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2022.12.19旅行全国1位! 鳥取県に行かずにおれない 冬の味と温泉

温泉ソムリエ・中野一行さんが鳥取県のお墨つき温泉&宿をセレクト!

「カニにかける想いは日本一」と、冬場は「蟹取県」と宣言する鳥取県。
カニの水揚げ量の合計は、堂々全国1位(※1)。しかも消費量も全国平均の約5倍(※2)と、こちらも全国1位を誇る。

主流となるのはベニズワイガニ。
強い甘みと濃厚なみそが絶品で、県民に親しまれているのも納得の味わい。
“冬の味覚の王様”と称される松葉がに(成長したズワイガニのオス)は、東京ドーム2340個分という日本一の広さの「カニ牧場」で育成されている。

さらに、温泉天国でもある鳥取県。
中国地方には少ない、源泉が42度以上の高温泉が118泉(※3)もある。
「気温が低い冬は自然と温泉が適温になるため、加水量が減る、もしくは加水しない源泉そのままの温泉が増えます。まさに鳥取の温泉は、冬にこそ実力が花開くのです。そしてカニと温泉、この強力タッグはなんとも魅力的。冬、鳥取に行かずして、どこへ行くのでしょうか」と、温泉ソムリエの中野さん。

今回紹介する4つの温泉地はすべて塩化物泉。別名“熱(ねつ)の湯”と呼ばれる保温効果の高い温泉だ。
塩の成分が皮膚の表面に膜を作り、汗の蒸発を防ぐため、湯冷めしにくいのが特徴。
体の芯からポカポカと温まったあとは、新鮮なカニに舌鼓を打ってみてはいかが。

  • 1 水産庁 2021年水産物流通調査
  • 2 総務省家計調査(2017~2019年の平均)
  • 3 環境省 令和2年度温泉利用状況

セレクトしてくれたのはこの人!

中野一行

広島市在住のフリーフォトグラファー。
温泉ソムリエ アンバサダー&マスターであり、温泉撮影のスペシャリスト。
著書に『中国・四国かけ流し温泉ガイド&メモ』(ザメディアジョン)がある。

はわい温泉 東郷温泉

湯けむりが幻想的 湖畔に2つの温泉地

山陰八景の一つ、汽水湖である東郷湖には、湖の西岸に湧出するはわい温泉と、東南岸に湧出する東郷温泉、対岸に2つの温泉地がある。
温泉が湖底から湧き出ているので、冬は湯けむりに包まれて幻想的なムードに。
温泉を鯉が教えたという伝説にかけて、はわい・東郷温泉は「恋の湯」とも呼ばれ、安産祈願やカップルにも人気が高い。

観光の問い合わせ●
湯梨浜町観光協会 TEL0858-35-4052


湖畔の宿 水明荘(すいめいそう)


水明荘 贅沢にも姿蟹1杯が付く、全部でカニ2杯半を使用した「カニ会席」のプランは2万2150円~


水明荘 広々とした大浴場。男湯は2階、女湯は4階で、飲泉場や足湯もある

水明荘 温泉シャワー室付き客室(14室)。窓の向こうには東郷湖が広がる

東郷湖を見下ろす眺望露天風呂へ

中国建築のような雄大な外観が印象的な全国第一号の国民宿舎。
屋根のない開放的な露天風呂は、東郷湖を見下ろす抜群のロケーション。
夕日に照らされた湖面を眺めながらの入浴は格別だ。

「ガラス張りの大浴場で湯船に浸かっていると湖が迫ってくる感覚に。露天風呂は5階にあるので、入浴を2度楽しむのが僕の定番です」(中野)


湖畔の宿 水明荘

住所 湯梨浜町旭132
問い合わせ先 0858-32-0411
交通アクセス JR山陰本線松崎駅から徒歩5分
値段 1泊2食1万50円~
URL https://www.suimeiso.jp/

日帰り入浴 大浴場のみ、10:30~13:00受付、不定休。550円
部屋数 39室
泉質 ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉


