トレたび JRグループ協力

2022.12.21鉄道鉄道開業150年「JR東日本 懐かしの駅スタンプラリー」攻略法 ①基本篇 押し鉄・ゐわむら直伝 初心者でも安心のスタンプラリー講座

パワーアップして帰ってきた! 伝説のスタンプラリー

2022年2月1日〜3月6日、多くの鉄道ファンが参加したといわれる伝説のイベント「懐かしの駅スタンプラリー」が2023年1月13日~3月6日に、鉄道開業150年「JR東日本 懐かしの駅スタンプラリー」としてパワーアップして復活します。

駅に設置されたスタンプをこよなく愛し、駅に降り立ってはひたすら収集して回るという押し鉄。以前、トレたびで駅スタンプクイズに果敢に挑戦した押し鉄界随一のC調男、ゐわむらは前回の「懐かしの駅スタンプラリー」でバッチリ50駅踏破。コンプリートの達成感に酔いしれていたのも束の間、再びやってきた新たな試練に臨むため、おさらいをしながら戦略を練り始めるのでした。


  • 提供:東日本旅客鉄道株式会社

そもそも「懐かしの駅スタンプラリー」とは?

今回、約1年ぶりに懐かしの駅スタンプラリーが開催されると聞いて、小躍りするとともに、またあの修行のような日々がやってくるのかと思うと、今から武者震い。そこで再び戦いの幕が上がる前に、前回のおさらいをしつつ、「ちょっとやってみよっかなー」なんて思っている人にも分かりやすく今回のスタンプラリーの攻略方法を考えていきたいと思います。

今でこそ主な駅にはJR6社の独自のスタンプを置いていますが、国鉄時代にはスタンプを集めて各地を旅してもらおうと、「わたしの旅」というキャンペーンを開催し、全国740駅に統一のスタンプを設置していました。


このような特徴的な台にスタンプが置かれていた。一部の駅にはまだこの台が現存している(2022年8月 飯山線戸狩野沢温泉駅)

前回の懐かしの駅スタンプラリーの何が画期的だったかというと、その「わたしの旅」のスタンプを、昭和、平成という時代を経てこの令和の世に復刻させたということです。駅スタンプを集めている者からしたら、復刻とはいえ伝説のスタンプがこの手で押せるというのはこの上ない幸せ。
期待したのは押し鉄だけではありません。当時集めたというドンピシャ世代の人はもとより、何でもいいから集めたい人、はたまた令和時代のキッズたち……誰もが押したくなってしまうという非常に魅惑的なものだったのです。それが再びやってくる! なんてステキなことなのでしょう! しかも、前回は4センチ角の小さいスタンプでしたが、今回はなんと7センチ角という当時の「わたしの旅」スタンプとほぼ同じサイズのまま復刻している! めちゃくちゃ押し応えあるやんけ。

第2弾はここがスゴい!

首都圏の主な駅でパンフレットを入手し、対象の駅のうち好きな10駅のスタンプを集めて50駅踏破用スタンプ帳(以下、スタンプ帳)をもらうという、基本的なルールは変わりませんが、一部、新たな企画があるようです。それを踏まえて今回のルールを見ていきましょう。

まずはエリア! これがだいぶコンパクトになりました。「熊谷」や「小山」、「木更津」などちょっと離れた駅へのスタンプ設置がなくなり、常磐線や中央・総武線あたりへの設置が増えたので、前回より周遊しやすくなった気がします。

さらに50駅踏破の範囲外ですが、「仙台」「長野」「新潟」の3駅にもスタンプが設置され、それぞれの駅の指定された「Newdays」で500円(税込)以上の買い物をするとオリジナルミニサボプレートがもらえるそうです。これは物足りない押し鉄向けなのか。でも東京駅から新幹線で乗り換えなしで行けるので、数々のラリーを制覇して面構えが違う皆さんにとっては守備範囲ですよね。加えて、エキナカとエキソトにもスタンプが。押したスタンプ帳を見せると、指定された店舗で割引などのおトクな特典が受けられるそうで、疲れた押し鉄に一息ついてもらい、お土産を買ってもらおうという気遣いか。おもてなし精神あふれすぎでしょ! スタンプがある限り押しに行きたくなる押し鉄のココロをくすぐってきますね〜。

