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2025.08.14旅行かわいい御守りにときめく縁結び旅 新潟白山神社で夏の新潟を楽しむ【むすび鉄】

むすび鉄 ~鉄道で巡る縁結び&縁切り神社

“良縁”というと恋愛のイメージが強いですが、仕事や人との縁、時間の縁なども立派なご縁。
鉄道に乗って、人と人、人と物との良いご縁を結ぶ「むすび鉄」の旅に出てみませんか?

元非常勤巫女で、神社アドバイザーとしても活躍するライター 井口エリさんがちょっとディープな“縁結び&縁切り”にまつわる神社をご紹介します。

縁結びの神様・菊理媛大神(くくりひめのおおかみ)を祀る新潟白山神社では、七夕風鈴まつりや住吉祭など、年間を通じて季節の行事やお祭りが楽しめます。また、境内の四季を彩る花々や季節ごとに趣向を凝らした授与品も見どころです。

心おどる出会いが待つ、縁結びの旅に出発!

まずは東京から新潟へ 上越新幹線でアクセスもラクラク


上越新幹線 「とき」に乗車!

東京駅から新潟駅へは、上越新幹線に乗車して約2時間で到着します。途中駅の越後湯沢のあたりでは、夏の陽射しを浴びた緑のゲレンデが車窓いっぱいに広がり、旅の気分が一気に高まります。

車窓の景色を眺めているうちに新潟駅に到着。今回の目的地である新潟白山神社へ行くには、公共交通機関では鉄道で白山駅まで行って徒歩か、新潟駅からバスを使うなど複数の手段があります。


青々としたゲレンデ


新潟駅で越後線に乗り換え

今回は越後線で白山駅まで行き、そこから徒歩で向かいます。越後線は新潟から柏崎までを結ぶ、どこか懐かしさが漂う、小さな無人駅も多いローカル線です。今回利用したのは新潟駅から白山駅までの2駅でしたが、実は間にある上所(かみところ)駅は、2025年3月15日に開業したばかりという新駅です。


上所駅

新駅開業は、JR東日本新潟支社管内の在来線では、2005年の越後線の内野西が丘駅開業以来の20年ぶりなのだそうです。 新駅、特別感があっていいですね……。上所駅から新潟白山神社へは川を渡って徒歩約18分と、歩けなくもない範囲です。

 

今回は、新潟白山神社の帰りに少し足を延ばして立ち寄ってみましたが、夏の新潟の暑さを甘く見ていた私は少し後悔することに。皆さんは、どうか無理のない旅程で、ゆとりのある時間を過ごしてくださいね。

歴史あるお社に、モダンな彩り 伝統を今に映す新潟白山神社の魅力


白山公園に隣接している

白山駅から徒歩15分ほどで新潟白山神社に到着しました。新潟白山神社は、東京の上野公園や大阪の住吉公園などとともに日本で最初に開設された公園のひとつ・白山公園に隣接した、四季折々の美しさに彩られた神社です。

私が訪れたのは七夕風鈴まつりの期間。境内には無数の風鈴が吊るされ、風に揺れるたびに涼やかな音色が響き渡り、夏の暑さを一瞬忘れるような心地になりました。


涼しげな音を奏でる風鈴


新潟白山神社の隋神門と風鈴

七夕風鈴まつりは、新潟白山神社の夏まつり(毎年7月12日〜18日)に合わせて行われる恒例行事です。夏の訪れを感じさせるこの風景は、思わず足を止めて眺めたくなる美しさ……!

期間中、境内にずらりと掛けられているのは、なんと1000個以上の風鈴。そのすべてを手がけているのは、弥彦に工房を構える「タクグラス」さん。よく目を凝らしてみると、ネギや新潟名産の十全ナス、クラゲなどユニークなモチーフも混ざっていて、眺めているだけでも楽しい時間が過ごせます。


御本殿

新潟白山神社でお祀りしているのは、縁結びの神様として知られる菊理媛大神。菊理媛大神は糸をくくるように「人々の願いを聞き入れてくださる」という意味を持つ、縁結びの神様として有名な神様です。

