部にサーモグラフィカメラ、下部にスマートフォンがセットされている。使用する際は前の座席の最上部に置き、後ろ側の対象座席の方向に向けると、サーモグラフィカメラが周囲との温度差を検知して、濡れを自動で検出。濡れている席をスマホの画面表示と警報音で知らせる。立ち姿勢での作業が可能で、3席分、2席分の単位でまとめて確認できる。

 技術開発による機能として、▽AI(人工知能)技術の一つである機械学習技術を活用した画像分析で、ひじ掛け位置を基に座席、座面を自動的に認識▽赤外線画像から座面部分の温度を取得し、周囲との温度差から濡れている箇所を自動で判定、表示――という2点を取り入れた。これにより、整備スタッフの身長差や撮影角度のずれ、車内の明るさの違いなどの影響を受けずに正確に検知エリアを認識し、濡れを検出できる。

 新装置の導入に向けては、今月中に全スタッフの教育を完了し、12月に全面使用を開始する。

 JR東海の金子慎社長は同日の定例会見(東京)で「新幹線のサービスはいろいろな作業の集合体で成り立っている。東京駅折り返しの車内整備は、時間に追われる中で高い品質の列車をつくり上げる最終場面でのサービスであり、作業がしやすくなることは大きな意味がある」と述べ、期待を寄せた。


12月1日 水曜日

JR新潟支社 新潟駅高架下開発 22年1月から工事着手


交通新聞

 JR東日本新潟支社とJR東日本新潟シティクリエイトは11月25日、新潟駅高架下スペースの開発について、来年1月から工事着手すると発表した。併せて商業施設の概要も公表した。来年6月から4期に分けて順次開業し、2024年春ごろの全体オープンを目指す。

 JR東日本グループでは、新潟市による新潟駅周辺整備事業を機に、地域の魅力を発信する取り組み「新潟駅Nプロジェクト」を推進。新規事業や店舗開発などとともに、駅周辺のにぎわい創出、中心市街地活性化に向けた取り組みを進めている。

 これまで、18年4月に商業施設「CoCoLo西N+」、昨年9月に複合型シェアスペース「MOYORe:(モヨリ)」、今年3月には女性向けショップ「Sta.N.d life store」をそれぞれ開業。地域PRイベントなども実施している。

 今回の施設開発は、新潟市が進める都心軸周辺エリアのまちづくり「にいがた2km」の拠点の役割を担い、駅周辺のにぎわい創出で地方創生に資するまちづくりを進めるのが基本的な考え方。旧市街の地域と連携して活性化に継続的に取り組むことで、「にいがた2km」エリア全体への波及効果を狙う。

 開発コンセプトは「自分らしい『コト』、新潟らしい『コト』を楽しむ場所」。ターゲットは、通勤通学で利用する地域の人と県外から訪れる観光客とし、両者が自分らしいショッピングができ、食事を満喫し、新潟の食や技巧に富んだ銘品などを通じて、普段より少し楽しい日常に変えるような商品とサービスを提供していく。

 計画によると、高架下開発は地上2階と一部3階で、店舗面積約1万3000平方㍍、延べ床面積約3万平方㍍(駅施設を除く)。開業時期は、Ⅰ期が来年6月ごろ、Ⅱ期が23年春ごろ、Ⅲ期が同年冬ごろ、Ⅳ期が24年春ごろの予定。

 出店事業者は現在選定しており、Ⅰ、Ⅱ期は数店舗、Ⅲ、Ⅳ期が大規模になる見込み。駅周辺整備事業の進捗(しんちょく)状況などにより、変更となる可能性がある。

 新潟駅周辺整備事業は新潟市が事業主体で、南北市街地の一体化を図るため、鉄道の高架化、幹線道路整備、駅前広場整備を柱に実施。来年春ごろから駅北側の万代広場の整備工事に着手し、22年度末ごろに駅直下バスターミナルが完成予定。新しい万代広場は24年度から段階的に使用開始する。

