とろみの湯を堪能し、妻籠宿を散策
気軽にみんなで温泉を楽しみたい! 電車で行ける温泉地を、トレたびがピックアップ。その地で楽しみたいモノ・コトもご提案します。
木曽の自然に囲まれた長野県南木曽(なぎそ)温泉郷は美肌の湯として知られています。町内には中山道の宿場町だった妻籠宿があり、今なお江戸時代の風情が残され、歴史や文化、自然を感じながら、趣ある街を散策できます。
南木曽温泉へのアクセス
特急「しなの」
最寄りのJR南木曽駅までは、名古屋駅からおよそ100㎞。特急「しなの」に乗れば約1時間で到着できます。
名古屋駅〜長野駅間を結ぶ特急「しなの」では、木曽川沿いの名勝から篠ノ井線の広大な景色まで、緑豊かな山々の風景を楽しむことができます。車両はJR東海が開発した383系。カーブが多い中央本線を高速で走れるよう、振り子式の車体傾斜機構が搭載されています。2029年度頃には新型車両の385系が登場する予定です。
長野・南木曽温泉はこう楽しむ!
泊まる【TAOYA木曽路】
星空を眺めながら湯浴みできる露天風呂
木曽の大自然に囲まれた温泉リゾートホテル「TAOYA木曽路」。
南木曽地域で初めて本格温泉として湧き出しに成功した南木曽温泉。2本の井戸から湧き出る温泉の成分は単純アルカリ性で、まろやかで肌にやさしい温泉です。体を包み込むようなとろみのある湯は、美肌の湯として女性に人気です。
夜の帳が降りると、露天風呂「満天の湯」から一面に輝く星々を眺めることができます。趣向を凝らした浴槽も多く、湯浴みを存分に楽しめます。
和洋中の豊富な種類の料理をアルコール類とペアリングできる
南木曽の自然を望むスタンダードツインの部屋
貸切風呂は2つ。ほかに露天風呂と内湯がある
そして、もうひとつの人気の理由が「オールインクルーシブ」タイプであること。到着したらチェックインを待つ間にも、アルコール類を含むドリンクをラウンジでいただけます(ラウンジでのアルコール提供は午後のみ)。
夕食には信州そばなどの地元ソウルフードをはじめ、ブランド鶏・信州福味鶏(しんしゅうふくみどり)を使ったアヒージョといった、地元の旬の食材を活かした和洋中バイキングが登場し、生ビールやワインと一緒に存分に楽しめます。
夜食や湯上りの時のドリンク、そして朝食時のシードルもすべて飲み放題で、ゆっくりとした時間を過ごせます。
TAOYA木曽路
| 住所 | 長野県木曽郡南木曽町吾妻2278 |
|---|---|
| 問い合わせ先 | 050-3615-3456 |
| 交通アクセス | JR南木曽駅から送迎バスで約15分 |
| 値段 | 2名1室(1泊2食)1名2万3300円~ ※利用人数・日にち・部屋タイプにより変動あり |
| URL | https://www.ooedoonsen.jp/taoya-kisoji/ |
体験【木地師の里 ヤマイチ】
ロクロ細工は国の伝統的工芸品に指定
「木地師(きじし)」とは木を使い、ロクロを回してくり抜き、丸い形の器を作る人々のこと。木を知り尽くした木地師の手によって生み出される木製品は、木目がそのまま生かされた、自然の美しさと素朴なイメージが上品に調和した芸術的な器です。
体験では丁寧に指導が受けられる
木地師は良木を求め山から山へ移動しながら、お椀などの木食器を作り、生活の糧としてきたといいます。ここでは昔から木に寄り添い木と生活を共にしながら、その脈々と流れる木地師の伝統と技術を受け継いでいます。
木曽の伝統工芸手引きロクロを体験できる道場があるので、ぜひ挑戦してみて。自分の手で仕上げた美しい木目のお皿や椀は、旅のよい記念になりますよ。
木の香りが漂う店内
木目が美しい皿の数々は販売も
木地師の里 ヤマイチ
| 住所 | 長野県木曽郡南木曽町吾妻4689-239 |
|---|---|