その由緒は『日本書紀』にも記されており、夫婦の神・伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)が口論した際、間に入って仲直りさせたと伝えられています。神社ではこの二柱も相殿に祀られており、男女の縁はもちろん、家族や仕事など、あらゆる“縁”を結んでくださる存在として、地元では「白山さま」の愛称で親しまれています。

菊理媛大神のご加護を、あなただけの「姫まもり」で

そんな御祭神のご加護をいただける「姫まもり」(初穂料:1000円)。ちりめん生地にひとつひとつ異なる柄があしらわれた姫まもりは、菊理媛大神の女性の守り神としてのご利益が込められています。さまざまな柄から自分だけのお気に入りを見つけてみてください。
さらに、透け感のあるオリジナルレース生地の姫まもり(初穂料:1500円)もあります。


姫まもり。“世界にひとつだけ”の特別な御守り


姫まもり(オリジナルレース)

左側は通年で授与しているもの、右側は夏の期間に授与しているものです。先が見通せる、透け感のあるレースの御守りがかわいすぎる……! 見た目も愛らしく、持っているだけで気分が上がるデザインが魅力です。

七夕限定の特別な御朱印など、四季折々の楽しみがいっぱい

季節ごとにデザインを替える授与品も新潟白山神社の魅力のひとつ。春夏秋冬、その時々の風景や行事に合わせた意匠がほどこされていて、訪れるたびに新しい楽しみがあり、何度でも足を運びたくなる、そんな遊び心あふれる神社です。


七夕風鈴まつり限定の御朱印(初穂料:1000円)

そのひとつが7月に授与される御朱印で、天の川を挟んで出会う彦星と織姫の姿が、切り絵と金と銀の箔で繊細に表現されています。風鈴や紫陽花、新潟の郷土玩具・鯛車など、夏の新潟白山神社を象徴するモチーフが随所にあしらわれており、一枚にこの季節の情景がぎゅっと詰まっています。

また、新潟白山神社境内には、間伐材を利用した竹の明かりやロストフラワーを利用した花手水など、“映える”スポットもたくさんあり、境内にも見どころが満載です。いつ行っても、何度行っても楽しい工夫がちりばめられているのです。


鯛車や竹の明かり


奇跡のハス

訪れたのは、ちょうど境内のハスが見頃を迎える時期。中でも印象的だったのが、「奇跡のハス」と呼ばれる特別なハスの存在です。これは、岩手県平泉町の世界遺産・中尊寺金色堂で発見された種を復元したもので、中尊寺境内にも白山神社があるご縁から、白山開山1300年を記念して贈られたものだそう。

春の桜、夏のハス、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季折々の風景が楽しめる新潟白山神社。
季節を感じに、ぜひ訪れてみてください。菊理媛大神が見守るこの場所で、ぴったりのご縁とつながることができるかもしれません。


風鈴の音色に包まれて……恋も癒やしも叶う場所

新潟白山神社は、縁結びの神様・菊理媛大神を祀る、女性に人気のパワースポット。夏の「七夕風鈴まつり」では、1000個以上の風鈴が境内に並び、涼やかな音色が心を癒やしてくれます。カラフルでかわいい「姫まもり」や季節限定の御朱印も魅力的で、思わず写真に収めたくなる美しさ。新潟駅からのアクセスも良く、ちょっとした旅気分で訪れるのにぴったりです。

季節を彩る花々のように、良縁を願うあなたにそっと寄り添ってくれる新潟白山神社にお参りしてみませんか。


新潟白山神社の夏を彩るハス


基本情報

名称 新潟白山神社
所在地 新潟県新潟市中央区一番堀通町1-1
問い合わせ先 025-228-2963
URL https://www.niigatahakusanjinja.or.jp/

著者紹介

井口エリ

神社や街歩きが好きなフリーライター。
旅先ではひたすら車窓の景色を見るタイプで、電車から見えるなかなか行けなそうな場所の神社に思いを馳せるのが好き。御朱印をきっかけに神社に興味を持ち、非常勤巫女も経験。中立的な立場からの「プロ参拝者」目線を活かして「神社アドバイザー」として御朱印や授与品の開発に従事している。

X:https://twitter.com/chip_potekko

  • 取材・撮影・文=井口エリ
  • 掲載されているデータは2025年8月現在のものです。変更となる場合がありますので、お出かけの際には事前にご確認ください。
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