 新潟駅は現在、在来線の一部ホームが地上にあり、来年3月に全線高架化工事が完了。同年6月から1番線ホームの使用開始により全ホームが高架化される。

 小川治彦JR東日本執行役員・新潟支社長は「この開発を起爆剤と位置付け、駅を起点に街中へ回遊する形をつくり、新潟のまちを活気あるものにしたい。地元の人でも知らなかった県産品などを発見できるようにして、わざわざ駅に行きたいと思ってもらえるような施設を造りたい」としている。


12月2日 木曜日

JR九州 「もっと!みんなの九州プロジェクト」キャンペーン第3弾 九州11社局と協力して展開


交通新聞 ©Mercury

 JR九州は10日から、九州の魅力を発信する「もっと!みんなの九州プロジェクト」キャンペーンの第3弾として、九州の鉄道11社局と協力し、各種プロモーションやデジタルスタンプラリーを展開するとともに、九州新幹線でラッピング列車を運行する。来年3月31日まで。

 11社局は、甘木鉄道、北九州高速鉄道、くま川鉄道、島原鉄道、筑豊電気鉄道、西日本鉄道、肥薩おれんじ鉄道、福岡市交通局、平成筑豊鉄道、松浦鉄道、南阿蘇鉄道。キャンペーンに先立ち、専用特設ウェブサイトを開設した。

 期間中、パートナーを務めるアイドルグループ「HKT48」を起用したメインビジュアルのポスターを駅や車内に掲出。JR九州と各社局接続駅など11駅(小倉、行橋、黒崎、千早、姪浜、鳥栖、諫早、佐世保、熊本、人吉、川内)には、鉄道各社の制服を着用したHKT48メンバーの等身大パネルを設置する。設置駅では先着各500人にオリジナル記念乗車証を進呈。

 デジタルラリーのチェックイン箇所は、パネル設置11駅と武雄温泉、立野、鹿児島中央、由布院、宮崎の合計16駅。JR九州アプリのチェックイン機能を活用して、同メンバーのスタンプを獲得できる。11個以上集めると、抽選で300人にオリジナルタンブラー、同30人に九州の特産品が当たる。

 ラッピング列車は、800系1編成6両の車体にメンバー全員の笑顔をデザインし、21日から博多―鹿児島中央間で運行。スケジュールは毎月20日以降に翌月分を専用サイトで案内する。

 このほか、専用サイトではメンバーが各社局のおすすめ情報や、各鉄道に乗って旅する様子を紹介する。


12月3日 金曜日

JR北海道 ラベンダー編成で縄文遺跡PR


交通新聞

 JR北海道は、今年7月の登録で北海道初の世界文化遺産となった「北海道・北東北の縄文遺跡群」のPRに力を入れる。あす4日から来年1月13日まで、特急「北斗」(札幌―函館間)として運転する多目的特急車両「ラベンダー編成」(261系5000番代)を活用して魅力を発信する。

 遺跡群の多くが「北斗」の沿線地域に点在することを生かした企画。具体的には、1号車フリーラウンジのボックス席やカウンター席のパーテーションでPRステッカーの掲出を開始。北海道主催の「縄文」をテーマにしたフォトコンテストの優秀作品もポスターで展示する。

 さらに、遺跡エリア通過時(南千歳、伊達紋別、洞爺、森、新函館北斗各駅付近)には、車掌が車内アナウンスで遺跡の紹介を行う。

 対象の「北斗」は4日が84号、1月13日が91号、12月29日~1月2日は5号と14号。残りは4号と19号で日替わり。初日の4日は、遺跡群を有する沿線自治体とのコラボレーション企画も用意。各対象区間で伊達市、洞爺湖町、森町、函館市がそれぞれパンフレット配布などのおもてなしを行う。

 「ラベンダー編成」は第三セクター・北海道高速鉄道開発の所有車両。北海道と国の支援の一環で、JR北海道は10月から車両を無償貸与されている。



交通新聞

鉄道、航空、自動車などの交通機関はもとより、観光、旅行、経済など交通・運輸界にかかわる様々な情報を提供している総合専門紙。1943年(昭和18年)4月1日に「陸輸新報」として創刊、2013年(平成25年)12月18日には通巻2万号を迎えました。JR、私鉄、官公庁など幅広い読者の皆さまから高い評価を得ています。また、交通業界にとどまらず、不動産、金融、保険、サービスといった業界の方々からも注目されています。

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