トレたび JRグループ協力

2024.07.24鉄道特急南紀の乗り方とは?停車駅や予約方法、お得なきっぷについてご紹介!

世界遺産・熊野古道への旅に便利な特急「南紀」の予約方法を解説

和歌山県の新宮(しんぐう)駅や紀伊勝浦駅にアクセスできる人気の列車です。名古屋から世界遺産・熊野古道など南紀地方に訪れるのに、特急南紀の利用を検討する方も多いのではないでしょうか。                    

名古屋駅から紀伊勝浦駅まで1本でアクセスでき、1日4往復も運行しているため、旅行スケジュールにも柔軟に取り入れやすい列車です。    

予約するかどうか判断する前に、特急南紀の特徴や運転ルート、運転日・時刻表、予約方法、乗車料金について知っておきたいですよね。

この記事を読めば、特急南紀の特徴や運転ルート、運転日・時刻表、予約方法、乗車料金について知った上で予約できます。また、コスパよく南紀エリアを移動できるお得なきっぷについても紹介しているので、名古屋駅から南紀エリアを列車で旅したいと考えている方は必見です。

1.特急南紀は2〜4両編成で名古屋駅から紀伊勝浦駅までを結ぶ特急列車

特急南紀は主に2両編成で名古屋駅から紀伊勝浦駅までアクセスする特急列車。山間部を抜けた所からはリアス式海岸と穏やかな海辺の景観を楽しめるのが魅力です。

この章では、車両ごとの特徴や運転ルート、運転日・時刻表についてご紹介します。

1-1.1両目が自由席で2両目が指定席車両


特急南紀は、1号車が自由席車両で2号車が指定席車両です。2023年には4両編成や6両編成で運行されたこともあり、いずれも1号車が自由席で残りは指定席となっています。1号車には、車いす対応の座席や車いすのまま乗車できるスペースが完備されています(※)。

紅葉色の座席や明るい和テイストの内装が特徴で、各座席にはコンセントが配備。加えて大型の背面テーブルや荷物かけフックが備わっており、荷物スペースもあります。

  • 4両編成で運行する場合は、3号車に設置されているケースもあります。

1-2.運転ルートは名古屋駅~新宮駅・紀伊勝浦駅間

特急南紀の運転ルートは、名古屋駅から紀伊勝浦駅までです。途中で四日市駅・津駅・松阪(まつさか)駅・熊野市駅などの三重県にある駅に停車しながら、和歌山県の新宮駅・紀伊勝浦駅へと向かいます。

1-3.運転日・時刻表

特急南紀は毎日運転、上り・下りで4本ずつ運行するスケジュールです。
2024年8月と9月に臨時列車が運行される予定です。詳しくはこちらをご確認ください。

主な停車駅の時刻表は以下のとおりです。

  

下り 南紀1号 南紀3号 南紀5号 南紀7号
名古屋駅 8:02発 10:01発 12:58発 19:45発
四日市駅 8:37発 10:37発 13:37発 20:19発
津駅 9:01発 11:01発 14:00発 20:42発
松阪駅 9:16発 11:18発 14:16発 20:57発
熊野市駅 11:14発 13:18発 16:05発 22:54発
新宮(しんぐう)駅 11:36発 13:39発 16:26発 23:14着
紀伊勝浦駅 11:56着 13:58着 16:44着 -

 

  

上り 南紀2号 南紀4号 南紀6号 南紀8号
紀伊勝浦駅 - 8:54発 12:25発 17:11発
新宮駅 6:20発 9:13発 12:45発 17:31発
熊野市駅 6:40発 9:33発 13:05発 17:50発
松阪駅 8:26発 11:27発 14:56発 19:38発
津駅 8:41発 11:42発 15:12発 19:54発
四日市駅 9:04発 12:05発 15:34発 20:15発
名古屋駅 9:42着 12:41着 16:12着 20:49着

 

2.特急南紀の乗り方は?乗車料金と予約方法についてご紹介

特急南紀に乗るためには、予約方法と乗車料金をおさえておく必要があります。
この章では、特急南紀に乗るために知っておくべき予約方法と料金体系を見ていきましょう。

2-1.予約方法

特急南紀の座席はインターネット予約システムの「e5489」やJRのみどりの窓口、指定席券売機などで、乗車日1カ月前の午前10時から予約できます。

2-2.乗車料金(自由席・指定席)

特急南紀の自由席・指定席の利用区間ごとの、乗車料金(通常期)の具体例は以下のとおりです。

  

  自由席 指定席
名古屋駅~新宮駅 乗車券  4,260円
特急券  2,740円
合計金額 7,000円
乗車券  4,260円
特急券  3,270円
合計金額 7,530円
名古屋駅~紀伊勝浦駅 乗車券  4,590円
特急券  2,740円
合計金額 7,330円
乗車券  4,590円
特急券  3,270円
合計金額 7,860円

 

3.特急南紀にコスパよく乗れるお得なきっぷ

特急南紀にコスパよく乗れる、以下のようなお得なきっぷがあります。

この章では、それぞれのきっぷの特徴や料金体系について確認しましょう。

3-1.南紀往復割引きっぷ

南紀往復割引きっぷは、特急南紀で往復できるお得なきっぷ。

指定席車両が利用可能です。紀勢本線(亀山駅〜熊野市駅)、および参宮線のきっぷうりばがある駅、もしくは主な旅行会社で販売されています。

主な設定区間と有効期間の具体例は、以下のとおりです。

  