さらにさらに、賞品もパワーアップ。50駅踏破で103系が刻まれた「記念メダル」がもらえるほか、抽選で「東京ステーションホテル館内ツアー付特別プランペア宿泊ご招待」をはじめ、国鉄からJR東日本に移行するときに使用されたヘッドマークをモチーフにした「オリジナルヘッドマークプレート」や「103系ディスプレイプレート」、「わたしの旅」キャンペーン当時の駅看板を再現した「ミニ駅名標」といった東京総合車両センター制作のオリジナル鉄道グッズなど、鉄道ファン垂涎のアイテムがラインアップされています。なにそれ、全部欲しいんだが?


「東京ステーションホテル館内ツアー付特別プランペア宿泊ご招待」

「わたしの旅」キャンペーン当時の駅看板を再現した「ミニ駅名標」

真っ先に向かうのは山手線! まずは10駅集めてスタンプ帳をGET!

このスタンプラリーは、まずパンフレットに10駅のスタンプを集め、13カ所いずれかの「NewDays」で税込500円以上の買い物をして、スタンプ帳をもらいます。


前回もらったスタンプ帳、本格的なスタートはここから

ぶっちゃけ、これを手に入れてからが地獄のはじま……あ、いや、本当のスタートなんです。手っ取り早くスタンプ帳を手に入れるにはどうするか。東京には駅間や列車入線の間隔が短くスタンプラリーにはもってこいの路線があるのです。そう、言わずと知れた山手線です。ここで時間をかけずにサクッと10駅分を集めてしまうのが、最も効率がいいでしょう。


池袋駅に設置されたスタンプ台

スタンプ帳には、最初に集めた10駅を含む50駅のスタンプ分のマスがあります。パンフレットから切り取ってスタンプ帳に貼り付けてもいいというルールがあるので、最初の10駅は省くこともできるでしょう。しかし、押し鉄的には2度訪ねることになっても、直接スタンプ帳に押したい!
お住まいの地域によっては、自分の最寄り路線を先に集めてしまったほうがやりやすいです。その場合、駅間の距離や列車の間隔が長い駅を最初に選ぶことはお勧めしません。後々苦労します。

前回、私は乗り換えが生じる駅は山手線内でも後回しにするという工夫をしました。スタンプは改札の外にあります。そして首都圏の駅というのはホームが1階、改札が2階にあることが多いです。
例えば、品川駅。ここは山手線を回る際には通過して、東海道線方面へ遠征する時に押したほうがいいでしょう。山手線は1・3番線、東海道線は12番線で、乗り換える際は1階から2階を経て再び1階に降りていきます。だったら、乗り換えのタイミングで、2階の改札を出てスタンプを押したほうが効率的なのです。

ちなみに、山手線やその周辺を先行して攻略する場合は「都区内パス」が便利です。

50駅踏破のカギはエリアごと! あなたはどこから回りますか?

山手線で10駅分の収集を済ませたら、大まかなエリアごとに押印していくのですが、これがまた想像以上に時間がかかります。前回、山手線のあとに東海道線の駅に向かったのですが、小田原攻めを終えたころにはもう夜の8時になっていました。ここまでで、まだ19駅です。
このときようやく気付いたのです。「広すぎじゃね?」って。JR東日本がここまで本気で来るんだからこちらも相応の覚悟で臨まないと坂東武者の名折れだぞ、ゐわむら殿……。

ともかく、前回は1都5県、今回も1都3県、新幹線駅を加えると1都6県にまたがる広大な範囲を対象にしたスタンプラリーです。大まかにエリア分けをして、同一エリア内をいっぺんに回れるといいですね。
例えば、1日目は山手線とモノレールエリア、2日目は神奈川と東京西部エリア、3日目は千葉・茨城エリアのように攻略したいところ。

このような広域を回るときは「休日おでかけパス」や「のんびりホリデーSuicaパス」が力を発揮します。別途普通列車グリーン券を購入すれば、快適に移動することもできますよ。


東京モノレールの駅にもスタンプ台が!(今回は第1ターミナル駅に設置されます)