ご予約はこちらから

湖上に浮かぶ絶景の宿 千年亭(せんねんてい)


千年亭露天風呂 家族でゆったり楽しめる露天風呂付きの部屋を4室用意


ズワイガニ ズワイガニの鍋と焼きの冬基本プランは1万5950円~

角部屋の備前5には、ウッドデッキに源泉かけ流しの露天風呂がある

湯に浸かり湖と一体になる開放感

はわい温泉のなかで、最も湖に近い宿。
露天風呂や大浴場はもちろん、貸し切りの露天風呂に至るまで、すべての浴場から湖畔を眺めることができる。
目の前を遮(さえぎ)るものがほぼなく、湖と一体になれるような開放感。

「湖面に手が届きそうと錯覚してしまうほどの大パノラマ。万人受けする、クセのないさらっとした肌あたりです」(中野)


湖上に浮かぶ絶景の宿 千年亭

住所 湯梨浜町はわい温泉4-62
問い合わせ先 0858-35-3731
交通アクセス JR山陰本線倉吉駅からバス15分の湯梨浜町役場前下車、車10分(宿泊者のみ倉吉駅から送迎あり、要予約)
値段 1泊2食1万3200円~
URL https://www.sennentei.net/

日帰り入浴 要問い合わせ、1000円
部屋数 56室
泉質 塩化物泉


ご予約はこちらから

三朝温泉(みささおんせん)

湯治場として栄えた世界屈指のラドン温泉

850年前に発見された古湯。世界屈指の高濃度ラドン温泉で、昔から湯治場として栄えてきた。
現在も全国各地から保養目的の人が多く訪れる。
地下にあるラジウム鉱泉から生まれたラドンガスが温泉に含まれており、気化したラドンが呼吸で肺に入り、全身の細胞を刺激。
そのため、温泉を利用したミストサウナもぜひ。

観光の問い合わせ●
三朝温泉観光協会 TEL0858-43-0431


木屋旅館(きやりょかん)


露天風呂天 「楽泉の湯」は空いていれば施錠して貸し切りもできる。飲泉場も併設


昭和の和室「あやめ」。ほか、明治・大正時代に造られた部屋も

古めかしくも、温泉を利用したオンドルや蒸し風呂など、6種類の温泉施設がある

ズワイガニ1杯1万5400円(焼き、茹で、蟹しゃぶ同額)

足元湧出の湯をゆったり独り占め

明治元年(1868)創業の老舗旅館で、全館が国の登録有形文化財。
免疫力や自己治癒力を高めるラドンを含むラジウム泉を生かし、湯に浸かるだけでなく、吸う、飲む、寝るとさまざまな楽しみ方を提案する。

「特に素晴らしい『楽泉の湯』は浴槽の下から源泉が湧き出す足元湧出!  24時間入れて、一人で貸し切りも可能と最高です」(中野)


木屋旅館

住所 三朝町三朝895
問い合わせ先 0858-43-0521
交通アクセス JR山陰本線倉吉駅からバス20分の三朝温泉観光商工センター前下車、徒歩3分
値段 1泊2食1万8850円~
URL http://www.misasa.co.jp/

日帰り入浴 11:00~15:00、無休。1000円
部屋数 14室
泉質 含弱放射能-ナトリウム-塩化物泉


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清流荘(せいりゅうそう)


焼き蟹やかにみそ甲羅焼きが冬の人気メニュー。蟹プランは1万7300円~


露天風呂は男女ともに源泉かけ流し

源泉かけ流しの露天風呂とプライベートサウナが付く客室も

せせらぎと緑に癒やされる湯浴みを

景色のよい三徳川に面した宿で、自然あふれる景色に癒やされる。
3つの自家源泉をもつ、豊富な湯量が自慢。

「最も感動したのは露天風呂。源泉をそのまま注ぎ、たっぷりの湯量で適温にしています。川のせせらぎと湯口から湯が注がれる音が耳に心地よく、つい長湯してしまうほど。露天に向かう途中に飲泉場もあります」(中野)


