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2021.02.10旅行新しい魅力発見! 高知の建築さんぽ

日本一の森林率を誇る高知県で、印象的な建築を訪ね歩き、 この地の風土と著名建築家のコラボレーションを楽しもう。

旅はほんの少し視点を変えるだけで、その深みがぐっと増してくる。自然、歴史、食など多彩な旅を楽しめる高知県は、各施設の建物そのものにも大きな魅力がある。今回は森林が県域の84%を占める高知県らしい、県産木材をふんだんに使った建築を中心にめぐってみよう。
まずは、日本の植物分類学の父・牧野富太郎博士ゆかりの植物など3000種類以上が、広大な園地を彩る高知県立牧野植物園。本館と展示館からなる牧野富太郎記念館は軒の深いアーチ状の大屋根をもち、植物が舞台のスポットライトを浴びているかのような景色を生む。設計した建築家の内藤廣(ひろし)氏は、高知駅の駅舎も手がけているので、そちらにも注目したい。
そして、高知城のすぐそばで圧倒的な存在感を放つのが、高知県立高知城歴史博物館だ。県産木材をはじめ、土佐漆喰(しっくい)や土佐和紙など、伝統素材を取り入れた建物は〝歴史と文化を未来へ運ぶ船〞をテーマとしており、まるで別世界に足を踏み入れたような気分になれる。〝船〞を思わせるといえば、南国市に今春誕生する南国(なんこく)市ものづくりサポートセンターも話題を呼びそうだ。建築の面白さにも注目しながら春の高知を散歩しよう。

  • 提供:高知県
  • 新型コロナウイルス感染症の影響により、列車の運休や変更、施設の営業変更等が発生することがあります。JRニュースや運行会社、および各施設のHP等をご確認ください。

高知県立牧野植物園


展示館の中庭には、牧野博士ゆかりの植物約250種類が植栽されている


デッキには県産檜、館内の天井や壁には県産スギなどが使われている


展示館では牧野博士の生い立ちや業績を学べる


洞窟をイメージした高さ9mの塔をもつ温室では色鮮やかな熱帯植物を一年を通して観賞できる

内藤廣氏が設計した牧野富太郎記念館は、周囲の植物が生長することで完成していくとされている。その考え方は園地全体にも通じ、訪れるたびに変化する景観を堪能するのが醍醐味だ。春の花が咲き誇る野外展示とあわせて、木の温もりに包まれた展示館でも自然と一体となる時間を満喫しよう。
見どころ:自然に寄り添うように曲線を描いた大屋根


高知県立牧野植物園

住所 高知県高知市五台山4200-6
問い合わせ先 088-882-2601
時間 9:00~17:00(夜間開園も開催、スケジュールはホームページを確認)
定休日 無休(メンテナンス休あり)
交通アクセス JR土讃線高知駅からバス30分の牧野植物園正門前下車すぐ
値段 730円

高知駅


多くの幕末維新の志士を輩出した、高知の風土に深く根づいているチャレンジ精神をイメージして、生まれた駅舎だ。はりまや橋につながる大通りの正面に立ち、県産スギを使った木造架構が大きく開放されているのが特徴。南国土佐の風が吹き抜ける気持ちのよい駅舎となっている。
見どころ:大屋根が駅をすっぽりと覆う珍しい構造


高知駅

住所 高知県高知市栄田町
交通アクセス JR土讃線高知駅

南国市ものづくりサポートセンター


フィギュアメーカー・海洋堂の工場見学や、さまざまなものづくり体験ができる新スポット。宇宙船をイメージした遊び心いっぱいの建物がワクワク感をかきたてる。
見どころ:コックピット風の窓もあるSFの世界観!


南国市ものづくりサポートセンター

住所 高知県南国市大そね甲1623-3
問い合わせ先 088-864-6777
時間 10:00~18:00、入場無料(各種体験は有料)
交通アクセス 土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線後免町駅から徒歩4分

高知県立高知城歴史博物館


1階の石積みの外壁や、高知城との調和を生み出している寄棟の屋根も特徴的


不ぞろいな長さの木材を組み合わせた県産檜の壁。窓側には外観のアクセントである菱形カーテンウォールが見える


3階展望ロビーから、高知城本丸と追手門を一望

土佐藩主・山内家に伝わる、国宝や重要文化財を含む史料などを展示する博物館。ロビーやデッキ、階段などに県産木材が多く使われている。空間のデザイン性も高く、写真映えスポットとしても人気だ。
見どころ:夕刻には照明によって印象的な輪郭が際立つ


高知県立高知城歴史博物館

住所 高知県高知市追手筋2-7-5
問い合わせ先 088-871-1600
時間 9:00~18:00(日曜は8:00~)
定休日 無休
交通アクセス JR土讃線高知駅から路面電車5分のはりまや橋で乗り換え、路面電車5分の高知城前下車、徒歩3分
値段 500円(企画展がある場合は700円)

日曜市


名物の青空マーケットを歩いてみよう


県産木材を使った雑貨はお土産にぴったり。使い勝手のよいサイズのまな板や、温かみのあるフォトフレームが人気


ユズ酢で酢飯を作る、高知名物・田舎寿司


昔懐かしい味の冷しあめ

高知といえば、生産者が旬の野菜や果物などを道路に出店する街路市が名物だ。特に高知随一の繁華街・追手筋で東西約1kmにわたって行われるこの市は、多ければ約300店が軒を連ね、日本最大規模を誇る。なかには日曜市でしか買えないお土産や、食べ歩きできる名物もあるので、じっくり歩いて探してみよう。


日曜市

住所 高知県高知市追手筋
問い合わせ先 088-823-9456(高知市産業政策課)
時間 6:00頃~15:00頃、1月1・2日と8月10~12日を除く毎週日曜開催
交通アクセス JR土讃線高知駅から路面電車3分の蓮池町通下車、徒歩1分
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