2022.09.26旅行デスティネーションキャンペーンの歴史(2008年度~2015年度)
1978年、和歌山から始まったデスティネーションキャンペーン
1978(昭和53)年、日本国有鉄道時代に和歌山県と共同ではじまった「デスティネーションキャンペーン(DC)」。
北海道から九州までのJR旅客6社が、現地の自治体や観光会社、旅行会社などと協力し、地域の新たな観光素材をPRし誘客する大型キャンペーンです。
「Destination(デスティネーション)」とは旅の目的地や行き先のこと。
通常3カ月ごとに対象となる地域が移り、春夏秋冬を通して日本各地で続けられている国内最大級の観光キャンペーンです。
交通新聞社は『別冊 旅の手帖』を編集・発刊
この約40年にわたる「デスティネーションキャンペーン(DC)」の開催をきっかけに、日本各地では新たな観光列車が走り、鉄道旅の新たな魅力が発掘されてきました。
交通新聞社ではこの「デスティネーションキャンペーン(DC)」にあわせ、地域の旬な厳選観光スポットをまとめて紹介する『別冊 旅の手帖』を編集・発刊。
JRグループ関連会社の旅行専門出版社として、「デスティネーションキャンペーン(DC)」と鉄道旅の魅力をあますことなく伝えてきました。
2015年度のデスティネーションキャンペーン
【京都デスティネーションキャンペーン】京の冬の旅
開催期間:2016年1月1日(金)~3月21日(月)
1967年からスタートからした「京の冬の旅」は記念すべき第50回目。2016年は臨済禅の1150回の遠諱(おんき・遠く歳月を経過した後に行なわれる法会)にあたることにちなみ、禅宗寺院を中心とした貴重な文化財の数々が特別公開されました。
【北陸デスティネーションキャンペーン】日本の美は、北陸にあり。
開催期間:2015年10月1日(木)~12月31日(木)
この年の3月に長野~金沢駅間で北陸新幹線が開業した3県(富山・石川・福井)合同で初開催。新幹線のほかにもキャンペーンに合わせ、伝統工芸をイメージした七尾線観光列車「花嫁のれん」や自然豊かな車窓を楽しめる観光列車「ベル・モンターニュ・エ・メール~べるもんた~」が運行開始されました。
【大分デスティネーションキャンペーン】\いやします。ひやします。/おんせん県おおいた
開催期間:2015年7月1日(水)~9月30日(水)
大分県といえばやっぱり温泉! 2017年における源泉数は約4000、湧出量は約27万リットルと、ともに日本一の泉都。“浸かる・蒸す・掛ける・飲む・吸う・打たれる・パックする”ぜんぶできちゃう「おんせん県おおいた」。高原トレッキングや冷泉で夏を涼しく爽やかにする旅が提案されました。
【福島デスティネーションキャンペーン】福が満開、福のしま。
開催期間:2015年4月1日(水)~6月30日(火)
「花」「食」「温泉」「復興」を柱として、福島の魅力を満喫できる旅を提案。東日本大震災以降の支援や応援に対し「感謝」の心で迎える、春があふれ“元気”な福島へと誘うキャンペーンとなりました。
2014年度のデスティネーションキャンペーン
【京都デスティネーションキャンペーン】京の冬の旅
開催期間:2015年1月1日(木)~3月22日(水)
本阿弥光悦が京都の鷹峯(たかがみね)に芸術村を開いてから400年という節目に合わせ、“琳派”の匠ゆかりの寺院が特別公開のメインとなりました。「頂妙寺」や「建仁寺 霊源院」など「京の冬の旅」では初公開となった文化財もあり、知られざる京都に出合うキャンペーンとなりました。
【和歌山デスティネーションキャンペーン】和み、和らぐ。和歌山からはじまる旅。
開催期間:2014年9月14日(日)~12月13日(土)
2014年は高野山と熊野三山が「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されて10周年。これを機に開催された「和歌山デスティネーションキャンペーン」では、日本の旅の原点とされる「熊野詣」をはじめ、和歌山の手かずの自然や歴史へ旅人を誘いました。
【山形デスティネーションキャンペーン】山形日和。
開催期間:2014年6月14日(土)~9月13日(土)
「食」「温泉」「歴史・文化」「自然」「人情」を柱として、「山形の一日(朝・昼・夕・夜)」の魅力を満喫できるように、体験・滞在型の旅行が提案されました。またキャンペーンに合わせて新幹線初の、乗ること自体が目的となる「とれいゆ つばさ」の運行が開始されました。
【新潟デスティネーションキャンペーン】うまさ ぎっしり 新潟
開催期間:2014年4月1日(火)~6月30日(月)
4月はサクラやチューリップ、5月はバラにフジ、6月はアジサイ、ハナショウブなど花咲く新潟。「食」「花」「雪」「酒」「匠」をメインコンテンツに、様々な魅力あふれる新潟ならではの温泉、グルメ、列車旅、文化、人にふれあう旅が提案されました。
