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2021.08.24鉄道メルヘンチックでなまらめんこいっ! 北海道の「異国情緒あふれる」駅舎たち

駅の数ほど物語がある? 知れば知るほどおもしろい駅めぐりの旅にご招待

全国を結ぶ鉄道は、人々の生活に欠かせない存在となっています。乗り鉄、撮り鉄、音鉄など、楽しみ方は人それぞれな時代。

そして鉄道といえば、車両もさることながら、負けず劣らず個性豊かな駅も魅力のひとつです。不思議な駅名、不思議な形の駅舎、一見変わっては見えないけれど驚きの秘密がある駅…。全国のちょっと変わった駅を集めていきます。

今回は北海道編。
北海道の駅舎は、今やその70%以上が無人駅となっており、中には日本一の「秘境駅」と呼ばれている駅もあるようです。
そんな北海道の「駅」となると、どこまでも続く平野に、まっすぐに伸びる線路、ノスタルジックでこぢんまりとした駅舎がぽつり…なんて風景を想像してしまうのではないでしょうか。
もちろん「秘境駅」らしいロマンあふれる駅が多いのも事実ですが、それだけじゃないのが北海道。
今回は「秘境駅」だけじゃない、北海道のなまらめんこい(=北海道弁でとってもかわいい)駅を紹介します。

さあ、駅めぐりの旅スタートです!

「でっかい」のは土地だけじゃない。魅力も「でっかい」北海道


美瑛町・四季彩の丘

「北海道はでっかいどう!」なんてよく言われがちですが、その面積はなんと日本全体の2割を占めています。

ぜひ次の1節は心の中で歌っていただきたいのですが、「果てしない大空と広い大地のその中」には、世界遺産に登録されている知床をはじめ、ラベンダー畑で有名な富良野、日本でどこよりも早く紅葉がはじまる大雪山に、冬には流氷に覆われるオホーツク海など、全国でもここだけの、心に残る絶景ばかり。
またその自然環境や気候を生かした農業や酪農はもちろん、周囲が海に囲まれているので漁業も盛んで、バラエティー豊かな北海道グルメも北海道名物の一つとなっています。

美味しいものも美しい景色も盛りだくさんで、都道府県の魅力度ランキングでも12年連続1位に選ばれる、名実ともに魅力の多いエリアです。

スケールの大きな自然にマッチした「異国情緒あふれる」駅舎たち

本州とは全く異なる気候と風景を持つ北海道。
からっとした空気に、広い空、地平線が望める大地。観光で訪れた人からは「違う国に来たみたい」という声もちらほら。
そんな北海道の風景や街と調和した、素敵な駅をご紹介します。

北欧? それとも別荘地? いえいえここは国立公園です 釧網本線「釧路湿原駅」


一つ目の駅舎は釧網本線「釧路湿原駅」。
カラマツを使用して作られたかわいらしいログハウス調の駅舎は、すぐそばに広がる大自然も相まって非日常感たっぷり。
青々とした緑に一部隠れてしまっていますが、屋根はローマ字の「W」を大きく広げたようなデザインとなっています。この地域で見られる特別天然記念物「タンチョウ」の、羽を広げたところをイメージしたものだそうです。

この駅といえば、駅名にもなっている「釧路湿原」がやっぱり見どころ。
駅から徒歩15分ほどの場所にある「細岡展望台」からの眺めがこちら。


釧路湿原はもちろん、湿原の中を蛇行する釧路川、そして晴れた日にははるか向こうにそびえる道東の山並みを一望することができます。

また釧路湿原駅は、夏には「釧路湿原ノロッコ号」、そして冬には「SL冬の湿原号」の停車駅となります。
湿原の中を走る車窓からは、エゾシカやタンチョウ、オオワシの姿を見られることも。
この駅を訪れるなら、必ず乗っておきたい列車です。



くしろ湿原ノロッコ号について詳しく知りたい方はこちら


「SL冬の湿原号」についてもっとくわしく

SL冬の湿原号―リニューアルした人気のレトロ観光列車で、冬の北海道旅へ(THE列車)

秋が特にかわいい! 絵本の挿絵のような駅 函館本線「ニセコ駅」

二つ目の駅舎は函館本線「ニセコ駅」。
柱や梁などの骨組みをあえて外にむき出しにした、ドイツの住宅地などでよくみられるようなメルヘンチックな駅舎なのですが、この駅が一番「かわいく」なるのが秋なんです。
それがこちら。


駅舎だけでもう十分「かわいい」のですが、黄色やオレンジのかぼちゃでデコレーションされた駅舎は、建物自体の外観ともマッチして、まるで童話の世界に迷い込んだかのようです。

ちなみにこのたくさんのかぼちゃはすべて町内の農家で収穫されたもので、毎年9月頃になると、ニセコ駅を含め街中にかぼちゃの装飾がされるんだとか。
世間より一足早くハロウィン気分が味わえちゃいます。

しかもこのニセコ駅には、もう一つ「かわいい」ポイントがありまして……。


秋田犬の「ハーディ」ちゃんが、看板犬を務めているんです。か、かわいい…!

駅舎内にある喫茶店「茶房ヌプリ」のわんちゃんなのですが、2018年にJR北海道から「駅長帽子」が贈られ、以来駅の看板犬として活躍しています。
お店の営業日には駅前にいることが多いようなので、駅を訪れたらぜひとも「モフモフ」したいところです。

「丘のまち」にふさわしい、ちょっと珍しい石造りの駅 富良野線「美瑛駅」

最後にご紹介するのは富良野線「美瑛駅」。
北海道といえばまずはココ!というくらい、富良野と並んで有名な観光地として知られる美瑛。
その玄関口となる美瑛駅の駅舎は、全国的にも珍しい石造りで、CMやミュージックビデオなど、様々な作品のロケ地としても使用されている趣のある駅舎です。


白っぽい石で造られた駅舎は、過去に町の周辺で採掘されていた「美瑛軟石」によるもの。そのやわらかな風合いは、ヨーロッパの片田舎のようでとっても「かわいい」!

ホームに沿って白樺の樹が植えられており、電車を降りたときから北海道らしい風景を感じられるのもポイント。


町の景観保全の一環から、駅舎だけでなく、駅から徒歩数分の距離にある道の駅、駅前に広がる商店街などにも美瑛軟石が使用されており、駅周辺の街並みも美瑛町の観光ポイントの一つとなっているようです。

北海道の “なまらめんこい”駅舎たち、いかがでしたか?
観光ついでに途中下車して、立ち寄りたい駅ばかりです。
ただ……今回ご紹介した駅を含め、北海道の駅は一日の列車の本数が少ないことが多いので、旅行される際にはご注意を!

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  • トレたび編集室/編
  • 写真/交通新聞クリエイト、美瑛町観光協会、北海道釧路総合振興局商工労働観光課
  • 掲載されているデータは2021年8月現在のものです。変更となる場合がありますので、お出かけの際には事前にご確認ください。
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