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2021.12.27鉄道そうだ、京都の「駅」、行こう―京都府で歴史を伝える駅めぐりの旅はいかが?

駅の数ほど物語がある? 知れば知るほどおもしろい駅めぐりの旅にご招待

全国を結ぶ鉄道は、人々の生活に欠かせない存在となっています。乗り鉄、撮り鉄、音鉄など、楽しみ方は人それぞれな時代。

そして鉄道といえば、車両もさることながら、負けず劣らず個性豊かな駅も魅力のひとつです。不思議な駅名、不思議な形の駅舎、一見変わっては見えないけれど驚きの秘密がある駅…。全国のちょっと変わった駅を集めていきます。

今回は京都編。
京都府の駅舎といえば、京都観光の玄関口でもある京都駅でしょうか。京都のいわゆる「碁盤の目」の街並みを表した格子状のモチーフを取り入れながらも、広場や大階段などの交流スペースを多く取り入れた近代的な造りの駅舎はかなり印象的。

ですが今回は、日本の歴史の中心地となった古都・京都らしい駅舎たちを紹介します。
さあ、駅めぐりの旅、スタートです!

日本の歴史と共に美しく育つ街 京都府


世界遺産「古都京都の文化財」の一つ、鹿苑寺

平安京遷都からおよそ1200年もの間、日本の首都として栄えた京都府。
17ヵ所の建造物で構成された世界遺産をはじめ、誰しもが知っているような神社仏閣群など多くの名所を持ち、毎年数千万人規模の観光客が訪れる、国内外そして老若男女問わず人気の高い観光都市です。

町の歴史を大切に守る、京都の駅舎たち

伝統を重んじる京都府に根付く駅は、その土地や駅の歴史を今に伝えるスポットがたくさんあります。
今回は京都府ならではの、京都の、そして日本の歴史が感じられる駅舎を紹介します。

有名観光地の入口で、日本の鉄道の黎明期を知る 奈良線「稲荷駅」

一つ目の駅は奈良線・稲荷駅。
言わずと知れた「伏見稲荷大社」の最寄り駅で、初詣や紅葉の人気シーズンになると一部の快速列車が臨時停車する、観光客の利用がとっても多い駅です。


さすがは有名観光地の最寄り駅といった外観ですよね。
伏見稲荷大社の本殿や楼門などを彷彿とさせる瓦屋根に白い壁、朱色の柱が印象的です。よく見ると、壁や柱の下部分は千本鳥居のカラーリングに合わせて黒塗りになっているから芸が細かい…。

1ヵ所のみの改札を抜けると、伏見稲荷大社の表参道がすぐ目の前。
そのまま観光…と行きたいところですが、少し我慢して駅を見回せば、日本一のものを間近で見られるところがあるんです。

写真の左側に小さく写る、茶色の外壁の建物がわかりますか?
普通の民家のように見えますが、こちらはなんと、現存している中で最古のランプ小屋です。

……ランプ小屋? という方もいるのではないでしょうか。
ランプ小屋とは、言葉の通りランプを収蔵しておく小屋。
鉄道開業当時の電気照明が無かった時代、列車の車内照明や信号機などに灯油のランプが使われていました。
走行途中でランプが消えてしまわないよう、ランプを使用した列車は主要駅でランプの交換を行う必要があったのです。
その燃料や交換用ランプなどの収蔵先として建てられたのがランプ小屋です。

中でも稲荷駅に現存しているランプ小屋は、1879年に作られたもの。
日本最初の鉄道開業が1872年なので、ほとんど鉄道開業当時からあると言っても過言ではありません。


準鉄道記念物制定時のランプ小屋

地方の鉄道において歴史・文化価値の高いものの保存を目的とした「準鉄道記念物」に指定されています。
現在は、かつての資料を展示する資料館。事前予約で見学できます。

今も昔も、地元のシンボルといえばこれ! 舞鶴線「西舞鶴駅」

二つ目の駅は、舞鶴線・西舞鶴駅。
舞鶴は軍港として発展したイメージが強いですが、舞鶴市の中でも西側は、戦国時代は城下町、その後北前船の寄港地として商業で栄えた土地でした。
駅から徒歩数分のところには、城下町の中心となった田辺城があり、その玄関口となる西舞鶴駅にも舞鶴の歴史を表したものがあります。
それがこちらです。


どーんと聳える櫓のような塔は、かつてこの地区を治めた田辺藩の城郭に存在した「太鼓堂」を再現したもの。
「舞鶴城」とも呼ばれ、地名の由来にもなりました。
街の中心地であったこの城に、時刻を告げるための太鼓の据えつけられた櫓が置いてあり、それを再現したものがこの駅前のモニュメントなのです。

太鼓堂の置かれている広場は田辺城の外周を模した形になっており、広場を囲うガラスブロックは、城郭の石垣を表したもの。
ガラスブロックは夜になると写真のように灯りが入れられ、賑わう城下町をイメージしているそうです。

こちらの太鼓堂は現在、正午に舞鶴風流音頭、夕方5時は舞鶴小唄と、それぞれ地元で生まれた民謡のメロディーと太鼓で時を告げています。
運よく太鼓の時報を聞くことができた時は、当時城下町に住んでいた人々に想いを馳せてみましょう。

懐かしの国鉄時代を“駅”で味わう 山陰本線・福知山線「福知山駅」

三つ目は、山陰本線・福知山線「福知山駅」です。
福知山といえば、昨年の大河ドラマの主人公にもなった武将・明智光秀が治めていた地。
その玄関口となる福知山駅は、京都丹後鉄道の宮福線も乗り入れており、周辺地域の鉄道網の拠点ともいえる駅です。

まずは駅の外観から。


白地に紺の曲線が特徴的なデザインは、地元に伝わる踊り「福知山音頭」から発想を得たものだそうです。
踊り子の笠をモチーフにした駅舎は、町の歴史を体現したものと言えますが、この駅の魅力はそれだけではないんです。

福知山といえば、明智光秀ゆかりの地である他にも、鉄道のまちとしての一面も持っています。
国鉄時代、このエリアには福知山鉄道管理局(現JR西日本福知山支社)が置かれ、北近畿の交通の拠点として発展しました。
そんな背景から福知山市は「鉄道のまち」と呼ばれるようになったのですが、駅前には「鉄道のまち」ならでは、といえるものが展示されています。

それがこちら。


なんと駅前に、転車台に載った状態の蒸気機関車が展示されているんです。
保存されている蒸気機関車はC11形40号機で、1944年から1956年まで篠山線を走行していました。転車台は1936年から1972年頃まで福知山機関区内で使用されてたものです。

蒸気機関車の保存を行っているスポットは全国に数あれど、転車台に載せた状態というのは、全国でも珍しい展示方法。
この写真の逆サイドになりますが、ちゃんと転車台の操縦機も付いており、リアル感抜群です。

他にも駅前広場には、1954年から2005年まで旧福知山駅の地上ホームで使用されていた骨組みを東屋として設置しています。
ちなみにこの骨組みは、福知山で最初に開業した阪鶴鉄道のレールを再利用してできたもので、近づいてみるとレールの腹部に当たる部分には製造年などが刻まれています。
京都で鉄分補給をするなら、福知山駅も一見の価値ありです!

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