2013年度のデスティネーションキャンペーン
【京都デスティネーションキャンペーン】京の冬の旅
開催期間:2014年1月1日(水)~3月23日(日)
第48回「京の冬の旅」。大河ドラマ『軍師官兵衛』にちなみ、戦乱の世に活躍した武将ゆかりの地や、一流の茶人や絵師によって紡ぎだされた文化財の数々が公開されました。ほかにも嵐山の花灯路や北野天満宮の梅苑公開など、冬の京都でしか楽しむことのできない趣向を凝らしたさまざまなイベントも。
【秋田デスティネーションキャンペーン】あきたにしました。
開催期間:2013年10月1日(火)~12月31日(火)
きりたんぽ鍋や稲庭うどんなどの「食」、乳頭温泉郷をはじめとした「温泉」、四季折々に色鮮やかな「自然」をテーマに、各エリアの秀逸な素材を活かした旅が提案されました。また、キャンペーンに合わせ秋田県立美術館がオープン。見頃を迎えた紅葉とともに、旅人を迎えました。
【広島デスティネーションキャンペーン】瀬戸内ひろしま、宝しま
開催期間:2013年7月1日(月)~9月30日(月)
世界遺産にも登録されている宮島・厳島神社をはじめとした、夏の瀬戸内の島々や芸術、伝統など広島の魅力を発信。瀬戸内海の海岸線を縫うように走る呉線では、美しい車窓を楽しむことのできる観光列車「瀬戸内マリンビュー」の運行がされました。
【仙台・宮城デスティネーションキャンペーン】笑顔咲くたび 伊達な旅
開催期間:2013年4月1日(月)~6月30日(日)
観光の持つ力で東日本大震災からの復興に貢献するとともに「花、食、復興・鎮魂」をテーマに各エリアの特性を活かした旅の提案がされました。また県民参加型のおもてなしとして、「笑顔でおもてなし隊」を結成。花咲く春のイメージとともに仙台・宮城に訪れた人を笑顔いっぱいにしました。
2012年度のデスティネーションキャンペーン
【京都デスティネーションキャンペーン】京の冬の旅
開催期間:2013年1月1日(火)~3月20日(水)
47回目の「京の冬の旅」キャンペーン。大河ドラマ『八重の桜』の放映を記念して、主人公・新島八重ゆかりの寺など、優美で高雅な文化財を秘めた門跡寺院や尼門跡寺院を中心に、庭園、仏像、建築などが、特別公開文化財のリストに名を連ねました。
【山陰デスティネーションキャンペーン】ほっと一息 あなたの旅 山陰から
開催期間:2012年10月1日(月)~12月31日(月)
『古事記』編纂1300年を記念して、出雲大社を出発点としたの古代ロマンを感じる旅を提案。また、このキャンペーンにあわせて島根県では「神話博しまね」、日本を代表する漫画家を多数輩出している鳥取県では「国際まんが博」など、さまざまなイベントが開催されました。
【北海道デスティネーションキャンペーン】こころにくる旅。キュンと北海道
開催期間:2012年7月1日(日)~9月30日(日)
ここでしかできないもの、ここにしかないものなど「北海道にしかない新しい発見の旅」をテーマに開催されました。期間中限定で急行「北海道一周号」や函館・大沼・ニセコ・札幌を結ぶ特急「ヌプリ号」など6つの観光列車が運転され、キャンペーンを盛り上げました。
【岩手デスティネーションキャンペーン】イーハトーブいわて物語~そういう旅に私はしたい。
開催期間:2012年4月1日(日)~6月30日(土)
キャンペーン開催前年の2011年に世界文化遺産に登録された平泉をはじめ、宮沢賢治にとっての理想郷“イーハトーブ”のモチーフとなった自然や伝統芸能などの魅力をあますところなく紹介。自分仕立ての物語を綴る「いわてへの旅」へ誘いました。
2011年度のデスティネーションキャンペーン
【京都デスティネーションキャンペーン】京の冬の旅
開催期間:2012年1月1日(日)~3月20日(火)
46回目の「京の冬の旅」。大河ドラマ『平清盛』の放映記念として清盛ゆかりの地や、この年の干支「辰」にちなんだ「龍」に会える寺院など、選りすぐりの文化財が特別公開されました。また体験型素材を集めた「京のたしなみ」も新たに開催されました。
【熊本・宮崎・鹿児島デスティネーションキャンペーン】のんびり過ごす極情の旅
開催期間:2011年10月1日(土)~12月31日(土)
熊本・宮崎・鹿児島の3県の旅情や人情に触れる「のんびり過ごす極情の旅」をキャッチフレーズに開催されました。有明海沿いを走る三角(みすみ)線の観光列車「A列車で行こう」がデビューし、より便利で充実した旅が可能になりました。
【群馬デスティネーションキャンペーン】心にググっとぐんま わくわく 体験 新発見
開催期間:2011年7月1日(金)~9月30日(金)
草津や伊香保など数多くの温泉に加え、自然や歴史・食など、群馬の新しい魅力を体験できるメニューが用意されました。またキャンペーン開催に合わせ、赤城山や榛名山などの壮大な山々、美しい吾妻渓谷などを車窓に、ゆったりとした旅が楽しめる「リゾートやまどり」がデビュー。
