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2024.12.26鉄道「ふたつ星4047」─佐賀県と長崎県、九州の観光の“ふたつの星”を巡るD&S列車(THE列車)

西九州新幹線とともに誕生

2022年9月23日に開業した西九州新幹線とともに、佐賀県・長崎県の観光を盛り上げる新たなD&S列車として登場したのが、「ふたつ星4047(ふたつぼしよんまるよんなな)」です。
両県を九州の観光における“ふたつの星”と見立てた列車名で、「4047」は使用車両のキハ40形・47形を表しています。

「ふたつ星4047」はどんな列車?

午前と午後で異なる“ふたつ”のルート


武雄温泉駅〜長崎駅間を走行する「ふたつ星4047」のコンセプトは、「西九州の海めぐり列車」。
武雄温泉駅発の有明海コース(午前便)は有明海に面した長崎本線経由、長崎駅発の大村湾コース(午後便)は大村湾に面した大村線経由という2つの運行ルートで西九州エリアを一周。

季節や時間帯によって変化する2つの海の表情を車窓から楽しめます。また、同じく武雄温泉駅〜長崎駅間を走る西九州新幹線と合わせることで、柔軟に旅のスケジュールを組むことができます。

九州内で活躍した2つのD&S列車を再改造

車両は過去に九州内で活躍していた2つのD&S列車を改造したもの。
1号車・3号車は吉松駅〜鹿児島中央駅間で運行されていた「はやとの風」を、2号車は熊本駅〜吉松駅間で運行されていた「いさぶろう・しんぺい」の予備車を全面リニューアルしています。

トータルデザインマネジメントは、クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」など様々な列車を手掛けるドーンデザイン研究所の水戸岡鋭治さんが担当しています。

エクステリアデザイン

有明海・大村湾の水面に映えるパールメタリックのベースカラーを、正面から側面にかけて配された金色のラインが引き締めるデザイン。
随所にあしらわれた金色のロゴは佐賀県、長崎県という、九州の観光の“スター”が並び立つ様子を描き、それらが九州の観光をリードして九州を元気にしていく様子をイメージしています。

1・3号車 普通車指定席


※画像は1号車です

指定席は2両合計で87席。進行方向向き2列&2列のリクライニングシートを中心に、1〜2人用の窓向きカウンター席も設けられています。

1号車の車端部には、最大4人で利用できるボックス席を2席設置。
カウンター席とボックス席はインターネット予約では販売せず、駅の窓口のみでの取り扱いとなっています。

2号車 「ラウンジ40(よんまる)」


天井まで唐草模様があしらわれた格調高い雰囲気の2号車は共用スペースとして、ゆったりくつろげるソファ席や、車窓風景をのんびりと楽しめるカウンター席が設けられています。

大きなカウンターテーブルを備えたビュッフェでは、客室乗務員が沿線のお酒やおつまみ、スイーツのほか、オリジナルグッズなどを販売。
特定の区間では佐賀海苔の試食体験やうれしの冷茶の飲み比べ体験などのイベントも開かれます。

「ふたつ星4047」はこう楽しむ!

大村湾コースの目玉商品「長崎スフレ」


大村湾コース限定・数量限定の長崎スフレ

大村湾コースに乗ったらぜひ味わってほしいのが、2号車のビュッフェで販売される「長崎スフレ」です(要事前予約)。
長崎市内の洋菓子店「ママン・ガトー」の人気商品をアレンジしたもので、南島原産グリーンレモンと発酵バターで仕上げたすっきりとした甘さが特徴のこのスフレ。車内のオーブンで焼き上げているので、「外はサクッ、中はフワッ」の熱々食感を楽しめます。

大村湾コース限定・数量限定なので、予約はお早めに。

有明海コースの目玉商品「特製ふたつ星弁当 / 4047(よんまるよんなな)弁当」


特製ふたつ星弁当

4047弁当

有明海コースの目玉商品は、「ふたつ星4047」限定のオリジナル弁当。

武雄温泉駅構内にある弁当店の「カイロ堂」製で、有明海の海苔と佐賀牛を贅沢に使った二段重の「特製ふたつ星弁当」と、海苔弁にすき焼き風に味付けされた佐賀牛が乗った「4047弁当」の2種類から選べます。どちらも事前予約限定です。
「特製ふたつ星弁当」は、季節ごとにデザインの異なる風呂敷に包まれています。


列車情報

運転日 金〜月曜や祝日を中心に年間200〜220日程度
運転区間 武雄温泉駅〜長崎駅間(有明海コースは長崎本線、大村湾コースは大村線経由)
運転時刻 【有明海コース(午前便)】武雄温泉駅10:22発→長崎駅13:15着
【大村湾コース(午後便)】長崎駅14:53発→武雄温泉駅17:51着

「ふたつ星4047」の詳しい情報はこちら!


著者紹介

佐藤正晃

1991(平成3)年、スーパートレイン全盛期生まれの旅行・交通ライター。青森県青森市出身。

撮影旅・乗車旅が好き。最近は吞み鉄にもハマっている。

親の転勤が多く、幼少期は盛岡市や東京都で過ごしたため、東日本エリアの鉄道には並々ならぬ思いがある。大学卒業後、旅行関連業界を経て、現在は取材のため各地を飛び回る日々。

  • 文/佐藤正晃
  • 写真/JR九州
  • 掲載されているデータは2024年12月1日現在のものです。

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