普通列車の清掃について教えて!
『JR時刻表』編集部がJR各社に鉄道にまつわるさまざまな疑問をQ&A方式で聞いていく連載です。
今回は……
Q.普通列車の清掃について教えて!
普通列車ではどのように車両内外の清掃を行っているのか、JR西日本に聞いてみました!
A.清掃は大きく分けて「車両基地での清掃」と「駅構内での清掃」があります。
こまめな清掃で快適な乗車空間を
まず、車両基地内での清掃ですが、車両の外側と車内で清掃方法が大きく異なります。車両の外側の清掃方法は、機械洗浄機(自動車の洗車機のような機械)やブラシ等を使って、走行中に付着した砂・ホコリ・虫の死骸等を除去しています。機械洗浄機での清掃の際は、車両を洗浄線(※)に転線する必要があるため、国土交通省から交付される「動力車操縦者運転免許」を取得した構内運転士が車両を運転します。概ね4~5日に1回実施し、それでも堆積してしまうさび等の除去については、数カ月~1年に1回程度の頻度で手作業による清掃を実施しています。
- ※車両の外側を清掃する目的で設置された、洗車機を備えた線路
ブラシ等を使って先頭車両を清掃する様子
車内については概ね1日1回、ほうきやタオル等を使って床の掃き掃除や窓ガラス・座席の清掃を行っています。また、定期的に実施する清掃とは別に、汚れの程度に応じて臨時で清掃するものを組み合わせて実施することで、車両の美観を維持しています。
駅構内での車両清掃は、あらかじめ指定された場所(主に終着駅)で、車内のみ車両基地内と同様の清掃を行っています。駅での清掃は、お客さまが乗車されている中で行うことも多いため、邪魔にならないよう配慮して作業しています。また、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」のような特別な仕様の車両の場合は、専用の道具も用いて快適な車内環境の提供に努めています。
終着駅での清掃作業の様子
- ※『JR時刻表』2025年12月号掲載時点の内容です。
- ※写真=JR西日本メンテック提供
- ※構成=時刻表編集部