区間 大人 こども 有効期間
津駅~新宮駅 9,280円 4,640円 4日間
津駅~紀伊勝浦駅 9,410円 4,700円 4日間
松阪駅~新宮駅 8,110円 4,050円 4日間
松阪駅~紀伊勝浦駅 9,280円 4,640円 4日間

 

発売期間は通年ですが、利用できない期間(4月27日〜5月6日、8月10日〜8月19日、12月28日〜翌年1月6日)がある点はおさえておきましょう。


3-2.南紀・熊野古道フリーきっぷ

南紀・熊野古道フリーきっぷは、乗車駅からフリー区間との往復に特急南紀の指定席が利用可能です。フリー区間には以下の2つがあります。

  • 伊勢路コース:JR線フリー区間(三瀬谷~熊野市間)と三重交通バスフリー区間(志子~長島駅前間、尾鷲駅口~鷲毛間、尾鷲駅口~瀬木山~熊野古道センター間、熊野市駅~千枚田・通り峠入口間)が乗り降り自由
  • 中辺路コース:JR線フリー区間(熊野市~紀伊勝浦間)と熊野御坊南海バス(龍神自動車含む)フリー区間(紀伊勝浦駅~那智山間、新宮駅~紀伊勝浦駅間、新宮駅~本宮大社前~発心門王子間、神丸駅~小口間)が乗り降り自由

設定区間と発売金額の具体例は、以下のとおりです。

  

出発駅(伊勢路コース) 大人

こども

名古屋市内発 8,380円 4,190円
亀山駅〜多気駅間発 7,860円 3,930円

 

  

出発駅(中辺路コース) 大人 こども
名古屋市内発 9,970円 4,980円
亀山駅〜多気駅間発 9,430円 4,710円

 

発売期間は通年ですが、販売は特急南紀の指定席が予約できる場合に限られます。希望した列車の指定席が満席の場合にのみ、自由席車両が利用可能です。

また、利用できない期間(4月27日〜5月6日、8月10日〜8月19日、12月28日〜翌年1月6日)がある点はおさえておきましょう。有効期間は3日間です。

JR東海では、熊野古道世界遺産登録20周年キャンペーンを実施中。中辺路コースのフリーきっぷを買うと、共通商品券やお得な割引券が1,500円分ついてきます。2024年の11月30日まで販売・利用できる限定キャンペーンなので、ぜひチェックしてみましょう。


3-3.南紀特急回数券

南紀特急回数券は、特急南紀の自由席車両に4回まで乗車できる回数券。紀勢本線(亀山駅〜鵜殿(うどの)駅)、および名松線、参宮線のきっぷうりばがある駅、もしくは主な旅行会社で販売されています。

設定区間と発売金額の具体例は、以下のとおりです。

  

区間 発売額 一枚当たりの発売額
津駅~新宮駅 16,920円 4,230円
津駅~紀伊勝浦駅 17,120円 4,280円
松阪駅~新宮駅 14,560円 3,640円
松阪駅~紀伊勝浦駅 16,920円 4,230円

 

販売期間は、利用できない期間(4月27日〜5月6日、8月10日〜8月19日、12月28日〜翌年1月6日)をのぞけば、ほぼ通年で利用できます。有効期間は1ヵ月です。


4.まとめ


この記事では、特急南紀の特徴や運転ルート、運転日・時刻表、予約方法、乗車料金、もっとコスパよく特急南紀を利用できるお得なきっぷについてご紹介しました。

特急南紀は2両、もしくは4~6両編成の特急列車で、自由席車両は決まって1車両のみです。和風テイストで明るい雰囲気の車内からは、のどかな紀州の景観を楽しめます。

特急南紀の座席は、インターネット予約システムの「e5489」やJRのみどりの窓口、指定席券売機などで、乗車日1カ月前の午前10時から予約可能です。    

本記事で紹介した南紀往復割引きっぷや南紀・熊野古道フリーきっぷ、南紀特急回数券などを利用すれば、さらにコスパよく列車旅・バス旅ができます。

2024年7月7日に、熊野古道が世界遺産に登録されて20周年を迎えました。特急南紀をお得に利用して、南紀・熊野古道の絶景を満喫してみてはいかがでしょうか?    



特急「南紀」の車両についてはこちらもチェック!

特急「南紀」 -紀伊半島の東側を南下するHC85系車両。最新鋭車両の車内の様子から世界遺産・熊野古道をめぐる旅のモデルコースまで(THE列車)

名古屋駅から紀伊半島南端エリアの新宮駅・紀伊勝浦駅を結ぶのが、最新鋭HC85系車両で運転されている特急「南紀」です。
使用されるHC85系車両は、駆動システムに新型ハイブリッドシステムを採用した最新鋭車両で、安全性・快適性の向上や環境負荷の低減などを図りつつ、ハイブリッド車両として国内初の最高速度120km/hでの営業運転を実現しています。
≫≫詳しくはこちら

  • 写真:公益社団法人 和歌山県観光連盟・photolibrary・交通新聞クリエイト
トレたび公式SNS
  • X
  • Facebook
  • Instagram