JR四国に聞いてみました!
『JR時刻表』編集部がJR各社に鉄道にまつわるさまざまな疑問をQ&A方式で聞いていく連載です。
今回は……
Q. ラッピングトレインについて教えて!
ラッピングトレイン導入の目的や列車ごとの特長について、JR四国に聞いてみました!
A. 地域活性化を目指し、色とりどりのラッピングトレインを運行しています
個性豊かなデザインやコンセプトで楽しめる、JR四国のラッピングトレインたち
予土線では地域の活性化を目指して、「海洋堂ホビートレイン『かっぱうようよ号』」など、さまざまなラッピングトレインを運転しています。予土線を盛り上げることで、瀬戸大橋から四国内部まで鉄道をご利用いただきたいという思いも込められています。
ラッピングトレインと一言で言っても、デザインやコンセプトはそれぞれ異なります。〔しまんトロッコ〕は四万十川沿線の風景に映える山吹色の車両が特徴で、トロッコ列車ならではの爽快な風を感じながら、四万十川や広見川を眺めることができます。
「かっぱの世界」がコンセプトの「海洋堂ホビートレイン『かっぱうようよ号』」は、清らかな川を楽しむかっぱたちをイメージした目を引く車両外観がポイントです。車内には、かっぱと一緒に写真が撮れる人形を設置しているほか、数々のかっぱのフィギュアもショーケースに展示しています。
初代新幹線0系をイメージしたデザインの車両は「鉄道ホビートレイン」です。団子鼻を忠実に再現しているだけでなく、0系新幹線で実際に使われていたシートも設置しました。車内には鉄道模型の展示もあり、遊び心があふれる楽しい列車です。
これら〔しまんトロッコ〕、「海洋堂ホビートレイン『かっぱうようよ号』」、「鉄道ホビートレイン」の個性豊かな3列車は「予土線3兄弟」と呼ばれ、親しまれています。
新たなラッピングトレインも仲間入り!
また、2022年からは「すまいるえきちゃん号」も仲間入りしました。車体には四万十エリアの豊かな自然に息づく多様な生き物たちを「希望」の意味を持つ黄色で描き、「四万十エリアにはたくさんの希望がある」ことを表現しました。人それぞれの幸せ色に輝く「ラッキーセブンリーフ」が咲き誇る様子も描かれ、JR四国のおもてなしキャラクター「すまいるえきちゃん・れっちゃくん」と幸せを探す旅を楽しむことができます。
さらに、「おさんぽなんよ号」は、みかん畑をイメージしたオレンジとグリーンのツートンカラーの車両で、温暖な気候に育まれた人情味や自然豊かな山と海に恵まれた風土を表現しています。個性豊かなキャラクターが車両外観を彩りつつ、車内はキャラクターの楽しさをスタイリッシュに演出した空間デザインになっています。
ほかにも、予土線沿線にある愛媛県の鬼北町は、全国の地方公共団体で唯一「鬼」の字が入る自治体で、「鬼のまちづくり」をコンセプトに町おこしをしています。鬼北町らしいインパクトのあるラッピングを施した「鬼列車」の車内では、AR アプリを活用したさまざまなサービスも採用しました。「鬼のまちづくり」のシンボル「鬼王丸」による観光ガイドや「鬼王丸」車掌との記念撮影も予土線区間限定で楽しむことができます。
予土線のラッピングトレインは定期列車として運転(※1)しているため、「予土線3兄弟」などの列車を目的にお越しくださる方はもちろん、日常利用されている方も多くいらっしゃいます。ぜひラッピングトレインを体験しに予土線へお越しください。
(※1)ラッピングトレインの運転について詳しくは、JR四国ホームページをご覧ください。
- ※『JR時刻表』2023年10月号掲載時点の内容です。
- ※写真=JR四国提供
- ※構成=時刻表編集部