トレたび JRグループ協力

2021.07.09旅行観光列車を満喫し、福井・小浜線沿線の日本遺産に触れる旅【COMFORTS×トレたび】

「海の京都」から「御食国若狭と鯖街道」へ

福知山から京都丹後鉄道で出発し、天橋立を経て舞鶴方面へ向かうコース。「丹後くろまつ号」で宮津湾、若狭湾といった「海の京都」を満喫した後、福井県の若狭地方まで足を伸ばす。

古くから京の都の食を支えてきた若狭国で、日本遺産「御食国若狭と鯖街道」のストーリーに触れよう。

  • 提供:東急ホテルズwebマガジン COMFORTS

京都から福知山のアクセスは「特急きのさき」で


窓下にエンジ色のラインが引かれた287系がおもに活躍

京都から福知山、豊岡、城崎温泉を結ぶ特急きのさき。京都市街を飛び出して、山並みと田園を抜ける列車旅行だ。
今回は福知山で下車して、京都丹後鉄道の丹後くろまつ号に乗り換える。

週末限定の豪華観光列車「丹後くろまつ号」


丹後くろまつ号

丹後くろまつ号は、天橋立に代表される日本海の白砂青松を象徴する「松」をテーマに、数々の列車デザインで知られる、水戸岡鋭治氏がリニューアルを担当し、列車内でフルコースの食事を楽しめる、京都丹後鉄道が運行するレストラン列車だ。


丹後くろまつ号

「旅する伝説味わいコース(7~9月)」は金・土・日曜・祝日に1日1本運行する。京丹後鉄道宮福線で福知山から北上。天橋立を経由して、宮津湾、若狭湾沿いを快走し西舞鶴に至る。朝の軽食と豪華ランチ、天橋立の散策も楽しめる、約60kmの観光列車だ。

10:20分、福知山駅を出発すると早速「朝スイーツ」の時間だ。丹後・丹波・但馬地方のフルーツを、パティシエが見た目も鮮やかに仕上げたスイーツプレートだ。

天然木を配した和モダンの車内で、田園を眺めながらくつろぐこと1時間余り、列車は天橋立に到着。丹後くろまつ号はここで約1時間半停車する。リフトで文珠山に上り、天橋立の絶景を楽しむには十分な時間。乗客が「股のぞき」で運気をアップさせているころ、(股の間から逆さに天橋立をみると飛竜のようにみえる)、列車では料理の支度が着々と進められている。


丹後くろまつ号

懐石ランチには、7種盛りの前菜や「京たんくろ和牛」のステーキなど、地元の味覚がずらり。果実味豊かな天橋立ワインもいただける。

車窓はブルーに染まる日本海。第2の絶景ポイント由良川橋梁では、海上をゆったり浮かぶように徐行する。


丹後くろまつ号


終点の西舞鶴着は14:50。
一休みしたらJR小浜線に乗り換え、日本遺産「御食国若狭と鯖街道」の旅へ、足を伸ばそう。


列車情報

運転日 金・土・日・祝
運転区間 福知山→西舞鶴、西舞鶴→天橋立
運転時刻 旅する伝説味わいコース
福知山 10:20発⇒天橋立 11:37着=天橋立周辺観光=天橋立 13:05発⇒西舞鶴 14:50着
選べる丹後味わいコース
西舞鶴 15:44発⇒天橋立 16:47着
備考 料金:旅する伝説味わいコース 19000円、選べる丹後味わいコース 4500円

足を延ばして、小浜線・鯖街道ゆかりのおすすめスポットへ

熊川宿

鯖街道の風情を残す宿場町


熊川宿 熊川宿の町並み

熊川宿 熊川番所 熊川番所

若狭から京都へ、海産物を始めとする物流ルートとなった鯖街道は、日本遺産「御食国若狭と鯖街道」に選ばれている。熊川宿は、その重要な宿場町のひとつとして栄えてきた。現在は重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、江戸時代を偲ぶ町並みが保存されている。
「熊川番所」は、町の入口にあった番所をもとの場所に復元した貴重な歴史的建造物。「熊川いっぷく時代村」など季節のイベントも開催される。風情ある宿場町でのんびりと羽根を伸ばしたい。


熊川宿

住所 福井県三方上中郡若狭町熊川
問い合わせ先 0770-45-9111(若狭町観光未来創造課)
交通アクセス JR上中駅から近江今津行きJRバス「熊川」下車徒歩約3分
URL http://kumagawa-juku.com/

瓜割の滝

名水で旅の活力をチャージ


瓜割の滝

岩間から清泉が流れる「瓜割の滝」は、一年を通して水温が大きく変わらない。夏でも水につけた瓜が割れるほど冷たいことから、その名前がついたという。日本名水百選に選出されたミネラル豊富な湧水をじっくり味わい、旅の疲れを癒やしたい。
整備された「若狭瓜割名水公園」には豊かな森が広がり、木漏れ日や苔の群生が幻想的な風景をなしている。四季折々の表情も楽しみで、特に初夏のアジサイは見もの。四国八十八ヶ所を模した石仏や村上天皇の勅願寺となった天徳寺など、歴史と文化の香りも。


瓜割の滝

住所 福井県三方上中郡若狭町天徳寺37-1-3
問い合わせ先 0770-62-0186
交通アクセス JR上中駅から徒歩15分
駐車場
URL http://www.town.fukui-wakasa.lg.jp/kankou/sitesheeing/uriwari/