【青森デスティネーションキャンペーン】行くたび、あたらしい。青森
開催期間:2011年4月23日(土)~7月22日(金)
東日本大震災からの復興を願い、「がんばろう日本!がんばろう東北!」」をサブテーマに「青森から、東北を元気にしたい」という思いで開催されました。世界自然遺産の白神山地を筆頭に八甲田山、奥入瀬渓流、十和田湖など名だたる大自然をメインに青森の魅力が発信されました。
2010年度のデスティネーションキャンペーン
【京都デスティネーションキャンペーン】京の冬の旅
開催期間:2011年1月1日(土)~3月21日(月)
大河ドラマ『江(ごう)~姫たちの戦国~』の放映を記念して「戦国・姫君と武将たち」をテーマに12寺院の非公開文化財が特別公開されました。なかでも徳川二代将軍・秀忠と江の娘、東福門院和子(まさこ)ゆかりの「光雲寺」は京の冬の旅では初公開。貴重な機会となりました。
【信州デスティネーションキャンペーン】未知を歩こう。信州
開催期間:2010年10月1日(金)~12月31日(金)
歩くほどに発見のある「未知なる道の宝庫『信州』」。地域を6つのエリアに分け、各地で育まれた特徴ある文化や歴史・自然などの魅力を発信。また、沿線に日本の「ふるさと」を思い起こさせる美しい風景(View)が広がることから名付けられた「リゾートビューふるさと」がデビューしました。
【奈良デスティネーションキャンペーン】はじまりの奈良、めぐる感動。
開催期間:2010年4月1日(木)~6月30日(水)
平城京への遷都(710年)から1300年にあたるこの年。平城宮跡では奈良時代の様子を再現し、当時の文化を体験できるイベントを開催。また、万葉集ゆかりの名所・旧跡が数多く残る桜井線沿線には「万葉まほろば線」の愛称がつけられ、「旅万葉」と題して万葉集をテーマにした旅が提案されました。
2009年度のデスティネーションキャンペーン
【新潟デスティネーションキャンペーン】うまさ ぎっしり 新潟
開催期間:2009年10月1日(木)~12月31日(水)
7回目の開催となったキャンペーン。コシヒカリに代表される「米」、八海山や極上吉乃川をはじめとした数多くの「酒」、日本有数の漁場でとれる「肴」といった全国的にも有名な新潟県と山形県庄内エリアの「食」をメインテーマに広く魅力が発信されました。
【横浜デスティネーションキャンペーン】ストーリーが、はじまる。ヨコハマ
開催期間:2009年6月1日(月)~8月31日(月)
横浜が開港から150周年を迎えたこの年。その歴史を「まち歩き」で体験できるようなイベントの開催など、横浜の新しい魅力の掘り起しが行なわれました。また、旧型客車を使用した「レトロ横濱号」などのイベント列車が数多く走り、鉄道の魅力ある旅が提案されました。
【兵庫デスティネーションキャンペーン】あなたに会いたい兵庫がいます。
開催期間:2009年4月1日(水)~6月30日(火)
デスティネーションキャンペーン初開催となった兵庫県。歴史的建造物から自然が作り出した勇壮な風景まで、世界に誇れる魅力を紹介。世界文化遺産・姫路城の特別公開や51コースが設定された「ひょうごの街歩き」など、100を超えるイベントが用意されました。
2008年度のデスティネーションキャンペーン
【京都デスティネーションキャンペーン】京の冬の旅
開催期間:2009年1月1日(木)~3月22日(日)
非公開文化財特別公開では、小野小町ゆかりの寺としても知られる「東福寺 退耕庵」や、85年ぶりの公開となった東福寺勝林寺の毘沙門天像など、見ごたえのある文化財がずらり。さらに法厳院ではキャンペーンにあわせて襖絵『風河燦燦 三三自在(ふうがさんさん さんさんじざい)』の公開が始まりました。
【仙台デスティネーションキャンペーン】美味(うま)し国 伊達な旅
開催期間:2008年10月1日(水)~12月31日(水)
宮城県内36市町村に、山形県・福島県・岩手県・秋田県の東北5県45市町村(賛助会員2市を含む)で県境を越えた観光による地域活性化を目指して開催されました。またキャンペーンに合わせ「リゾートみのり」の運行が開始され、旅人を仙台・宮城の「伊達な旅」へと誘いました。
【山口デスティネーションキャンペーン】はじめてなのに、なつかしい。
おいでませ山口へ
【山梨デスティネーションキャンペーン】週末は山梨にいます。
開催期間:2008年4月1日(火)~6月30日(月)
県内全域を舞台とした実体験型の宝探しゲーム「発見!山梨の宝」など、旅を一層楽しくする「スペシャルイベント」を数多く開催。また快速「SLやまなし」や「風っこ八ヶ岳高原号」をはじめとするイベント列車が運行されるなど、いやしの空間「山梨」での“リフレッシュ旅”が提案されました。