せとうちの魅力を感じることができる観光列車
美しい瀬戸内海の多島美を満喫できる新たな観光列車として登場したのが、「etSETOra(エトセトラ)」です。列車名の「エトセトラ」という言葉は、ラテン語で「その他いろいろ。等々。…など。」という意味があり、「えっと」は広島弁で「たくさんの」「多くの」という意味をもっています。「エトセトラ」で行く旅は、多くのせとうちの魅力を感じることができる、自分だけ、自分たちだけの自由な時間を愉しむ旅といえるものです。
広島駅→尾道駅間を呉線経由で運行する往路は、車窓に映る美しい瀬戸内海の多島美を眺めながら絶品のスイーツを、尾道駅→宮島口駅間を山陽本線経由で運行する復路では、列車に揺られながら上質のバー空間で沿線のお酒やおつまみを愉しめる、運行する区間によって列車のテイストが変わる列車です。往路と復路で異なる車窓の風景と車内サービスを愉しめる、まさにエトセトラの名にふさわしい新しい観光列車といえます。
※編集部注:2021年9月より、復路の運行ルートも、往路同様に呉線経由に変更となっています。最新の運行情報は、JR西日本etSETOra公式ページをご確認ください。
鉄道コンシェルジュ ミスターKのとっておき情報
キロ47系気動車のエクステリア
2両編成のキロ47系気動車の外観は、瀬戸内の海の「青」、海岸線から見える波の「白」をイメージし、せとうちの穏やかな風景を感じさせるシックなデザインを採用しています。また、列車の先頭を飾るロゴマークは、人・街・食・伝統・風習などの様々な思いが、ひとつのレールで繋がり、また違う地域を訪れることで、さらに大きな繋がりを持つ。このような思いを「et SETO ra」の文字を繋げて表現しています。
オレンジが基調の1号車
広島・宮島口方の先頭1号車は、オレンジ系の座席モケット・カーテンを使用した座席定員20名のグリーン車指定席です。1人でも利用できる海側を向いたカウンター席が6席、2人掛け席が3組、4人用ボックス席が2組配置されています。また、車端にはシックなデザインの本格的なバーカウンターが設置されていますので、復路ではグラスを傾けながら車窓の風景を楽しめます。
グリーンが基調の2号車
尾道方の先頭2号車は、グリーン系の座席モケット・カーテンを使用した座席定員20名のグリーン車指定席です。1人でも利用できる海側を向いたカウンター席が2席、2人掛け席が5組、対面と海側を向いた座席を組み合わせた4人掛け席が2組配置されています。また、車端には車いす対応の大型トイレやスーツケースなどを置く荷物棚が設置されています。
往路の車内サービス
往路では、呉を代表する御菓子処である「蜜屋」の新店舗、「旬月神楽」が手作りした「瀬戸の小箱~和~」と、広島市東区福田でこだわりの洋菓子を製造しているカスターニャの「瀬戸の小箱~洋~」の2種類のスイーツ(乗車3日前までに事前予約が必要・税込2000円)が用意されています。宮島生まれ宮島育ちの「伊都岐珈琲」の珈琲または広島の「Tea Factory Gen」の丹精込めて作られた一番煎茶が付いています。
復路の車内サービス
復路では、日常を忘れ、広島の魅力に酔いしれることができる上質な「トレインバー」で、沿線の美味しいお酒やこだわりのおつまみを提供。ホテルグランヴィア広島のメインバー「メイフラワー」監修のetSETOraオリジナルカクテル「SETOUCHI BLOSSOM」などのカクテル類や、広島でつくられた地酒、地ビール、ウイスキー、ワインなど、酒どころ広島ならではの多種多様なお酒を愉しめます。
新しい観光列車の魅力
観光列車「etSETOra」の車両は、ローカル線の普通列車に使用されているキハ47系を改造したもので、側面の窓の大型化や船を連想させる丸い窓の採用など、魅力的なデザインになっています。車内は食事を楽しむことを前提とした大型テーブルが設置され、1車両の座席定員を20名として余裕ある空間づくりをしています。バーカウンターがあるのも特徴のひとつで、列車に揺られながらグラスを傾けたくなります。
列車情報
運転日 | 月・金・土・日曜・祝日に運転 |
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運転区間 | 山陽本線・呉線 広島駅~尾道駅間 |
運転時刻 |
【往路】広島駅 9:32発→尾道駅12:32着 【復路】尾道駅14:38発→広島駅17:22着※平日 【復路】尾道駅14:38発→広島駅17:35着※土休日 |
著者紹介
- ※写真/JR西日本、交通新聞クリエイト
- ※掲載されているデータは2020年11月現在のものです(2023年5月一部改訂)。
- ※運転日・運転区間等は変更となる場合があります。