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2023.12.08旅行「4S STAY 阿波池田駅前」は駅からすぐ! オープン5周年記念の「鉄道Room」とは!?

鉄道写真家・村上悠太が「鉄道Room」を体験! 布団にはあの“装置”も…

JR四国阿波池田駅から徒歩ですぐのところにある、カジュアルな宿泊スタイルが特徴の「4S STAY 阿波池田駅前」。
こちらのオープン5周年を記念して、今、2024年1月10日チェックインまでの期間限定で「鉄道Room」が登場!「4S STAY」はなんといってもJR四国が手掛ける宿泊施設だけに、その内容も期待大です。
ということで、阿波池田へ行ってまいりました!

「4S STAY 阿波池田駅前」は旅の拠点に最適!

阿波池田駅は土讃線の駅で、徳島方面へ向かう徳島線の列車も発着する、ジャンクション的な役割も持つ駅です。
祖谷峡や大歩危など、山の徳島を楽しむ拠点としても最良で、すべての特急列車が停車し、徳島、香川、高知方面への鉄道アクセスも便利なので旅の中継点としてもとても便利な場所です。


交通の要所でもあり観光拠点としても最良

特急「剣山」、「南風」も停車する阿波池田駅

そんな阿波池田駅を降りて商店街アーケードを少し進んだ右手にあるのが、「4S STAY 阿波池田駅前」。チェックインを行う1階にはランチ・ディナーが楽しめる、「heso salon」があります。チェックインはお店のレジカウンターで行い、館内の説明を受けて、いざ2階へ!


周囲を山に囲まれた池田ならではのジビエ料理と地域の味が揃う「heso salon」

宿泊のチェックインもこちらで


入口ドアの取っ手にご注目 鉄道のブレーキハンドルが使用されている

床にはレールが埋め込まれている


部屋の鍵の操作方法や暗証番号などの説明を受けてチェックイン

高まる期待とともに「鉄道Room」へ

鉄道RoomとなっているROOM4の周りは、すでに鉄道ファンのセンサーが反応する装いが!!
暗証番号式のカギを開けて室内に入ると…まず飛び込んでくるのは、壁に展示された7000系と1500形の方向幕! これはかなりのインパクトです。


鉄道Roomのドア すでに感じる確かな鉄道感!


これが鉄道Room! JR四国に眠る秘蔵の鉄道部品約20点を展示

その奥には121系で使用されていた、行先方向幕表示器がゲストを待ち受けています。しかもこちらは実際に可動させることもできるため、お好みの行先を心行くまで愛でることができます。


実際に動かすことができる121系行先方向幕表示器

そのほか、多度津機関区や高松機関区に所属したC58 123号機蒸気機関車のナンバープレート、運転士さんが乗務中に使用する携帯時刻表に駅名標、つり革などなど、JR四国に由来するレアなアイテムが展示されています。
そのどれもがケースなどに入っておらず、その風合いをしっかりと味わうことができますが、貴重な品々なので、丁寧に見学しましょう!


かなりレアな、列車の運転士用携帯時刻表

ふとしたところにもお宝が飾られている

チェックイン時点ですでにお布団を敷いておいていただけるのも、うれしいポイント。そして、このお布団に今回、僕が最も楽しみにしていたある「仕掛け」があるんです。


なにやら「パイプ」が伸びる不思議なお布団…

お布団周りに目をやると、通常のお布団には絶対にない、何やら太いパイプが伸びており、ちょっとした機械とデジタル時計に接続されています。そうです、鉄道ファンなら一度はこれで起きてみたい、乗務員さんたちの宿泊施設などで使用されている「定刻起床装置(通称:起こし機)」が設置されているのです!

乗務員さんたちは終列車や始発列車に備えて、駅や乗務拠点で宿泊する泊まり勤務がありますが、業務によって起床時間が異なるため、通常の音が鳴るアラームではほかの乗務員さんを起こしかねないので、音ではなく、空気の力でふとんを持ちあがらせるタイプの起床装置が導入されていることが多いのです。
この装置も実際にJR四国管内の乗務員宿泊所で数々の乗務員さんたちを起こし続けてきたものとあって、得も言われぬ感動を覚えます。実を言うと、取材の現場で体験したことはあるのですが、リアルに寝た状態から起きる経験はしたことがないのでとっても楽しみです。


数々の乗務員さんの朝を支えてきた「定刻起床装置(通称:起こし機)」が好きな時、好きなだけ体験できる!!

