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2023.07.14旅行2023年夏、「仏像」がテーマの「そうだ 京都、行こう。」に乗るべき理由【鉄道写真家・村上悠太の体験レポート】

難しいテーマ? いえいえ「食わず嫌い」は禁物です

四季折々の京都の魅力を伝えるJR東海「そうだ 京都、行こう。」キャンペーン。2023年夏のテーマは「仏像」!
「仏像かぁ…難しそう」と思った方、実は僕もその一人。
でも、いざ行ってみると発見と感動、そして癒しの連続でした…!

2023年夏のテーマは「仏像」

いかにも「京都といえば」という今回のテーマ。
京都の地には歴史的に大変貴重な仏像が多く存在しています。仏像一つ一つの時代背景や創作の意図にしっかりと対峙する時間も大切ですが、それらをきちんと理解し網羅するのはやっぱり少しハードルが高いもの。

そこで今夏の「そうだ 京都、行こう。」では、そうした厳かなスタンスをある程度は保ちつつ、ちょっと気になるユニークな仏像や、やっぱり一度はしっかりと見ておきたい“あの光景”などにスポットを当て、誰もが気軽に楽しめる「仏像×京都」を大プッシュ!

サブタイトルも「あなたはどの仏像から入りますか?」とちょっぴりカジュアル。仏像との接し方は自由であなた次第! 肩の力を抜いて、夏の京をめぐりましょう。

「なぜ?」が止まらない! 六波羅蜜寺「空也上人立像」

天暦5(951)年、京都に恐怖の伝染病が蔓延。村上天皇から疫病退散を命じられた空也上人は自身が彫った十一面観音立像を台車に乗せ、それを曳きながら京都の町中を歩いて回ります。疫病に苦しむ病人には念仏を聞かせ、梅と昆布を入れた茶を飲ませ、看病にあたりました。
この時、創建した十一面観音立像を本尊とする西光寺が、現在の六波羅蜜寺です。


京阪電車清水五条駅から徒歩7分程度の「六波羅蜜寺」

境内にある「令和館」には、その空也上人の姿を残した「空也上人立像」があります。

この立像、とても有名な像ではありますが、一目見れば「えっ、なぜ?」と誰もが口にしてしまうビジュアルが特徴。質素な衣に、古びたわらじ姿。なにより、口元から現れ出る6体の小さな小さな像。今回のキャンペーンのメインビジュアルになっていることもあり、気になっている方も多いのではないでしょうか。


国指定の重要文化財 木像空也上人立像(提供六波羅蜜寺)

この6体の正体は「阿弥陀如来像」。「ひたすらに念仏を唱えれば、必ず極楽往生できる」と、読み書きができない庶民にも口伝えで説き続けてきた空也上人を表現するべく、「南無阿弥陀仏」と唱えた声が、阿弥陀如来そのものの姿になった瞬間を表現しています。


本堂には9月30日まで模刻像も展示されている

空也上人が他界してから実に約250年後に制作されたといわれるこちらの立像。空也上人がいかに人々に尊敬されていたのかが伝わるエピソードです。美の視点から見ても、他の立像とは決定的に印象が異なる、必見の立像です。


キャンペーンに連動して、六波羅蜜寺では2023年9月30日まで飯豊まりえさんによる、音声ガイドが実施中。境内のQRコードを自身のスマートフォン等で読み込むことで、音声ガイドを聞くことができます。


模刻像ならじっくり観察できる

「EX 旅のコンテンツポータル」で体験できる、皇服茶授与。空也上人が病人に授けたとされている

ほかにも東海道新幹線のオンライン予約サービス「エクスプレス予約」内の「EX 旅のコンテンツポータル」では、「一度は拝みたい京都の仏像&スイーツチケット」と「六波羅蜜寺特別体験~法話と皇服茶授与~」プランが発売中!

「スイーツチケット」は六波羅蜜寺のほか4つの寺院と辻利など対象のカフェのうち、3つをお得にめぐることができるチケット。
「特別体験」プランは2023年7月22日、8月26日、9月30日の3日間限定で、住職による法話、普段は正月のみ授与され、空也上人に病に苦しむ人々に飲ませ、快方させたといわれる「皇服茶」をいただくことができる特別なプラン。

「スイーツチケット」「特別体験」ともに事前に「EX 旅のコンテンツポータル」から申し込みと購入が必要です。

やっぱり圧巻!国宝仏像1002体 蓮華王院 三十三間堂

「もう一度会いたい人に会うことができる」とも言われている、蓮華王院三十三間堂の千手観音立像。約千体の立像が一同に会している光景は、何度見てもまさに圧巻です。
約120mのお堂をゆっくりと歩いていけば、いつの間にか日々の喧騒を忘れ、心がおだやかになっていきます。


歩き進めるだけで圧巻される、蓮華王院三十三間堂「千手観音立像。(提供:JR東海)


