2025.03.19鉄道なにわ男子 大西流星さんインタビュー 鉄道はロマン、新幹線は僕のヒーロー!
幼いころから新幹線が大好き! 大西流星さんにとって「鉄道」とは……?
『JR時刻表』2025年4月号(3月19日発売)の連載企画「十人十鉄」に登場いただいた「なにわ男子」の大西流星さんにインタビュー! 新幹線車内での過ごし方や挑戦してみたい鉄道旅など、鉄道愛あふれるエピソードが満載です。
『JR時刻表』×トレたび 連動企画です。
新幹線好きへの出発点
――鉄道を好きになったきっかけを教えてください。
大西さん 小さい頃から家にはプラレールがあって、500 系などでよく遊んでいました。そのうち本物の新幹線が見たくなって、父と新神戸駅へ新幹線を見に行くようになりました。
――初めて見た新幹線はどうでしたか。
大西さん プラレールしか知らなかったので、実物は「大きい!」みたいな(笑)。生で見る700系の速さ、大きさ、かっこよさにほれ込んで、いつか乗りたいなと思っていました。それが鉄道を好きになった始まりですね。祖父が熊本に住んでいたので、山陽新幹線と特急列車を乗り継いで遊びに行くのも楽しみでした。
当時運転していた787系 特急〔リレーつばめ〕と4歳頃の大西さん。家族で九州を訪れた際の思い出の1枚(大西さん提供)
――ご出身は兵庫県ですが、幼少期の夢は「JR東日本の運転士」と聞きました。なぜ関西の方に馴染みの少ないJR東日本の運転士に…?
大西さん 当時は東北新幹線とか、JR東日本の新幹線に乗ったことがなくて未知だったんですよね。〔はやぶさ〕〔Maxとき〕〔こまち〕〔つばさ〕……と、JR東日本の新幹線は色鮮やかなイメージがあります。プラレールで結構揃えていて、このカラフルな新幹線に憧れがありました。
――本当に新幹線が好きなのですね。
大西さん そうですね。特にE7系が好きなので、乗れるとうれしくて。まず、車体の銅色のラインがすてきですよね。それに、福井県の敦賀まで延伸しましたし、新幹線にしては長時間労働だと思うんです。それをお客さんのために太平洋と日本海をつないで……。頑張ってるな! って思わずにはいられないんです。
大西さんお気に入りのE7系
時間を見つけて、とにかく乗りたい新幹線
――やっぱり鉄道は「乗る」のがお好きなんですか?
大西さん はい、乗り鉄ですね。乗り鉄って、自分が乗ってる経験自体に価値を見出せるのがいいですよね。旅をする時も「どこで何をするか」じゃなくて、「何に乗って、どこで乗り換えるか」を考えるのが一番好きで、僕の旅のメインでもある。それこそ、旅先で何をするかは行きの新幹線に乗りながら考えてもいい。それくらい新幹線のことしか考えずに旅に出てしまいます。
――最近だと、山形新幹線に乗るために、一人日帰りで米沢牛を食べに行ったそうですね。
大西さん 行きました。新しい山形新幹線E8系普通車のオレンジ色のシートがかわいいんですよ。あっ、僕は座席シートも気になるんです。普通車、グリーン車、グランクラスと、シートも全く違うのでもう全部座りたくなる。行きはぜいたくしてグリーン車、帰りは普通車、ということもよくやります。
――鉄道に乗るために時刻表はご覧になりますか。
大西さん はい、旅の計画を立てるときは見ることもあります。自宅の本棚に何冊か並んでいます。新幹線グッズと一緒に。
――新幹線グッズ!? 例えばどんなものをお持ちなんですか?
大西さん えっと、N700 系と最近引退したドクターイエローT4編成のNゲージとか…あとストラップも! ……つい、集めちゃうんですよね。
――現在はどのぐらいの頻度で新幹線を利用されていますか。
大西さん 仕事でもよく利用していますけど、プライベートだと、オフの日の2回に1回は乗っているかもしれないですね。「1日しか休みがないのに!?」ってよくメンバーにも驚かれるんですが、日帰りでもいいから乗りたくて。旅の決め方も路線図からじゃなくて、日本地図を見て、ダーツをするように行き先を選んだりもします。
――お仕事を含めると、もはや行ってない都道府県は少ないのではないでしょうか。
大西さん 実は一度、行ったことのない県を洗い出しました。列車で通過したり、乗り換えをしたりしただけで、降り立って観光したことがない場所を含めるとまだ結構あるんです。だから、今年はその県を鉄道で巡りたいと思っています。
――それはどのくらいあるのでしょうか。
大西さん どのくらいだっけな……。(スマートフォンを手に取り、保存したメモを探して、眺めながら)えーっと、青森、岩手、福島、富山、高知、愛媛、宮崎、鹿児島でした。
――すごい! あとちょっとですね!
