2025.01.24鉄道SKE48・末永桜花が語る、鉄道の魅力と「食べ鉄」の原点
鉄道好きで知られるSKE48の末永桜花さん。「食べ鉄」の一面も持つ末永さんが語る鉄道の魅力とは……?
『JR時刻表』2025年2月号(1月24日発売)連載「十人十鉄」にて鉄道への愛を語ってくださった末永桜花さん。
誌面に載せきることができなかったエピソードをフルバージョンとしてお届けします。
『JR時刻表』×トレたび 連動企画です。
鉄道を好きになったきっかけ
私が鉄道を好きになったのはいつ頃からだろう……
子どもの頃は遊園地や水族館、旅行や親戚の家など、鉄道を利用してさまざまな場所に出かけることも多く、モデルのお仕事をさせていただくようになってからは、撮影場所やショーの会場が関東や関西に集中していたため、よく東京や大阪の鉄道を利用して現場まで移動していました。
その頃から列車に乗れば楽しい所に行ける! みんなに会える!
さらに、車内や現地ではおいしいものもたくさん食べられる! そんなたくさんのワクワク感などから自然に鉄道=楽しいとなり、その記憶から鉄道が好きになっていったのだろうと思います。
何度も乗っていると、鉄道にも色々な種類や種別、路線があることを知り、どんどん興味を持つようになっていきました。
思い出の0系新幹線と「食べ鉄」の原点
そして昨年は東海道新幹線開業60周年でした。
そんな新幹線の思い出といえば、子どもの頃、0系新幹線に乗ったときのことです。愛知県在住で私の年代だと、すでに東海道エリアから0系新幹線は引退していたので、なかなか乗る機会はなかったのですが、完全引退する前の2008年に山陽新幹線で活躍をしていた0系新幹線に乗ることができました。
新大阪〜広島駅までの約3時間、0系新幹線との旅を楽しみました。
引退前であったためか、たくさんの人が駅のホームや車内で写真や動画などを撮影していたので、0系新幹線の人気を実感しました。車内メロディやチャイムも普段乗る新幹線とは違うものが流れていたので感動した記憶があります。
車内では新大阪駅で買ったお弁当を景色と一緒に堪能したり、広島駅に到着してからは地元で有名なお好み焼き店でおいしいお好み焼きを満腹になるまで食べて上機嫌になったり。
自称「食べ鉄」の原点はこの頃からなのかな? と思います。
車内や移動先の現地でもおいしいものを食べることが大好きな末永さん
JR東海「冬の飛騨路キャンペーン」アンバサダー就任!
鉄道の魅力は他にもいろいろとあります。引退していく車両と別れるのは寂しいですが、新型車両は続々と登場します。
新型車両といえば、2022年にJR東海の「冬の飛騨路キャンペーン」のアンバサダーに就任させていただきました。
その際に新型車両「HC85系」に乗車をさせていただき、私なりに一生懸命その魅力をお伝えしたつもりではありましたが、うれしさと緊張で皆さんにきちんと正しく魅力をすべてお伝えすることができていたのか後からとても心配になりました。
ですが、私がアンバサダーへ就任をしたことにより、初めて乗車してくださったファンの方々が「とってもすてきな列車だね」「元々は移動手段の一つだったけど鉄道のまた違った魅力に気づけた!」「最近おーちゃんの影響で鉄道が気になる」と言っていただけることもあり、鉄道の魅力を少しでもお伝えすることが出来たような気がしてうれしかったです!
とってもすてきな思い出になりました!
鉄道の「音」を楽しむ
それから「音」。
新幹線で名古屋から東京に向かうとき、新横浜から加速する新幹線は速いのでガタンゴトンという音が在来線みたいにあまり聞こえないのですが、武蔵小杉のS字カーブで減速してからはレール音が在来線より速いテンポでリズミカルに聞こえてきます。
ここから東京までの区間が、他の区間よりもよく聞こえる気がします。車窓を見るとさまざまな所から列車が集まってきて、東京駅に着いたと実感し癒やされます。到着後は、あの関東独特の在来線の接近メロディと発車メロディがにぎやかに鳴り続けて、気持ちが高鳴ります。在来線に乗り、列車の加速するモーター音が車内に聞こえてくると、「あっ、今日はモハかな?」とか、静かにレール音のみが聞こえてきたら「サハかな?」とか、音を想像し感じながら乗るのも楽しみの1つですね。
他には、子どもの頃は山手線と京浜東北線の競争も好きでした。並走して駅で離れて扉が開き、発車するとまた並走してどっちが速いか? と、向こうに乗っているまた同じ人と並んで走ったりするのが面白くて楽しかったです。
日中に京浜東北線が快速になったときは置いていかれて「あ〜待って〜」とか(笑)。並走している向かい側の車両の中の人と目が合うと、ちょっと運命的な出会いの気持ちもしたりします(笑)。
鉄道がつないだ縁をこれからも大切に
鉄道の魅力や楽しみ方は人それぞれたくさんあります。
私のことをきっかけに鉄道に興味が無かった方が鉄道に興味を持ってくださったり、鉄道写真を撮りに行くようになったり、握手会へ電車で向かうようになったよと報告してくださったり、鉄道秘話などを詳しく教えてくださる方もいたり。
鉄道がつないでくれたこのたくさんの縁を大切にこれからも走り続けたいと思います。
「HC85系」の車内で撮影した1枚
- ※文・写真=末永桜花
- ※『JR時刻表』2025年2月号掲載時点の内容です。