どこまでも続くような、長い本堂

一つひとつの千手観音立像は表情も体格も異なり、それがゆえに「自分に似た仏像に巡り合う」、「会いたいと思っている人に再び会うことができる」というふうに語られています。

ちょっとユニークなのが、境内にある、仏像検索システム。さすがにこれだけの立像を通路からくまなく拝見することはちょっと難しいのですが、このシステムを使えば気になる観音様のご尊顔をクローズアップしてみることができる、画期的で面白いシステムです。
ぜひ活用してみてください。

こちらでも「EX 旅のコンテンツポータル」限定商品の設定があります。
通常拝観が終わった後、なんと夜間にコンテンツポータル向けに特別夜間貸し切りを実施。ご住職の法話と般若心経の読経を通じて自身と向き合う時間を過ごすことができます。実施日は2023年9月9日と、30日です。

また、六波羅蜜寺同様に音声ガイドも実施。こちらでは俳優 高杉真宙さんが担当しています。

青もみじに包まれた美しきお寺 「みかえり阿弥陀」の永観堂禅林寺

続きましては、もみじが美しい永観堂禅林寺へ。
もみじというと秋のイメージですが、夏場の青もみじも爽快でおすすめです。


緑萌える永観堂禅林寺


美しいみどりに、境内を散策するだけでも心が清らかになるよう

こちらに安置されているのは、これまたユニークなお姿の仏像様。仏像様のご尊顔といえば正面を向かれていることがほとんどですが、なんとこちらの仏像様は後ろを振り返ったようなお姿をしているのです!

仁寿3(853)年に真言密教の道場として創建されたこちらのお寺。そもそもなぜ、この仏像様は後ろを見返っているのでしょうか。

永保2年の冬、冷え切ったお堂の中で第七世住持である永観律師が日課の念仏を唱えながら修行をしていると、突然阿弥陀像が安置されている壇を降りて、永観律師を先導して行道をはじめられたそうです。当然、驚いた永観はその光景に立ち尽くしましたが、この時阿弥陀が振り返り「永観、おそし」と声をかけられたそう。この時の慈悲深い姿を後世に伝えるべく、こちらの仏像は後ろを振り返るような姿になっているのです。


みかえり阿弥陀としても有名な「永観堂禅林寺 阿弥陀如来立像」(提供:永観堂禅林寺)

その姿から、「自分より遅れるものたちを待つ姿勢」や「愛や情けをかける姿勢」など思わず、立ち止まる大切さをかみしめる、そんな体験ができます。なにかにつけていき急ぎ、他人を思いやる心を忘れてしまいがちな今だからこそ、ぜひ静かに訪れたい場所です。

美の京都、進化する京都

もちろん京都の魅力は仏像だけではありません!

涼を感じる美スポットも見逃せません。嵐山から少し奥に入った大堰川沿いに残る、美しい明治期建築の佇まい。一帯は平安時代より貴族が別荘地として船遊びを楽しんだ地区でもあり、そんなゆったりとした雰囲気に建つのが「嵐山祐斎亭」です。


京都を代表する景勝地、嵐山渡月橋

嵐山の奥に佇む、「嵐山祐斎亭」

こちらには世界的に活躍する染色作家奥田祐斎氏の染色アートギャラリーがあり、氏の手によって生み出される、光によって染め色が変化する「夢こうろ染」の作品を見ることができます。


染色作家奥田祐斎氏

川からの涼風に氏の作品がそよぐ

また、明治期の佇まいをそのままに、窓の外に広がる京の風景を映し出す「リフレクション」など、様々な美を感じることのできる空間になっています。


室内には卓上や水面を利用した「リフレクションスポット」が点在


ありのまま、仏像と向き合える…それが2023年夏の「そうだ 京都、行こう。」

今回の旅を通して感じたのは、「仏像って楽しい」というちょっと新しい感覚でした。「きちんと知らないといけない」「深く理解しないといけない」というプレッシャーがこれまで僕の中に少なからずあったのですが、変に背伸びせず、ありのままの自分で仏像と向き合う、そんな時間にとても癒されました。

みなさんもぜひ、自分だけの“仏像時間”を探してみてください。


「そうだ 京都、行こう」公式サイト


著者紹介

村上悠太

1987年鉄道発祥の地新橋生まれ、JRと同い年の鉄道写真家。
交通新聞社刊『鉄道ダイヤ情報』では「ユータアニキ」としてあらゆる現場で鉄道を支える「鉄道HERO」たちの取材を続ける。元々旅好きから写真を始めたので、乗り物に乗って旅をしながら写真を撮るのが大好き。

Twitter:https://twitter.com/yuta_murakami
Instagram:https://www.instagram.com/yuta_murakami/

  • 取材・撮影・文=村上悠太
  • 情報は全て2023年6月時点のものです。申込時に内容変更や既に満席、終了している可能性がありますので、出発前に公式情報をご確認ください

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