| 問い合わせ先 | 0264-58-2041 |
| 時間 | 8:15~17:00(土・日・祝9:00~17:00) |
| 定休日 | 火曜 |
| 交通アクセス | JR南木曽駅から車で約20分 |
| 値段 | 4400円(ロクロ挽き 10分+絵付け 50分) |
| URL | https://www.yamaichi-rokuro.com/ |
食べる【おもて】
珍しい2個刺しの五平餅は開店時から続く味
妻籠宿内で30年続く店。看板メニューの五平餅(250円)は朝4時から仕込み丁寧に作られ、食べやすく2個の団子を串に刺しているのが特徴です。山ぐるみたっぷりのしょうゆベースのタレと、稲から育てた自家製米を使用した餅の相性は最高です。さらに串は天然木のサワラを一本一本削って手作りしたもので、この木の香りが餅の風味を増しています。
もうひとつの看板メニューは「まいたけ天ぷらそば」1300円。店主が何度も工夫を重ねて仕上げた自家製ダシと地元のマイタケが、蕎麦の味をより一層引き立てています。
風情ある店構えを、妻籠宿内で探してみて
自家製ダシと相性抜群のまいたけ天ぷらそば(1300円)
広々とした2階の席もあり
おもて
| 住所 | 長野県木曽郡南木曽町吾妻2191-3 |
|---|---|
| 問い合わせ先 | 090-4921-0665 |
| 時間 | 9:00~15:30 |
| 定休日 | 火・水曜(12月~月・火曜) |
| 交通アクセス | JR南木曽駅からバスで約10分 |
| URL | https://tsumago.jp/eat/omote/ |
撮る【妻籠宿 寺下の町並み】
絶好のフォトスポット、寺下の町並み
江戸と京を結び、山深い木曽路を通ることから木曽街道とも呼ばれていた中山道。江戸から数えて42番目となる妻籠宿は、中山道と伊那街道が交叉する交通の要衝として古くからにぎわいをみせていたといいます。
当時の姿を色濃く残した寺町は歩くだけでも気分が上がりますが、素敵な写真を撮影するのも楽しみのひとつ。
中でも観光協会の方がおすすめするスポットが、妻籠宿の寺下の町並みです。町並みを一望できる階段下から低めのアングルで撮影すると、全体がきれいに収まって撮れるそう。宿場内が車両通行禁止になる10~16時頃を狙えば、絵はがきのように美しい写真を撮ることができます。
妻籠城跡から宿場を見下ろした景色
脇本陣奥谷。囲炉裏に光が当たる「斜光」が見られるのは冬期だけ
また、昼から午後にかけては影が映らずきれいに撮れる時間帯。自分だけの最高の一枚に挑戦してみてはいかがでしょう。妻籠宿内には着物をレンタルできる店もあるので、着替えてから散策することもできます。
妻籠城跡から宿場を見下ろして一望したり、光徳寺の御朱印をいただいたり。妻籠観光案内所で御城印をいただくなど、散策がてらの楽しみもいろいろありますよ。
妻籠宿 寺下の町並み
| 住所 | 長野県木曽郡南木曽町吾妻妻籠宿 |
|---|---|
| 交通アクセス | JR南木曽駅からバスで約10分 |
| URL | https://tsumago.jp/ |
木曽の森林の香りに包まれてリラックス
南木曽の静かな山間で過ごす特別な時間。とろみのある美肌の湯でリフレッシュをしたら、江戸時代に想いを馳せて、妻籠宿の中をゆっくり散策。山とともに生きてきた人々の生活を身近に感じることができるロクロ体験や山の幸を存分に味わえば、木曽の魅力を体感できるはず。自然と呼吸も深くなり、リラックスできそうです。
著者紹介
- ※写真提供/大江戸温泉物語グループ、木地師の里ヤマイチ、南木曽町観光協会
- ※表記されている価格は税込みです。
- ※掲載されているデータは2025年11月現在のものです。変更となる場合がありますので、お出かけの際には事前にご確認ください。
