道央と道東を快適に結ぶ振子式特急列車
JR北海道の振子式特急用気動車の第2弾として登場したのが、札幌駅と釧路駅を石勝線経由で結ぶ特急「おおぞら」に使用されているキハ283系です。走行装置に振子式を採用し、ステンレス車体の採用による軽量化、低重心化などが図られており、従来型と比べて高速走行時における乗り心地が大幅に向上しています。列車は基本6両編成で、3号車にはグリーン車指定席が組み込まれています。
札幌駅を発車した列車は白石駅を過ぎると右手にカーブし、函館本線と別れて千歳線に入ります。南千歳駅からは道央と道東を短絡する目的で建設された石勝線に入り、新夕張駅から新得駅にかけては高架橋とトンネルで自然豊かなエリアを通過します。新得駅からは十勝平野の穀倉地帯を快走し、このエリアの中心都市である帯広駅に到着。次の池田駅を発車すると左手にワイン城、さらに厚内駅を通過した後は右手に太平洋の風景が現れます。工場地帯が車窓を飾ると、列車は間もなく終着駅の釧路駅に到着します。
鉄道コンシェルジュ ミスターKのとっておき情報
優美なスタイルをしたキハ283系振子式気動車
前面が丸みを帯びた優美なスタイルをしたキハ283系振子式特急用気動車。外観はブルーを下地に、アクセントとしてグリーンおよび丹頂鶴の赤を組み合わせて北海道らしさを演出しています。走行装置は曲線を高速で通過できる振子式を採用しており、曲線区間での乗り心地も向上しています。車体前方の側面には「FURICO283」のロゴマークとリサージュ図形が描かれています。
ゆったり車窓を楽しめるグリーン車指定席
6両編成の列車の3号車は、大きなリクライニングシートを横3列(2+1席)にゆったりと設置されたグリーン車指定席です。プライベート空間を確保し、さらに「ゆとり」や「なごみ」を感じられる客室内を演出しています。座席にはスライド式大型背面テーブルや、パソコン用コンセント、LED読書灯などが装備され、充実した旅の時間を過ごすことができます。
座席幅がゆったりした普通車指定席・自由席
6両編成の列車は、釧路寄りの1・2・4号車が普通車指定席、5・6号車は普通車自由席となっています。従来の普通車指定席よりも座席幅が広くなり、さらに背もたれが高く、上下可動式枕を備えたリクライニングシートが装備されています。また、4号車には車椅子専用座席や車椅子対応の大型トイレ、赤ちゃんの授乳時などに利用できる多目的室が備えられています。
雄大な北海道の山海の車窓風景を満喫!
道央エリアの札幌駅と道東エリアの釧路駅を結ぶ特急「おおぞら」の魅力のひとつが、雄大な北海道の車窓風景を楽しめることです。石勝線の山間の風景や新得駅到着前の山並みの風景、十勝平野ののどかな田園風景、そして厚内駅から下り列車の右手車窓を飾る太平洋の風景など、見飽きることがない北の大地ならではの美しい山海の風景が展開します。
特急列車自由席が乗り放題!「北海道フリーパス」
JR北海道内の在来線特急・急行・普通列車(快速含む)の普通車自由席およびジェイ・アール北海道バス(札幌~旭川・帯広・紋別・えりも・広尾間の都市間バスおよび臨時バスは除く)が、7日間乗り降り自由となる「北海道フリーパス」(おとな・こども26,230円/多客期は使用できない)。あらかじめ座席の指定を受ければ、普通車指定席を6回まで利用できるので便利。全国のJRの主な駅、旅行センターおよび主な旅行会社で購入可能。
えきねっと予約がおトク!「えきねっとトクだ値」
JR東日本が提供する会員制の個人向けインターネットサービス「えきねっと」では、えきねっと会員(登録無料)専用の「えきねっとトクだ値」を発売中。特急「おおぞら」の指定席特急券+片道乗車券が列車・席数・区間限定で、15%割引または40%割引で予約ができ、道東方面への旅がおトクに楽しめます。予約方法など詳細は「えきねっと」を参照してください。
列車情報
運転日 | 毎日6往復 |
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運転区間 | 函館本線・千歳線・石勝線・根室本線 札幌駅~釧路駅間 |
運転時刻 |
【下り】 始発 : 1号/札幌駅7:00発 → 釧路駅11:00着 最終: 11号/札幌駅19:40発 → 釧路駅23:55着 【上り】 始発 : 2号/釧路駅6:26発 → 札幌駅10:45着 最終: 12号/釧路駅19:00発 → 札幌駅22:58着 |
著者紹介
- ※文/ミスターK(結解喜幸)
- ※写真/JR北海道
- ※掲載されているデータは2018年7月現在のものです。
- ※運転日・運転区間等は変更となる場合があります。