トレたび JRグループ協力

2021.10.27鉄道立役者は子どもたち! 和歌山県の地元愛あふれる駅舎たち

駅の数ほど物語がある? 知れば知るほどおもしろい駅めぐりの旅にご招待

全国を結ぶ鉄道は、人々の生活に欠かせない存在となっています。乗り鉄、撮り鉄、音鉄など、楽しみ方は人それぞれな時代。

そして鉄道といえば、車両もさることながら、負けず劣らず個性豊かな駅も魅力のひとつです。不思議な駅名、不思議な形の駅舎、一見変わっては見えないけれど驚きの秘密がある駅…。全国のちょっと変わった駅を集めていきます。

今回は和歌山編。
和歌山県の「ちょっと変わった」駅といえば、全国ではじめて猫ちゃんを駅長として就任させた「貴志駅」(和歌山電鉄)でしょうか。それとも、温泉施設が隣接しており、社殿風の建築が目を惹く紀勢本線「那智駅」?
個性あふれる駅舎はたくさんありますが、今回は和歌山県の魅力を建物から感じることのできる駅に注目しました。
さあ、駅めぐりの旅スタートです!

定番から穴場まで。旅行の醍醐味がいっぱいの和歌山県


和歌山のみかん畑

日本最大の半島・紀伊半島に位置する和歌山県。
和歌山県といえば、生産量日本一を誇るみかんや梅、パンダで有名なテーマパーク・アドベンチャーワールド、リゾート地として知られる白浜の海に、世界文化遺産となっている紀伊山地の霊場と参詣道…など、食も文化もアクティビティも全部楽しめるよくばりエリア。
他にも「世界一深い場所にある」としてギネスブックに登録されている海中ポストや、全長がたった13.5メートルの「日本一短い河川」など、ちょっと変わった名物もあり、知れば知るほど面白さがどんどん出てくる県、それが和歌山県です。

和歌山の「いいとこ」が詰まった駅舎たち

紀伊半島を南北に伸びる形の和歌山県は、エリアごとに様々な特色を持っています。
今回はそんな和歌山県の、地元ならではの魅力がたっぷり詰まった駅舎をご紹介します。

天井まで届くイラストで、観光スポット丸わかり! 紀勢本線「海南駅」

一つ目の駅は、紀勢本線「海南駅」。
海南市の玄関口となるこちらの駅には、通常ならポスターや周辺地図が貼ってありそうなスペースに、手作り感満載の大きな絵があるんです。


2001年当時

天井に届きそうなサイズの大きなイラストをよ~く見ると、海南市の名所で日本遺産にもなっている黒江の街並み(右下)や、紀州漆器、紀州雛などの名産品(左下)、駅からバスで15分ほどの場所にあるテーマパーク「ポルトヨーロッパ」の風景(左上)などが描かれているようです。


実際の紀州漆器

実際の黒江の街並み

実はこちらのイラストは、地元の中学生たちが海南市の観光スポットをアピールするために手作りしたもの。
駅のあちこちに、絵柄違いのものが計3枚あるそうなので、観光の行きや帰りにイラストを見つけることができたときは、イラストを見ながら旅行の思い出を辿ってみるのも面白いかもしれません。

またこちらの駅は、南紀白浜・新宮と京都・大阪を結ぶ特急列車「くろしお」「パンダくろしお」の停車駅でもあります。
和歌山県を代表するテーマパーク・アドベンチャーワールドや世界文化遺産の熊野古道など、見どころいっぱいのこの沿線を訪れるなら、乗っておきたい列車です。


「パンダくろしお」について詳しく知りたい方はこちら

駅舎がまるごとキャンバスに?! 和歌山線「隅田(すだ)駅」

二つ目の駅は和歌山線「隅田駅」です。
和歌山県と奈良県のほぼ境にあるこちらの駅の、ちょっと変わっているポイントは、ずばり駅舎全体です。それがこちら。


入口に描かれた女の子は「すーちゃん」という名前

入口部分のかわいい女の子のイラストが印象的な駅舎。電車と共に描かれたこの女の子は「すーちゃん」と言うのだそう。
イラストは入口だけに留まらず、駅舎の外壁や待合室の壁など、駅舎全体に描かれているんです。

ここでやっぱり気になるのが、なんで駅舎全体に絵が描いてあるのか?ということ。

もともと隅田駅は無人駅で、監視する人がいないこともあり壁面に落書きなどをされてしまうことが多かったのだとか。
そこで「綺麗なイラストで飾られていれば、落書きもなくなるのでは」というアイデアのもと、地元中学校の美術部員と卒業生が一からデザインし、1年がかりでこの駅舎を完成させたのだそうです。

ちなみに入口部分の「すーちゃん」の他にも、駅舎のイラストには「だっくん」という男の子、地元に伝わる伝説上の人物・中将姫をキャラクター化した「ひめちゃん」なども登場します。
「すーちゃん」「だっくん」は隅田の中学校に通う幼馴染同士だったり、「ひめちゃん」は現代にタイムスリップしてきた人物だったりと、それぞれのキャラクターにちょっとしたプロフィールが設定されているのも面白いところ。

3人のキャラクターたちと共に、地元の名物や名所も紹介されているので、駅舎をぐるりと回ってイラストを見たり、プロフィールを読んだりしていると、列車を待つ時間もちょっと楽しくなりそうです。

地元で見られる星空を駅舎に表現 紀勢本線(きのくに線)「和佐駅」

三つ目の駅はこちら。紀勢本線(きのくに線)「和佐駅」です。


思わず「駅ってなんだっけ…?」と思ってしまいそうなこちらの駅舎は、コルゲートパイプと呼ばれる水路やトンネルカバーに使われている素材を用いて作られたもの。
設置や修繕にかかるコストを削減するべく取り入れられたという鋼板製のパイプむき出しの駅舎は、この時点でもかなりインパクトがありますが、それだけじゃないのがこの駅の面白いところ。

入口の左側にある夜空のような色合いの部分に注目してみると、小さなタイルで表現されていることが分かります。


実はこちらのタイル張りの部分は、JR紀勢本線を舞台にした芸術イベント「紀の国トレイナート」の2018年の作品として制作され、駅舎に追加されたものなんです。
紀の国トレイナートは「JRきのくに線の駅舎をアート作品にすることで、駅と作品を起点として、地域の歴史や文化、魅力を再発見」することを目的としたアートプロジェクト。
そのイベントの一作品として、イベントに参加しているアーティストが、このエリアの星空やプラネタリウムなどから和佐駅で実施する作品のアイデアを考え、地元小学生と共にタイル貼りを行い完成させたのだとか。

「紀の国トレイナート」自体は、残念ながら2021年の開催が最後となるようですが、これまで制作されてきた沿線の駅舎アートたちの中には、イベントが終わってからも引き続き楽しめるものもあります。
紀勢本線の沿線を訪れることがあれば、駅舎の様子に注目してみるのも面白いかもしれません。

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  • 写真/交通新聞クリエイト(海南駅)、Photolibrary(隅田駅)、PIXTA(和佐駅)、公益社団法人 和歌山県観光連盟
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