トレたび JRグループ協力

2022.12.20鉄道冬期の対策について教えて!【JR北海道に聞いてみました】

JR北海道に聞いてみました!

『JR時刻表』編集部がJR各社に鉄道にまつわるさまざまな疑問をQ&A方式で聞いていく連載です。
今回は……

Q. 冬期の対策について教えて!

厳しい冬を乗り切るための対策について、JR北海道に聞いてみました!

A. 

JR北海道では、12月から翌3月にかけて冬期体制をとり、全道各地に除雪機械を配置し、安全を第一に安定した輸送の確保に努めています。気象庁や民間気象会社による気象情報の収集とともに、駅などに設置している降雪監視カメラを活用し、監視体制の強化と積雪状況の適切な把握を行っています。

積雪対策の設備としては、列車の運行頻度が高い分岐器に電気ヒーターなどを取り付け、氷塊や雪の影響による不転換の防止に努めています。また、高架橋には投雪口、一部の駅構内には流雪溝を設置し、効率的に除雪作業を行っています。主な除雪機械には、排雪モータカー(ラッセル装置〈翼〉により雪を跳ね飛ばして除雪)、モータカーロータリー(主に駅構内の線路のそばに堆積した雪を線路から離れた場所へ吹き飛ばす)、ラッセル車(除雪用車両。列車として運行)などがあります。除雪機械を使用できない箇所は、昼夜問わず人力による除排雪を実施しています。


豪雪を駆け抜ける排雪モータカー

車内の防寒対策では、キハ40形・キハ54形などの気動車には客室仕切り戸(客室とデッキを戸で仕切り、乗降ドアからの冷気が客室に直接入り込まないようにする)、二重窓(上下の開閉窓。内窓を下ろすことで外窓からの冷気の侵入を防ぐ)、731系・733系電車等にはエアカーテン(乗降ドアが開くと冷気が直接客室に入り込む構造のため、ドア内側の上部や左右側面にファンを設置し、ドアが開いたときに送風することで外気の侵入を抑える)、半自動ドア(駅停車時間が長いときはドアをいったん閉めるため、お客さま自身でドアを開閉できる機能を装備)を設置しています。また、駅で列車をお待ちのお客さまに対する防寒対策として、一部の駅では待合室にストーブや、ベンチに向けてヒーターを設置しています。

  • 『JR時刻表』2023年1月号掲載時点の内容です。
  • 写真=JR北海道提供
  • 構成=時刻表編集部

『JR時刻表』2023年1月号の詳細はこちら

トレたび公式SNS
  • X
  • Fasebook