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2026.07.08旅行大相撲七月場所の会場IGアリーナと相撲ゆかりの街歩き ~力士おすすめのグルメも!~

七月場所は暑い・アツい名古屋を楽しむ!

真夏の太陽が降り注ぐ季節。この暑い時期にお相撲さんたちが過ごすのは、七月場所が行われる愛知県名古屋市です。
昨年からは会場がドルフィンズアリーナ(旧・愛知県立体育館)から新設のIGアリーナに変わり、土俵に臨む力士たちの環境が一変。
さらには、うなぎ、味噌カツ、手羽先など、名古屋グルメは毎年のお相撲さんたちの楽しみのひとつです。

作家・相撲ライターの飯塚さきさんが案内します。

七月場所の開催地・名古屋とは?

会場は広々、地下鉄・バスからのアクセスも抜群!「IGアリーナ」


昨年の七月場所がこけら落としとなったIGアリーナ。国立競技場などで知られる建築家の隈研吾氏による設計で、同氏の作品の象徴ともいえる木材の装飾「樹形アーチ」がアリーナを360度囲んでいます。JR名古屋駅から市営東山線で2駅の栄駅で乗り換え、最寄りの地下鉄名城線・名城公園駅から地上に出たら、アリーナはすぐ目の前。栄駅方面からのバスも、アリーナの目の前に止まってくれて、アクセス抜群といえます。うだるような暑さのなか、会場までほとんど歩かなくて済むのはうれしい!

会場内は、とにかく広いの一言。延べ床面積は約6万3000㎡で、前回会場の体育館の約3.6倍、建物の高さは41mで約2倍というから驚きです。会場内を見回る親方衆は、1周歩くのを早々に諦めていました(笑)。皆さんはぜひ、会場内の売店や飲食店もお楽しみください。

七月場所の歴史&ならではの楽しみ方とは?

名古屋と相撲の歴史~夏の風物詩「南洋場所」~

名古屋で初めて勧進相撲が行われたのは1734(享保19)年で、興行地は門前町清寿院。江戸時代は、京都・大阪・江戸の三都が大相撲の中心地でしたが、名古屋もそれに次ぐ開催地でした。1914(大正3)年、名古屋市中区外堀町(現・丸の内3丁目)に名古屋国技館が完成。木造、一部鉄骨の4階建で、相撲のほかに映画会や演説会、サーカスなどが開催されましたが、1923(大正12)年春ごろに取り壊されます。

1924(大正13)年1月、前年の関東大震災によって東京で本場所が開催できなかったため、中区大池の仮設国技館にて、名古屋で初めての本場所が開催されました。その後、1928・29・32(昭和3・4・7)年にも、名古屋で本場所が行われます。1937(昭和12)年からは、準本場所(10~13日間など、本場所に準ずるような日数が長い興行)が時折開催。
戦争による中断もありつつ、戦後も1951(昭和26)年から1957(昭和32)年まで準本場所を開催しました。名古屋での相撲人気が高まったことで、1958(昭和33年)より本場所としてスタートを切ることとなったのです。

1958~1964(昭和33~39)年は金山体育館(冷房がなかったため「南洋のように蒸し暑い場所」という意味で「南洋場所」とも呼ばれました)、1965(昭和40)年~2024年までは愛知県体育館で、そして昨年の2025年からは現在のIGアリーナで本場所が行われています。

七月場所ならではの楽しみ方とは?


先述の通り、広いIGアリーナ場内にはさまざまな飲食店、売店がずらり。1階のメインアリーナからサブアリーナへ抜けると、協会公式グッズやちゃんこ売店、飲食スペースなどがあります。IGアリーナは再入場不可のため、朝から来るお客さんが退屈しないよう工夫されているのです。
特筆すべきは客席の広さ。升席の面積は従来のものより3割ほど広く、4人でもゆったり座ることができます。各イス席にはカップホルダーがあり、座り心地も◎。溜席は、ふたを開ければ荷物入れに使えるスペースがあって非常に便利です。


IGアリーナ

住所 愛知県名古屋市北区名城1-2-22
問い合わせ先 0570-06-1916(平日 9:00 ~ 18:00) ※名古屋場所開催期間 7月12日(日)~7月26日(日)は土日祝も営業します
交通アクセス 地下鉄名城公園駅・浄心駅から徒歩15分
URL https://www.ig-arena.jp/

観戦時のおすすめモデルコース

観戦前にめぐりたい相撲スポット

名古屋城と金シャチ横丁


名古屋城本丸御殿

2年前までの会場だったドルフィンズアリーナは、名古屋城の敷地内にありました。金のシャチをいただく五層の大天守閣が有名な名古屋城と、2018年3月29日に名古屋城下にオープンした商業施設「金シャチ横丁」は、観戦の際に気軽に足を運べる観光スポット。
金シャチ横丁ではさまざまな名古屋めしを堪能できます!


