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2022.05.27鉄道JR東海 新型特急車両「HC85系」量産車両を報道公開 など【今週の交通新聞より】

2022年5月23日~5月27日交通新聞から注目のニュースをご紹介!

交通新聞に掲載のニュースの中から、特に注目のニュースをトレたび編集室がピックアップしてご紹介します。

【今週注目のニュースはこちら】
・JR盛岡・秋田支社 「北東北三県大型観光キャンペーン」7~9月展開
・JR東海 新型特急車両「HC85系」量産車両を報道公開
・JR北海道・全日空 「ラベンダー編成」で「ふるさと納税」PR 宗谷線沿線7地域とコラボ
・JR西日本 富山県、福井県、鳥取県の「地域ものがたるアンバサダー」募集
・JR九州 787系特急電車デビュー30周年 「36ぷらす3」で記念イベント

5月23日 月曜日

JR盛岡・秋田支社 「北東北三県大型観光キャンペーン」7~9月展開


交通新聞

 観光需要回復へ一丸 夏祭り、世界遺産などテーマ

 JR東日本盛岡支社、秋田支社と北東北三県観光立県推進協議会は19日、7月1日から9月30日まで「北東北三県大型観光キャンペーン」を展開すると発表した。3年ぶりの開催が期待される東北各地の夏祭りや、7月に世界文化遺産登録1周年を迎える「北海道・北東北の縄文遺跡群」を盛り上げるとともに、昨年4~9月に実施した「東北デスティネーションキャンペーン」(東北DC)のレガシー(遺産)を受け継ぎ、コロナ禍で落ち込む観光需要の回復につなげる。

 キャンペーンの実施主体は、青森、岩手、秋田の3県と北東北三県観光連盟・協会、両支社と青森支店、日本観光振興協会で構成する同協議会。開催エリアは3県で、キャッチコピーには「ドキドキ、キタキタ 北東北」を掲げる。

 期間中、「世界遺産」「夏祭り」のほか、「自然・絶景」「歴史・文化」「酒・食」の計5テーマで各県のコンテンツをつなぎ、さまざまな特別企画を用意。8月1~31日には「北東北謎解き周遊ラリー」も行う。

 JR東日本は、「SL銀河」「TOHOKU EMOTION」「リゾートしらかみ」など、3県の観光や回遊に便利な〝のってたのしい列車〟を数多く設定。団体臨時列車の乗車に必要な旅行商品は、JR東日本びゅうツーリズム&セールスなどで販売する。

 また、「鉄道開業150年」や「新幹線YEAR2022」と連動した企画で北東北を盛り上げるほか、各種電子チケット購入、利用をスマートフォン1台で完結できる「TOHOKU MaaS」などを通じてスムーズな周遊旅を後押しする。

 プロモーションとして同社主要駅や各県の観光施設などで今月下旬からポスター掲出とガイドブックの配布を実施。併せて、特設ウェブサイトでテーマに沿った観光の楽しみ方を発信する。同社の首都圏主要駅では、北東北の地産品を集めた産直市を開催する予定。

 同日は秋田市のホテルメトロポリタン秋田で共同発表が行われ、久保公人JR東日本執行役員・盛岡支社長、木村英明同・秋田支社長、三村申吾青森県知事(同協議会会長)、達増拓也岩手県知事、佐竹敬久秋田県知事が出席。

 三村知事は「コロナ禍で観光産業や地域経済は厳しい状況にあるが、関係事業者と一丸になって、今回のキャンペーンを需要回復の大きな力にする」、久保支社長は「3県の皆さまとの連携を深めてキャンペーンを盛り上げる」、木村支社長は「魅力的なコンテンツを通じて流動促進を図り、地域活性化に貢献していきたい」とそれぞれ抱負を述べた。


5月24日 火曜日

JR東海 新型特急車両「HC85系」量産車両を報道公開


交通新聞

 沿線の伝統工芸品を展示

 JR東海は20日、東海鉄道事業本部名古屋車両区(名古屋市中村区)で、ハイブリッド方式の新型特急車両「HC85系」量産車(4両編成)を報道陣に公開した。2019年12月完成の試験走行車では公開されていなかったグリーン車の車内と、沿線の伝統工芸品を車内展示する「nano―museu

m(ナノミュージアム)」などを初めてお披露目した。HC85系は、高山線の特急「ひだ」と紀勢線の特急「南紀」のキハ85系を順次置き換える計画で、今後は普通車のみの4両編成、2両編成も投入。7月1日に名古屋―高山間の「ひだ」でデビューし、上下4本、8月1日以降は同6本に使用する。