さらにこの部屋に宿泊すると宿泊特典として、部屋にも展示してある運転士さんが使用してきた本物の携帯時刻表を1つランダムでプレゼント!
中にはレアなものもあるそうで、どれが当たるかは運次第です。


鉄道Room宿泊特典の携帯時刻表プレゼント

どの行路が当たるかはお楽しみ

銭湯でほっこり、ジビエに舌鼓、そして翌朝は…!

さて、カジュアルな宿泊スタイルの「4S STAY」ですが、ここの施設は元々、駅前商店街の町屋だった場所をリノベーションした古民家宿。この鉄道Roomもですが、どこか懐かしい、雰囲気が魅力の簡易宿泊施設です。
シャワー、トイレ、冷蔵庫などは共同ですが、清潔感あふれる空間で各部屋は暗証番号式の鍵をかけることができます。バスタオルとフェイスタオル、ナイトウェア、歯ブラシは完備で、貴重品の管理用にセキュリティボックスもあるので、防犯面も安心です。


清潔な水まわりのシャワールーム

アメニティスペースもきれいで女性専用ブースも完備

山間の阿波池田の夜は少し冷え、できればシャワーではなく、お風呂に入りたいところですが、そんな人におすすめなのが、1階の「heso salon」で発売中の池田温泉の入浴チケット。
徒歩で3分程度のところにある、地元に愛される銭湯「池田温泉」の入浴チケットと「heso salon」で550円までの飲み物(生ビールがちょうど550円!)が付いて850円のチケットで、最大150円もお得になります。タオル類は部屋から持参するほか、シャンプー類の備え付けはないので、銭湯で購入するか、必要なら持参がおすすめ。また池田温泉の定休日もあらかじめチェックしておきましょう。


お得なチケットで利用できる銭湯「池田温泉」

地元の高校生も通う地域のコミュニティ空間で心身ともに温まろう

銭湯でしっかり温まったあとは、「heso salon」へ。
ランチ・ディナーメニューともに地産の品々にこだわり、特にディナータイムは祖谷鹿やイノシシなど、安心して食べることができる、地元のジビエ料理が揃います。


ジビエ料理と地産食材にこだわる「heso salon」

こちらは「祖谷鹿のロースト」 徳島の地ビールやワインといっしょに楽しみたい

また、店内にはJR四国で活躍した特急のシートや制帽・制服なども。スタイリッシュな空間の中にふと感じる鉄道のニュアンス、そして絶品ジビエとここでしか過ごせない時間がありました。
なお、朝食はチェックイン時に注文しておけば、同じく地産品を使用したこだわりのサンドを楽しむことができます。(月曜日チェックアウト時は定休日のため朝食利用不可)


店内には制帽・制服などもある


2000系で使用されていた座席も


鉄道Roomに戻ってお布団にごろん。寝っ転がった先の視界はここだけの絶景!

そして、翌朝。お待ちかねの「定刻起床装置」による起床です。
設定した時刻になると静かに空気が送り込まれ…ぐぐっと持ち上がるお布団!! これは寝続けるのはなかなか困難です! これならどんなに深く寝ていてもしっかりと目覚めることができます。
貴重な経験をさせていただきました…!


念願の「定刻起床装置」体験。ひとつ夢が叶いました

「4S STAY 阿波池田駅前」の鉄道Roomは期間限定

一般的なホテルと異なり、どこか地域とつながるような、池田に住むような感覚すらある「4S STAY 阿波池田駅前」。そこにさらにJR四国をしっかり楽しめる、期間限定の鉄道Room。ぜひみなさんも「定刻起床装置」による、プレミアムで“鉄”な起床体験をしてみませんか。

「4 STAY 阿波池田駅前店」鉄道Roomは2024年1月10日チェックインまで実施中で、1泊1人10000円、2人20000円(食事なし)です。予約は4S STAY公式サイト(https://4s-stay.com/)にて受付中です。


著者紹介

村上 悠太

村上 悠太
1987年鉄道発祥の地新橋生まれ、JRと同い年の鉄道写真家。
「鉄道ダイヤ情報」(交通新聞社発行)では「ユータアニキ」としてあらゆる現場で鉄道を支える「鉄道HERO」たちの取材を続ける。元々旅好きから写真を始めたので、乗り物に乗って旅をしながら写真を撮るのが大好き。

X:https://twitter.com/yuta_murakami
Instagram:https://www.instagram.com/yuta_murakami/

  • 取材・撮影・文=村上悠太
  • 掲載されているデータは2023年12月現在のものです。
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