名古屋城

住所 愛知県名古屋市中区本丸1-1
問い合わせ先 052-231-1700
時間 9:00-16:30(本丸御殿及び西の丸御蔵城宝館への入場は16:00まで)
定休日 12月29日~31日、1月1日(催事等により変更となる場合あり)
交通アクセス 地下鉄名城線 名古屋城駅から徒歩5分
値段 一般 500円(令和8年10月1日より1,000円)
URL https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/

金シャチ横丁

住所 愛知県名古屋市中区二の丸1-2・3(宗春ゾーン)・三の丸1-2-3~5(義直ゾーン)
時間 店舗により異なる
定休日 店舗により異なる
交通アクセス 地下鉄名城線 名古屋城駅から徒歩すぐ(宗春ゾーン)・徒歩8分(義直ゾーン)
URL https://kinshachi-yokocho.com/

高砂部屋宿舎


ほかの地方場所同様、場所中は各部屋の宿舎の朝稽古を見に行けるのも地方場所ならではの楽しみ方。
筆者は、昨年は高砂部屋宿舎にお邪魔しました。稽古後、後援者の方に連れて行っていただき、お相撲さんたちと近くの喫茶店であんかけスパゲッティを食べたのはいい思い出。
観戦前に白熱の稽古を見たい方はぜひ各部屋の宿舎へ足を運んでみてください。


高砂部屋宿舎(龍照院境内)

住所 愛知県海部郡蟹江町大字須成字門屋敷上1364
交通アクセス JR蟹江駅から徒歩15分

観戦中に食べたいおすすめグルメ!

チュロス


1階、2階コンコースには、約10の飲食店舗が並びます。IGアリーナでは、映画館や野球観戦などでおなじみのチュロスを、大相撲を見ながら食べることができるんです!
ちなみに、常設店はすべてキャッシュレス。現金が使えない代わりに、クレジットカードやQRコード決済といったほとんどのキャッシュレス決済に対応しています。専用のアプリをダウンロードしておけば、モバイルオーダーもできて便利です。

力士が教えるオススメスポット

うなぎ屋たむろ本丸 春日井店


たむろ特上ひつまぶし

ここからは、ご当地力士が教える絶品名古屋グルメを特別にご紹介。
まず教えてくれたのは、現役唯一の愛知県出身関取・藤凌駕関です。
名古屋といったらやっぱり「ひつまぶし」! 「うなぎ屋たむろ本丸 春日井店」は、春日井市出身の藤凌駕関が、実家に帰省中に家族で必ず訪れるというお店。
「初給料で家族に初めてご馳走したお店でもあります」という心温まるエピソードも。
おすすめメニューは「たむろ特上ひつまぶしとうまき」だそう。来訪必須店です。


うなぎ屋たむろ本丸 春日井店

住所 愛知県春日井市西山町3-2-2
問い合わせ先 0568-85-2777
時間 11時11分-14時30分(オーダーストップ)・ 17時11分-21時30分(オーダーストップ)
定休日 月曜(祝日の場合営業、翌日休)
交通アクセス JR春日井駅から車で10分
URL https://www.tamurohonmaru.com/

おか田 大曾根店


藤凌駕関が教えてくれた2軒目のお店は、ラーメン屋の「おか田 大曾根店」。
関取曰く「夜遅くまで開いているお店で、夜中にお腹が空いたときに地元の友達とよく行っていました。量が多いし、唐揚げのサイズがでかいので、学生時代は大喜びで食べていました」とのこと。
おすすめは唐揚げとピーマンの肉炒め。わんぱくに食べたいときにおすすめです!


