2024.12.19旅行「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」で壮大な太平洋の航海へ【高知県】
車窓に、車内に、食事にきらり。土佐の美
土佐流のおもてなしが満喫できる人気の観光列車「志国土佐 時代(トキ)の夜明けのものがたり」。
高知の風景や食、人に出会えるとのことで、さっそく奈半利発高知行きの「雄飛(ゆうひ)の抄(しょう)」と名づけられた便に乗車した。
- ※上の写真は、ごめん・なはり線の穴内~赤野間。南国土佐を象徴するような景色の中を列車は進んでいく
幕末を象徴する「クロフネ」と、新時代の夜明けを連想させる「ソラフネ」
列車は外観色が異なる「クロフネ」と「ソラフネ」からなる2両編成。車内もそれぞれ蒸気船や宇宙船をイメージしたファンタジーあふれる空間で、旅への高揚感は増すばかり。
夜明けの太陽が大きく描かれた「ソラフネ」海側の側面
「ソラフネ」車内。調度品も細部にまでこだわってデザインされている
「クロフネ」車内にはモチーフの蒸気船らしくラットのオブジェも
海の幸と山の幸。おいしい土佐をこころゆくまで味わう
出発してほどなくすると、お楽しみの食事タイム。いただくのは海洋深層水塩を使用した甘さ控えめのスコーンや、室戸産の備長炭を使った炭パンのサンドイッチなどが詰まった「浜スイーツ&ティーセット」。雄大なパノラマを眺めながらひがしこうちの恵みが詰まった極上のスイーツを味わうひとときは、まさに至福。
食事は列車や季節によって変わるので、リピートしても楽しめる
沈みゆく夕日がクライマックスを告げる
駅や沿線の心温まるおもてなし。後免町~後免間では幼稚園からも!
途中の停車駅で散策を楽しんだり各駅や沿線で振る舞われる温かいおもてなしにふれたりしていると、時間が経つのもあっという間。ふと窓の向こうに目をやれば、太平洋に沈みゆく夕日が、旅のフィナーレを演出してくれていた。
夜須駅で途中停車。ドラマチックなシーンが夕刻の大海原で繰り広げられる
ごめん・なはり線での運行は12月で終了だが、翌年4月から再び運行する予定。感動的な列車旅を、来春味わってみてはいかが?
志国土佐 時代の夜明けのものがたり「雄飛の抄」
- ※協力/JR四国
- ※取材・文・撮影/山﨑友也
- ※本記事は、月刊誌『旅の手帖』2025年1月号からの転載です