 HC85系は、ハイブリッド鉄道車両で国内初の最高時速120㌔を実現。キハ85系に比べ、燃費を約35%向上させるなどして、排出する二酸化炭素(CO2)を約30%、窒素酸化物(NOX)を約40%それぞれ削減。環境負荷をさらに低減する。

 グリーン車は「落ち着いた上質感」がコンセプト。内壁は濃い茶色の木目調とした。座席の色彩は、沿線の新緑や美しい川、夕暮れの紫の空をグラデーションで表現。座席には高さ調整が可能なヘッドレストとフットレストを採用し、座面と背もたれが連動して傾くリクライニング機構を導入した。背もたれは上部に読書灯を備え、背面テーブルはスライド式で大型化した。

 デッキ部の「ナノミュージアム」は、グリーン車に2カ所、普通車に1カ所新設。沿線地域の伝統や文化を車内で楽しんでもらおうと、岐阜県の岐阜団扇(うちわ)、美濃和紙、一位一刀彫、飛騨春慶、三重県の伊勢型紙のいずれかを展示。編成ごとに異なる工芸品を設置する。

 車内案内表示器はカラーユニバーサルデザインに対応したフルカラー液晶ディスプレーを採用し、列車の遅延情報や沿線の観光名所の案内を表示する。「ひだ」の車内放送では、岐阜高校英語研究部の生徒が英語を交えながら沿線の観光を紹介してくれる。

 また、バリアフリー設備として、車いすスペースを編成当たり3カ所設置。来年4月施行の「移動等円滑化」に関する改正省令に先行して対応したもので、特急車両としては国内初適合となる。

 杉山尚之東海鉄道事業本部車両部長は量産車について、「ハイブリッド技術のさまざまな試験を積み重ねてつくり上げた車両。沿線の魅力が感じられる工夫を取り入れ、移動を楽しく過ごしていただこうと考えた」と述べた。


5月25日 水曜日

JR北海道・全日空 「ラベンダー編成」で「ふるさと納税」PR 宗谷線沿線7地域とコラボ


交通新聞

 JR北海道と全日本空輸の連携企画が11日から、多目的特急車両「ラベンダー編成」で始まった。同編成が稚内方面特急「宗谷」「サロベツ」に運用する時期に合わせ、宗谷線沿線7市町とコラボレーションし、「ふるさと納税」のPRを実施している。6月6日まで。

 2020年度から両社で取り組む、北海道の地域創生に向けた連携の一環で、本年度からの新たな試み。全日空運営のポータルサイト「ANAのふるさと納税」に参画する3市4町の「返礼品」の紹介へ、編成内フリースペース「ラベンダーラウンジ」にステッカーなどで専用装飾を施した。

 コラボ先担当者が車内で特産品販売やノベルティーを配布する直接PRも週末を中心に企画され、初日14日は豊富町のスタッフが「サロベツ1号」で自慢の乳製品、15日は名寄市が下り「宗谷」などでアスパラガスなど農産品の魅力をそれぞれ発信した。

 直接PRは21日(士別市)も実施したほか、27日(利尻町)、29日(礼文町)、6月3日(利尻富士町)、同4日(稚内市)も予定する。


5月26日 木曜日

JR西日本 富山県、福井県、鳥取県の「地域ものがたるアンバサダー」募集


交通新聞

 3県で「美食地質学」 現地訪問、オンライン

 JR西日本は、日本海側の富山県、福井県、鳥取県、福井県観光連盟、JR西日本コミュニケーションズ、ジオリブ研究所、地域ブランディング研究所と共同で、8カ月間にわたり現地訪問やオンライン交流を繰り返すことで地域への愛着を深めてもらう「地域ものがたるアンバサダー ~美食地質学×第2のふるさとを巡る旅~」事業を実施することになり、参加者を31日まで募集している。

 同事業は、観光庁が推進する本年度「第2のふるさとづくりプロジェクト」モデル実証事業への採択を受け、「日本海3県アンバサダー推進協議会」(代表・JR西日本コミュニケーションズ)が実施する。

