JR北海道に聞いてみました!
『JR時刻表』編集部がJR各社に鉄道にまつわるさまざまな疑問をQ&A方式で聞いていく連載です。
今回は……
Q.駅社員の仕事について教えて!
駅社員の主な仕事内容について、JR北海道に聞いてみました!
A.きっぷの発売、お客さまへのご案内、各種放送案内などのほか、JR北海道では除雪作業も大事な仕事のひとつです
駅社員の主な仕事には、出札の業務としてみどりの窓口でのきっぷの発売、改札業務としてお客さまへの列車・乗り換えに関するご案内、運賃の不足額などの精算業務、列車に遅延が生じた際などの各種放送案内、お手伝いを必要とされるお客さまのサポート、忘れ物の取り扱いなどがあります。
また、降雪量の多い北海道は、毎年12月から3月まで雪に覆われます。雪の影響を最小限にとどめるため、昼夜問わず線路の除雪作業を行っています。
列車の進路を切り替えるポイントやホーム上などは機械による除雪ができないことや、機械除雪により積み上げられた雪を定期的に除雪しなければならず、人力による作業が必要となるため、除雪作業を行うスタッフとともに駅社員も協力しながら対応しています。
北海道の主要駅のひとつとして札幌駅が挙げられますが、札幌駅の年間乗車人員は約2415万人、一日当たりの乗車人員は6万6153人(いずれも2021年度)です。地域の日常の足としても、また世界的な観光の駅としても数多くのお客さまにご利用いただいています。
観光目的のお客さまが多く訪れるエリアの駅では、列車についてのご質問だけでなく、観光地に関するお問い合わせも数多く受けます。
みどりの窓口の近くには観光案内所が設置されていることもあるため、そちらをご案内することは容易ではありますが、その地域の駅に勤める駅社員としては、お問い合わせを受けた事柄にさらにプラスして、例えば自分のおすすめのお店などの情報も一緒にご紹介することができるように、事前に観光地について勉強し、準備しておくこともあります。
ある駅社員の一週間の勤務を例に挙げてご紹介します。
7日間のうち2回、朝から翌日朝にかけて泊まり勤務があり、日勤は1日です。泊まり勤務は、体力面で厳しいように受け止められるかもしれませんが、勤務終了後にはまとまった時間を確保することができます。同僚と食事に出かけたり、休息をとったり、自分の好きな趣味の時間に充てたり……と、有意義な休日を過ごせることが魅力といえます。
駅社員の一日
駅社員の勤務の一日は、出社して制服に着替え、点呼を受けることからスタートします。
前任者から業務の引き継ぎを受けた後は、窓口でのきっぷの販売を開始。昼休憩の後、引き続ききっぷの販売を行い、夜休憩が済んでから窓口での営業が終了するまで、途中の小休憩をはさみながら窓口対応や改札でのお客さま対応を行っています。そのほか、売上集計や在庫確認等の事務作業があり、最終列車の見送りをします。深夜には、駅構内の巡回などを終え、翌日に向けて仮眠・休息をとります。起床後は改札業務を行い、次の交替者へ引き継ぎを行って終業です。
鉄道営業の現場である駅は、お客さまにとってJR北海道の顔といえます。お客さまのニーズに合わせた対応によって、「JR北海道ファン」を増やしていきたいです。
また、販売機器システムの更新や案内サインの設置などのお客さまサービスの向上や、駅輸送業務の安全管理や指導などについても積極的に取り組んでいきます!
- ※写真=JR北海道提供
- ※構成=時刻表編集部