スタンプロフェッショナル 〜押し事の流儀〜

今回は「わたしの旅」スタンプを再現した7センチ角サイズと、前回に比べて大きくなります。ただ、一般にスタンプは大きくなればなるほど綺麗に押すのが難しい。なにせ多くの人が参加するラリーなので、自分の番が来たらささっと押さねばなりません。そこで、トレたび読者の皆様には特別にコツを伝授します。

まずは印面を確認して、大きなホコリなどがないか確認します。続いてインクをつけます。このときインク台にスタンプを叩きつけてはいけません。かるーくで大丈夫です、かるーくで。

絵柄の上側を間違えないように確認して、さあ押します。このとき勢いよく下ろすとずれが生じる原因となるので、台と垂直になるようにゆっくりと下ろしていきます。そのまま全体的に圧力をかけ、ゆっくりと台紙からスタンプを離すと……

綺麗に押せていたり、押せていなかったりします!

こればっかりはスタンプを上げてみるまで分からないのです。自分では上手くいったと思ってもなぜかムラができたり、一部が写っていなかったり。でもね、これこそがスタンプの醍醐味なのです。もちろん綺麗に押せたら嬉しいですけど、完璧じゃなくてもそれはそれで思い出になりますから。

また、綺麗に押したいというこだわりが、スタンプ台を占拠してほかの人に迷惑をかけてしまうことも。マナーを守って、譲り合いながらスタンプラリーを楽しんでほしいです。どんな印影でもかけがえのない思い出です!


向きを確認し忘れて横になってしまったスタンプも。そういうこともある!

押していいけど圧されるな!

スタンプラリーのいいところは、普段降りないような駅にも行けることです。前回は3日間の駆け足で50駅を回りましたが、今回は開催期間も約2カ月と長いので、のんびり回ることができそうです。
色々な駅を回っていると、足を止めてしまうようなおもてなしに出会うことがあります。例えば前回の小山駅では、押す人がなんとなく楽しい気分になるようなスタンプ台が。蒲田駅ではちょっとした博物館のように貴重な歴史的資料が展示されていて、これがまた押し鉄のツボをついてきます。駅員さんたちが工夫したのでしょう、ありがとう。


スタンプのデザインがびっしり。(2022年2月 小山駅)

国鉄時代のスタンプノートが! 僕にください!(2022年2月 蒲田駅)

今年も各駅のおもてなしを見て回るのも、楽しみの一つかもしれません。
せっかくだから、周辺の観光地に脚を伸ばしてみたり駅弁や駅そばを堪能してみたりというのも。一番大事なのはとにかくラリーを楽しむこと。スタンプ収集一辺倒になると、スタンプを「押していた」はずが、見えない力に「圧されてしまう」ことになり、心から楽しめなくなってしまいます。

最後に、ラリー期間中は冬真っただ中なので防寒対策は万全に。寒さで手が震えていてはスタンプを綺麗に押せません。よって貼らないタイプのカイロがあるといいと思います。一方、列車内は暖房がしっかり効いており、さらにホーム階と改札階の移動で身体を動かすので、汗をかいてしまうことも。タオルは持っていたほうがいいでしょう。


雪が降るような寒い日も。外と車内との寒暖差が大きいので対策を!

50駅踏破するには万全のコンディションが不可欠。身体と心を整え、やりきるという決意をもって、自分で自分の背中を押すだけです!

スタンプラリー開始まであと約1カ月。50駅と、新幹線3駅、エキナカ、エキソトの完全収集に向けて計画や準備を進め、ともに「わたしの旅」をつくりあげていきましょう!


こういうガチでレトロな案内板を見つけるのも楽しみ方の一つ。鉄道150年の歴史を感じよう!(2022年2月 馬喰町駅)


鉄道開業150年「JR東日本 懐かしの駅スタンプラリー」開催概要

◆開催期間
2023年1月13日(金)~3月6日(月)
※賞品引換は2023年3月7日(火)まで

◆スタンプ設置箇所
首都圏全50駅の改札外に設置(一部の駅を除く)

◆賞品
10駅達成賞
50駅踏破用スタンプ帳、復刻時刻表風オリジナルノート

50駅踏破賞
50駅踏破記念メダル
さらに、専用応募サイトから応募すると、抽選で豪華賞品が合計151名様に当たる



著者紹介

ゐわむら

鉄道とスタンプがちょっと好き。ペプシ派。

http://helloteygansack.com/top.html


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