あなたにとって思い出深い一品はありますか?
毎月、駅で出逢える全国各地のグルメを紹介する連載「駅グルメ」のVol.15です。
今回のグルメは駅弁「はこだて四季彩幕の内」。
最新のエピソードは、毎月発行の『JR時刻表』で公開中!
多彩な函館名物で、旅の思い出も彩り豊かに
全長53.85kmの青函トンネルを抜けると、北海道新幹線〔はやぶさ〕の車内がパッと明るくなった。車窓に見える山々の稜線が本州と比べ、いくぶん緩やかに見えるのも相まって、なんとなく穏やかな気持ちになる。木古内駅を過ぎるとほどなく進行方向右側に函館山が見えてきた。東京から3時間50分あまり、開業から10年経った今も北の大地に心躍る瞬間だ。この函館山からの美しい景色の写真を掛け紙としている駅弁が「はこだて四季彩幕の内」である。 “四季彩”と謳っただけあって彩り豊かな構成だ。
まず、メインは「いかごはん」である。製造元である駅弁の函館みかど(JR北海道フレッシュキヨスク)によれば、スルメやゲソを入れて、秘伝のだしで炊き込んでいるという。確かに時々感じられるコリコリッとした食感がとても心地よい。実はこのごはん、昭和30年代、駅弁の函館みかどの人気駅弁だった「いか弁当」のレシピを現代風にアレンジして復活させたものである。その昔、青函連絡船の桟橋を渡って北海道での一歩を踏み出していた旅人たちに思いをはせた。
一方、おかずも多彩だ。近年、函館近海で漁獲が増えているぶりの竜田揚げや、函館のロングセラー駅弁「鰊(にしん)みがき弁当」でおなじみのにしん甘露煮と味付き数の子も入っている。
デザートは新函館北斗駅からほど近い七飯町産のレアフルりんご。爽やかな気分で食べ終えたなら、四季折々の函館の旅の思い出は、より一層、彩り豊かなものになっていることだろう。
さあ、「はこだて四季彩幕の内」をどこでいただこうか。北海道新幹線〔はやぶさ〕で本州へ向かうなら新函館北斗駅の発車に合わせてふたを開け、函館山の景色をまぶたに焼き付けていただきたい。札幌方面へ向かうなら、特急〔北斗〕で大沼・小沼、その向こうにそびえる北海道駒ヶ岳を眺めていただくのがいいだろう。秋の大沼国定公園は、北海道を代表する紅葉スポットの一つである。豊かに彩られた車窓を眺めれば、箸もどんどん進むに違いない。
特急〔北斗〕
北海道新幹線〔はやぶさ〕
はこだて四季彩幕の内
発売駅:函館駅 ※販売駅は代表駅のみを記載しています。
ねだん:1,480円(税込)
製造元:駅弁の函館みかど(JR北海道フレッシュキヨスク)
次号は駅弁「百年の旅物語 かれい川」。
【理想の駅弁募集中!】
あなたの中にある“理想の駅弁”をイラストで形にしてみませんか?
編集部が食べてみたい!と思った駅弁は12月号誌面でご紹介!ご応募お待ちしております!
➡https://form.run/@risounoekiben
- ※『JR時刻表』2026年9月号掲載時点の内容です。
- ※取材・文・画像=望月崇史
- ※イラスト=佐藤妃七子