清流荘

住所 三朝町三朝309
問い合わせ先 0858-43-0321
交通アクセス JR山陰本線倉吉駅からバス18分の温泉入口下車、徒歩4分
値段 1泊2食1万4300円~
URL https://www.seiryuso.net/

日帰り入浴 11:00~20:00受付、無休。800円
部屋数 30室
泉質 含放射能-ナトリウム-塩化物泉


予約はこちらから

皆生温泉(かいけおんせん)

美しい弓ヶ浜沿いの風光明媚な温泉地 

秀峰・大山(だいせん)を背景に、美保湾に面した弓ヶ浜半島の東端に広がる皆生温泉。
明治33年(1900)、皆生海岸の浅瀬に湧き出す熱湯を、偶然にも漁師が発見したのが始まり。
クリアで入りやすい湯は、塩化物泉の基本のような保湿効果に優れた泉質。
湧出量毎分4456.5リットルと湯量も豊富だ。
また、カニの水揚げ量日本一の境港に近い。

観光の問い合わせ●
米子市観光協会 TEL0859-37-2311


華水亭(かすいてい)


境港産活き松葉がにを6種類のメニューで堪能できる松葉がにづくし膳(提供プランは6万9300~)が人気


中野さん推薦の大浴場ほか、日本海を一望できる露天風呂も人気

純和風の一般客室。79ある客室は、ほぼ全室がオーシャンビュー

自家源泉の湯と松葉がにを贅沢に

ミシュラン鳥取で4つ星など、多数の受賞歴をもつ名宿。
冬は境港で水揚げされた、活き松葉がにのフルコースが堪能できる。
皆生温泉では貴重な自家源泉も人気の理由。

「一押しは大浴場『渚の湯』と『華の湯』。驚くほど広い浴槽なのにお湯が常にオーバーフロー! 冬は加水が少なくなるので、源泉を最もピュアな状態で楽しめます」(中野)


華水亭

住所 米子市皆生温泉4-19-10
問い合わせ先 0859-33-0001
交通アクセス JR山陰本線米子駅からバス19分の皆生温泉観光センター下車、徒歩7分
値段 1泊2食2万9700円~
URL https://kaikeonsenkasuitei.jp/

日帰り入浴 15:00~21:00受付、不定休。1500円
部屋数 79室
泉質 ナトリウム・カルシウム-塩化物泉


ご予約はこちらから

芙蓉別館(ふようべっかん)


皆生温泉で最も高い位置にある湯処。晴れた日は大山が見えることも


写真の2月まで提供の「ずわいがにづくし」プランは3万3150円~

すべての部屋が12畳、広縁(ひろえん)付き

8階から海を望む眺望露天風呂

外観はモダンな洋風建築ながら、館内は純和風で心落ち着く雰囲気。
最上階の8階にある展望大浴場は抜群の眺望。

「風呂は朝と夜入れ替え制。日本海側と米子の町並みが見える町側、大浴場から見える景色が違うのがポイント。宿泊してぜひ両方入ってみてほしいです。こぢんまりとしていますが貸し切り家族風呂も快適」(中野)


芙蓉別館

住所 米子市皆生温泉3-14-10
問い合わせ先 0859-34-0009
交通アクセス JR山陰本線米子駅からバス19分の皆生温泉観光センター下車、徒歩5分
値段 1泊2食1万5400円~
URL https://hpdsp.jp/fu-yo/

日帰り入浴 15:00~21:00受付、不定休。1000円
部屋数 36室
泉質 塩化物泉


ご予約はこちらから


  • 提供:鳥取県
  • 各宿が提供するカニのメニューやプランは、仕入れ等の状況により内容や価格が変更になる場合があります。
  • 取材・文/佐藤明日香
  • 本記事は、月刊誌『旅の手帖』2023年1月号からの転載です

旅の手帖 2023年1月号

『旅の手帖』は、旅の楽しさ、日本の美しさを伝える旅行雑誌です。

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価格  880円(税込)
発売日    2022.12.09
サイズ/判型    A4変型判
雑誌コード       05907-01


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