おか田 大曾根店

住所 愛知県名古屋市北区山田町3-70
問い合わせ先 052-911-8077
時間 17時-27時
定休日 水曜
交通アクセス JR大曽根駅から徒歩8分

もくもく 六番町店


もうひとりお店を紹介してくれるのは、名古屋市出身、元幕内・玉飛鳥の大嶽親方です。教えてもらったのは親方の地元・熱田区にあるとんちゃん屋さん「もくもく六番町店」。とんちゃんとは、豚のホルモンに甘辛い味噌だれを絡めて焼く、名古屋のソウルフード。こちらのお店には、開店当初から毎年名古屋場所の時期に何度も通っているそう。「おすすめメニューはとんちゃん(塩、たれ)、はつ(塩)、豚たんの長焼き(塩)です。デザートのわらび餅も大好きで、いつもお土産にしています」とのこと。暑い夏に熱いとんちゃんをじゃんじゃん焼いて、おなかいっぱいになりたいものです。


もくもく 六番町店

住所 愛知県名古屋市熱田区四番2-2-26-1 イツフジハイツ1階
問い合わせ先 052-746-8529
時間 月~水、金~日、祝日、祝前日:16時-23時30分 (料理L.O.22時30分 ドリンクL.O.23時)
定休日 木曜
交通アクセス 地下鉄名港線六番町駅2番出口より徒歩約1分半
URL https://hitosuji-mokumoku-rokubantyou.owst.jp/

【復習】観戦How to&マナー


相撲の観戦マナーについて、たくさん決まりがあるのではと心配する方も多いのですが、そんなことはありません。ドレスコードはないし、溜席でなければ席での飲食も声を出しての観戦もOK。ぜひ気軽に足を運んでください。2点だけ、配慮してほしいことを書いておきます。

1, 取組中は席を立たないこと

仕切りの間は自由に動いて大丈夫ですが、立ち合いの直前から勝負が決まるまでは、後方のお客さんのために席を立たないようにしましょう。万が一、席に戻る途中などで「はっきよい!」の行司の声が聞こえたら、その場の通路でしゃがむなどして、邪魔にならないよう配慮してください。
また、声援は大歓迎ですが、力士が一番集中する立ち合いの瞬間だけは声を出さないようにしましょう。

2, 座布団は投げないこと

結びの一番での番狂わせ、つまり横綱が負けたときに、客席が沸いて座布団が舞う光景を目にしたことがある人は多いと思います。しかし、場内アナウンスで「危険なので座布団や物は投げないでください」と注意喚起がある通り、本来投げてはいけません。
筆者も以前、溜席で観戦していて、後頭部に座布団が勢いよく当たって結構痛かったんです! 盛り上がる気持ちはわかりますが、ぜひその興奮は座布団ではなく大声で発散してください。

まとめ


日差しの強い名古屋の街。暑い夏に、熱い戦いが本場所の土俵でも繰り広げられます。涼を求めるもよし、ガツンとスタミナをつけるもよしの名古屋グルメを楽しみながら、真新しいIGアリーナで行われる七月場所を、ぜひ応援に行ってみてはいかがでしょうか。

およそ1年かけて、日本全国の「相撲×旅」の連載コラムを書かせていただきました。読者の皆さまに心より御礼申し上げます。どうもごっちゃんでした!


著者紹介

飯塚さき

1989年生まれ、さいたま市出身。早稲田大学国際教養学部卒業。ベースボール・マガジン社に勤務後、2018年に独立。『相撲』(同社)、Yahoo!ニュース、『Number』(文藝春秋)などで執筆中。著書『どすこい!相撲と乗り物』、『おすもうさん直伝!かんたん家ちゃんこ』、『日本で力士になるということ 外国出身力士の魂』など。両国国技館では、館内のインバウンド向け英語ガイドを担当。テレビ、ラジオ出演、講演多数。

  • 取材協力/日本相撲協会・相撲博物館・高砂部屋・IGアリーナ・名古屋市観光文化交流局名古屋城総合事務所・金シャチ横丁事務局・うなぎ屋たむろ本丸・おか田 大曾根店・もくもく 六番町店
  • 写真提供/飯塚さき・名古屋市観光文化交流局名古屋城総合事務所・うなぎ屋たむろ本丸・おか田 大曾根店・もくもく 六番町店
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