 プログラムは、個々人での活動ではなく、募集している「アンバサダー」、地域への愛着を持って日々活動している「水先案内人」、専門家を含む事務局でチームを組んで、現地訪問やオンライン交流を行うものとなる。

 目標は、県内・県外関係者ともにどのように意識や行動が変わっていくかを確かめながら各種プログラムを進めて、終了時には地域内外の人が誇れるジオストーリーや、それを生かした交流プログラムなどを継続的に活用できる形で残すことを目指す。

 3県のチームのうち、富山チームの訪問エリアは、6~7月が南砺・庄川流域(ジオリブ関連テーマ=土地柄を生かした新たな食文化、ウイスキーと水と木材)、8~9月が立山町エリア(ハーブ・水・食、里山・穴場発掘)、10~11月が富山湾エリア(富山の食材・食文化と地酒のマリアージュ、富山湾の恵み・干物文化、同・家庭の食卓提案、富山湾の魅力発信)などとなっている。

 各県7人ずつ募集

 アンバサダーの募集人員は各県7人ずつ。活動期間は6月6日から来年1月31日まで。応募要件は▽活動対象県以外に住み、活動エリアに思い入れがあり、地域との縁を深めたいと考えている(富山県のアンバサダーは同県以外の居住者であれば応募可能)▽活動期間中4~6回程度は公共交通機関で現地訪問可能――の2点。

 現地訪問については各1~2泊を想定。事務局主催企画以外の訪問日程は、各チーム内で相談しながら各自の都合に応じて計画できる。

 基本的に事務局の提供するプログラムへの参加費は発生しない。現地訪問時の活動費は原則各自実費負担となるが、鉄道利用による交通費実費(上限・1トリップ当たり2万円)、活動にかかる飲食代(同5000円)の支援がある。

 また、アンバサダーと同時に「活動応援クルー」も募集。どこまでの頻度で活動に参加できるか分からないが、3県の地域の魅力について学びたい、発信したい、活動したいという人を対象としている。詳細は公式ウェブサイトを確認する。


5月27日 金曜日

JR九州 787系特急電車デビュー30周年 「36ぷらす3」で記念イベント


交通新聞

 第1弾は「つばめレディ同窓会」 7月14日 当時の思い出共有も

 JR九州は24日、7月に787系特急電車がデビュー30周年を迎えることから、7月14日~8月8日に同車両使用のD&S(観光)列車「36ぷらす3」を舞台に記念イベントを実施すると発表した。第1弾は「つばめレディ同窓会」と題し、787系の元客室乗務員を同列車に招待し、久しぶりの再会を演出する。

 787系は1992年7月15日、当時の鹿児島線博多―西鹿児島(現鹿児島中央)間を結ぶ特急「つばめ」としてデビュー。ドーンデザイン研究所代表の水戸岡鋭治氏が初めて設計から携わった車両で、当時としては豪華な内装が注目され、〝動くホテル〟と呼ばれた。

 2004年3月の九州新幹線新八代―鹿児島中央間開業により、博多―新八代間の特急「リレーつばめ」となり、現在は長崎線「かもめ」や日豊線「きりしま」などで活躍。全車グリーン車に大改装された「36ぷらす3」(6両編成)が20年10月から九州各地を運行している。

 記念イベント第1弾は、787系特急「つばめ」に乗務した元客室乗務員を対象に、当時の思い出エピソードを募集。応募者の中から36人を、7月14日に鹿児島中央―市来間を貸切で往復する「36ぷらす3」に招く。車内では現役の客室乗務員が、寄せられたエピソードを紹介する。

 応募は「36ぷらす3」専用ウェブサイトの応募フォームで6月17日まで受け付ける。応募多数の場合は抽選を行う。このほかの記念イベントは決まり次第発表する。



交通新聞

鉄道、航空、自動車などの交通機関はもとより、観光、旅行、経済など交通・運輸界にかかわる様々な情報を提供している総合専門紙。1943年(昭和18年)4月1日に「陸輸新報」として創刊、2013年(平成25年)12月18日には通巻2万号を迎えました。JR、私鉄、官公庁など幅広い読者の皆さまから高い評価を得ています。また、交通業界にとどまらず、不動産、金融、保険、サービスといった業界の方々からも注目されています。

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