テクノロジーの進歩で、廃線巡りはチャレンジしやすくなっている
以前と違い、わざわざ足を使ってたくさんの古地図店や図書館を探さなくとも、廃線跡巡りのコースをみつけるのもずいぶん容易になった。古地図や昔の地形を現在の地図や座標とあわせて表示できるアプリやインターネット上のサービスも登場しているいま、交通新聞社新書154『廃線跡巡りのすすめ』を片手に、廃線跡巡りにチャレンジしてみてはいかがだろうか。
- ※トップの写真は、鳥取県にある旧国鉄倉吉線跡。幽玄な気分を味わえる
廃線跡巡りは意外にキツくない?
廃線跡巡りと聞いた時「かなりキツそうだよね」というイメージをお持ちの方もいると思う。険しい山道を延々と歩き続けたりするイメージがあるのではないだろうか。
確かに、山のなかを歩くこともあるのだが、ここでひとつ思い出してほしい。「鉄道は急な坂道が苦手」ということだ。つまり、山道ではあったとしても決して険しい道のりではなかったりするのだ。
ただ、距離が長いことは考えられるので帰り道のことは事前に調べてから行くのが鉄則だ。
勾配がきつくないので、道が舗装されていれば、自転車で巡るのもおすすめだ。
例えば、旧筑波鉄道(土浦~岩瀬間)の跡地はサイクリングロードとして整備されていて、レンタサイクルもある。勾配が少なく快適で、旧駅舎が休憩所として活用されていたりと、気軽に廃線跡をたどることができるのだ。
廃線跡巡りは特に秋~冬の時期がおすすめ!
廃線跡巡りは意外にキツくないといったが、キツい季節はある。それが夏だ。
近年の猛暑は特に危険で、長距離移動となることもあるのでもし出かけるなら暑さ対策は念入りに行いたい。
夏を避けたい理由はさらにある、例えば山間部であれば蜂やクマなど危険な生物にも気を付けなくてはいけない。そして、一番の大問題は……。とにかく下の2枚の写真を見てほしい。
草木が繁茂すると、かすかな痕跡は容易に覆い隠されてしまうのだ。折角たどり着いたのにこれでは悲しすぎる。
そんなわけで、廃線跡巡りは秋~冬がおすすめなのだ。これからの季節、アプリやインターネット、そして『廃線跡巡りのすすめ』を相棒に、よき廃線跡巡りを。