大西さん そうなんです。途中までは飛行機を使っても、現地ではローカル線に乗りたくて。訪れる季節によっても景色は違うのでそれも味わいたいんです。それこそ、雪の時期には東北新幹線に乗りたくなります。雪に負けず走っている新幹線は、なんてかっこいいんだ! と感じるんです。
――車内では普段どのように過ごされていますか?
大西さん ぼーっと景色を眺めたり、車内販売があればコーヒーを頼んだり、駅弁を楽しむこともあります。東海道新幹線なら、ホームの自動販売機で「新幹線こだまブレンド」「新幹線ひかりブレンド」「新幹線のぞみブレンド」って名前の付いたコーヒーを買うのも楽しみで、今日は何にしようかな?って悩みながら買って車内で飲むこともあります。東京~新大阪間だと2時間半あるので、SNSの投稿素材の作成やテレビ番組のアンケート回答など、スマートフォンでできる仕事を済ませたり、台本を覚えたりすることも多いですね。新幹線の車内は、なぜか集中できるんです。
――ちなみに、「なにわ男子」のみなさんで新幹線移動される時は、どのように過ごされていますか?
大西さん メンバーの過ごし方は……、たとえば、高橋(高橋恭平さん)は座って10秒ぐらいで爆睡するか、ゲーム。大橋君(大橋和也さん)はお菓子や飲み物をたくさん買い込んで乗車しています。ドラマや映画を観ているメンバーも多いです。関西で活動していた時代から新幹線に乗る機会は多かったので、メンバーはみんな新幹線での時間の使い方が上手ですよ。
――鉄道といえば駅弁ですが、もしお気に入りの駅弁があれば教えてください。
大西さん 実家に帰る時は新神戸駅を利用するので、淡路屋さんの駅弁をよく食べています。帰ったら食べたくなる、ほっこりする味です。
思い描く理想の鉄道旅とは
――日々お忙しいと思いますが、もし1週間休みがあったらどんな鉄道旅をしたいですか?
大西さん 九州の鉄道を制覇したいですね。JR九州の観光列車(D&S列車)って本当に遊び心がありますよね。でも、日数がないとちゃんと回れないので、実はまだ全然乗れていなくて。〔あそぼーい!〕にも乗りたいし、〔ゆふいんの森〕ももう一度堪能したいな。まずは〔みずほ〕から旅をスタートして九州を制覇したいです!
――では大西さんにとって、「鉄道」とはどのような存在でしょうか?
大西さん ロマンですね。特に新幹線は、小さい頃から夢見てきたヒーローのような存在でもあります。人をただ運ぶだけでなくて、乗るだけでワクワクする気持ちも持たせてくれるし、人生の大事な思い出になってくれます。乗るごとに思い出が増えて、愛着が湧いていくんです。
――最後に、読者へメッセージをお願いします。
大西さん 僕は、鉄道の知識に自信があるわけではないですが、鉄道愛だけは誰にも負けないぐらいあります。自分の気持ちが上がるもののひとつが鉄道なんです。だから、自分にとっての鉄道のように誰かに夢を持ってもらえるような、人をワクワクさせられるような存在になれるよう頑張りたいと思っているので、「なにわ男子」を知らない方も、鉄道に乗る時にぜひ曲を聴いてみてください。
――たとえば新幹線で聴くなら、「なにわ男子」のどんな曲がおすすめですか。
大西さん 朝乗るなら『サチアレ』がぴったりだと思います。アップテンポな曲でテンションが上がります。しっとりした曲なら、『+Alpha』というアルバムに収録されている『TOKYO AM1:00』。上京した時の切ない思いを描いているので、同じように地方から出てきた人が聴いたら響くかなと思います。
――ぜひ車内で聴いてみたいです! 本日はお忙しいところありがとうございました。
著者紹介
- ※取材・構成=下里康子
- ※写真=交通新聞クリエイト(特記以外)
- ※掲載されているデータは2025年3月1日現在のものです。