小浜市鯖街道ミュージアム

文化を学んで魅力深まる鯖街道


2020年3月にオープンした日本遺産ガイダンス施設。日本遺産の「御食国若狭と鯖街道」と「北前船寄港地・船主集落」にまつわる小浜市の文化財や祭礼等を紹介する。
広場では、京都の出町に至る鯖街道を、道標と針畑、峠などを模した築山や琵琶湖にみたてた砂利敷などで表現。展示室では鯖街道と北前船の歴史をパネルで振り返ることができ、鯖街道の文化に育まれた小浜の祭礼を映像で紹介するコーナーも。日本遺産をめぐる旅に「学び」の時間を加えよう。


小浜市鯖街道ミュージアム

住所 福井県小浜市小浜広峰17-1
問い合わせ先 0770-64-6034
時間 9:00〜17:00
定休日 火曜休
交通アクセス JR小浜駅から徒歩10分
駐車場 無し
値段 無料
URL https://www1.city.obama.fukui.jp/category/page.asp?Page=77

若狭小浜お魚センター

酔っ払ったサバがうまい!?


若狭小浜お魚センター

小浜漁港のほど近く、12店舗の卸売、小売、飲食店が入るショッピングセンター。自由に買い物できるよう一般客に開放しているが、基本は卸売業のため鮮度と価格には「絶対の自信」がある。とれたての鮮魚や名物の鯖のへしこ(魚を塩につけ、その後ぬか漬けにした郷土料理)、小鯛笹漬けなど、お土産が盛りだくさん。
場内の鮮魚店が直営する飲食店で、新鮮な寿司や海鮮丼をいただくことも。名物の「小浜よっぱらいサバ(酒粕をエサに育てたサバ)」を食べたい方は、事前に予約、問い合わせを。


若狭小浜お魚センター

住所 福井県小浜市川崎2-5-1
問い合わせ先 0770-53-1530
時間 7:00〜12:00
定休日 水曜
交通アクセス JR小浜駅から徒歩15分
駐車場
値段 入場無料
URL https://osakanacenter.com/

このエリアのおすすめホテル

京都東急ホテル


京都東急ホテル


京都東急ホテル プレミアムツイン

毎年、初夏からオープンするルーフトップバーでは、「モエ・エ・シャンドン」をふくむ飲み放題を提供。ビーフやイベリコ豚、オマール海老のバーベキューとともに、優雅なひとときを満喫しよう。
ほか館内には、伝統的なフレンチをベースに進化させたオールデイダイニング風花、北京・上海・広東・四川の四大地方の創作料理を味わえる「中国料理 星ヶ岡」、京料理の名店「京料理 たん熊北店 Directed by M.Kurisu」も。夏場は、夕食に貴船「右源太・左源太」の川床料理付きプランを選択できる。

JR京都駅からほど近く、市内の観光にも、さらに近隣へ足を伸ばす今回のような旅にもおすすめだ。


京都東急ホテル 総料理長 能登谷憲司

京都東急ホテル 料理(イメージ)


京都東急ホテル

住所 京都府京都市下京区柿本町580
問い合わせ先 075-341-2411
交通アクセス 京都市営地下鉄五条駅から徒歩8分
駐車場
値段 1泊2食付1万900円~
URL https://www.tokyuhotels.co.jp/kyoto-h/

【こちらもおすすめ!】金沢東急ホテル


金沢東急ホテル


金沢東急ホテル スーペリアツイン

丹後、若狭の旅を満喫し、さらに余裕があるなら加賀百万石の城下町金沢まで、足を伸ばしてはいかがだろうか。

金沢東急ホテルは兼六園や金沢城、近江町市場などの名所にほど近く、市内観光の拠点に最適。観光ハイヤー付きのプランも提供しているのでぜひご検討を。
ダイニング「マレ・ドール」では、料理長鈴木房雄が考案したフレンチのコースなど、地元の食材を創造性豊かな料理で味わえる。ホテルパティエ渾身のスイーツが楽しみなアフタヌーンティプランも人気。


金沢東急ホテル 料理長 鈴木房雄

金沢東急ホテル 夕食(イメージ)


金沢東急ホテル

住所 石川県金沢市香林坊2-1-1
問い合わせ先 076-231-2411
交通アクセス JR金沢駅バス10分の「香林坊アトリオ前」下車徒歩2分
駐車場
値段 1泊朝食付8054円~
URL https://www.tokyuhotels.co.jp/kanazawa-h/

古都の文化と海の絶景をまとめて楽しもう

大勢の観光客が訪れる京都市内に負けないほど、「海の京都」の旅も魅力にあふれている。京丹後くろまつ号は、丹後や舞鶴の絶景とグルメ、文化をまとめて満喫できる観光列車だ。車内で販売する地ビール、地酒を飲みながら、ほろ酔い気分でゆられれば、さらに贅沢な列車旅になるだろう。
コースは季節により異なり、宮豊線で兵庫方面へ向かう場合もある。古都京都の観光と丹後くろまつ号、セットにして何度も満喫したくなる旅だ。


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  • 文/小越建典
  • 写真/福井県観光連盟、WILLER、小浜市産業部 文化交流課、若狭小浜お魚センター
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