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2020.09.03鉄道特急「サフィール踊り子」―とにかく快適。そのヒミツを号車ごとに写真付きで解説(THE列車)

上質・高級で優雅な伊豆の旅が楽しめる観光特急

自然や文化、歴史などが「本物の魅力」として存在する伊豆と首都圏を結ぶ新たな観光特急列車として登場したのが、全車両グリーン席の快適空間を提供する特急「サフィール踊り子」です。列車名の「サフィール」とは、「サファイヤ」を意味するフランス語です。宝石のサファイヤのような青く輝く伊豆の海と空をイメージさせ、上質・高級で優雅な旅を楽しんでもらいたいという願いから名付けられました。

8両編成のE261系特急用電車は、圧倒的なくつろぎ空間を実現したプレミアムグリーンやプライベートに過ごせるグリーン個室、作りたてのヌードルや飲み物などが楽しめるカフェテリアを備えた全車グリーン車という豪華な編成で、快適なひとときを過ごすことができます。各車両にスーツケースが収納できる大型荷物置き場、全席に電源用コンセントが設置されているほか、車内でフリーWi-Fiのサービスも実施しています。移りゆく車窓の景色を眺めながら、優雅な移動時間を過ごせる特別な列車となっています。

鉄道コンシェルジュ ミスターKのとっておき情報

E261系エクステリアデザイン


伊豆の圧倒的で雄大な自然を表現しているE261系のエクステリアデザイン。車体外観のベースカラーである紺碧色は「伊豆の海と空」、車体前面から屋根にかけてのホワイトは「伊豆の砂浜が太陽の光を受けて金色に輝く様子」、車体側面のグレーは「溶岩地形である城ヶ崎海岸の黒々とした岩石」をイメージしています。また、開放的な車内空間を提供するため、車体側面の上部に「天窓」が設置されています。

プレミアムグリーン(1号車)


伊豆急下田方の先頭1号車には、JR東日本初となる上質で優雅な「プレミアムグリーン」20席を配置。ゆったりとしたプライベート空間と、くつろぎの空間を実現する1+1列配置・シートピッチ1250ミリメートルのゆったりとした電動リクライニングシートを採用。天窓と窓からのダイナミックな風景を楽しめるように、荷物の収納スペースは座席下に配置されるなど、今までにない上質な車内空間となっています。

グリーン個室(2・3号車)


伊豆急下田方の2・3号車には、気の合う仲間や大好きな家族と一緒に、目的地までゆったりとした時間を過ごせるプライベート空間のグリーン個室を用意。個室内は落ち着いてくつろげるカフェをイメージしたデザインとなっています。1~4名用4室と1~6名用4室の2タイプ計8室があり、4人用・6人用グリーン個室料金+利用人数分の運賃・特急料金で1・2名でも利用することができます。

グリーン車(5~8号車)


東京寄りの5号車~8号車は、従来の特急列車よりも広く快適な2+1列配置・シートピッチ1160ミリメートルのリクライニングシートを採用したグリーン車です。天窓からの陽の光がガラス製荷物棚を通して車内に降り注ぐ心地良い空間、そして伊豆の自然をイメージしたリラックスできる空間の中で、伊豆への列車旅が満喫できます。なお、5号車にバリアフリーの車椅子対応座席や大型トイレが設置されています。

カフェテリア(4号車)


4号車には、こだわりの麺(ヌードル)を目の前で調理するオープンスタイルのキッチンを備えたカフェテリアを設置。車窓の風景を眺めながら食事が楽しめるカウンター席とボックス席が用意されています。なお、ヌードルは予約時間ごとに提供数が限定されていますので、事前に「サフィールPay」からの予約が必要になります。また、グリーン個室利用の場合は個室へのデリバリーになります。

車窓を彩る相模灘の青い海が魅力


伊豆急下田行きの下り列車の場合は、進行方向左側に相模灘の青く輝く海の風景を映して走ります。東海道本線早川駅~真鶴駅間をはじめ、伊東線伊豆多賀駅~網代駅間・宇佐美駅~伊東駅間や伊豆急行線片瀬白田駅~伊豆稲取駅間など、沿線随所に相模湾を望む絶景ポイントがあります。なお、下り列車の1号車、上り列車の8号車の前方席からは運転席越しに前面展望も楽しめます。


列車情報

運転日 毎日運転(♦=不定期運転)
運転区間 東海道本線・伊東線・伊豆急行線 東京駅~伊豆急下田駅間(新宿駅→伊豆急下田駅間)
運転時刻 【1号】東京駅11:00発→伊豆急下田駅13:29着
【3号】東京駅12:30発→伊豆急下田駅15:31着♦
【5号】新宿駅12:25発→伊豆急下田駅15:31着♦
【2号】伊豆急下田駅14:18発→東京駅16:49着
【4号】伊豆急下田駅16:39発→東京駅19:19着♦

サフィール踊り子 公式サイト


著者紹介

ミスターK(結解喜幸)

1953年、東京都出身。出版社勤務を経て旅行写真作家に。鉄道や時刻表のたのしさを知り尽くした鉄道の達人。現在は地酒とつまみを追い求める「飲み鉄」にはまっている。

  • 写真/交通新聞クリエイト
  • 掲載されているデータは2020年9月現在のものです。
  • 運転日・運転区間等は変更となる場合があります。

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