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2020.08.06鉄道N700S―世界よ、これが日本(の新幹線)だ。シートからトイレまで車内を徹底解説(THE列車)

技術開発の粋を結集した次世代新幹線標準車両

N700S(Supreme)は、13年ぶりのフルモデルチェンジ車両として登場した、JR東海の次世代新幹線標準車両です。 “最高の”新幹線を追い求め、技術開発の粋を結集した「さらなる安全・安定輸送の実現」「革新的技術の採用」「快適性・利便性の向上」「標準車両の実現」「より一層の環境性能の向上」のすべてを最高レベルで提供する車両です。外観は伝統を継承しつつ進化を遂げた装い、車内は上質な質感と機能美の融合を図っており、快適な乗り心地を実現しています。

グリーン車は「ゆとりとプライベート感のある空間」、普通車は「機能的で快適な空間」をコンセプトにしたインテリアデザインで、快適性と利便性の向上を図った客室を提供。LED間接照明で大型の曲面天井パネルを照らすことにより、客室全体に暖かみのある光が均一に降り注ぎ、落ち着きのある雰囲気の中で過ごすことができます。

また、駅停車前に荷棚を照らす調光機能を設けることで、手荷物の置き忘れ防止をサポートするなど、細かい点までこだわった機能性の向上が図られています。

  • 新型コロナウイルス感染症の影響により、列車の運休や変更が発生することがあります。JR東海公式TwitterJRニュース等をご確認ください。

鉄道コンシェルジュ ミスターKのとっておき情報

エクステリアデザイン



N700S外観

東海道新幹線開業以来、一貫して用いてきた白地に青帯を踏襲した伝統を継承し、ブランド価値を体現。先頭部の青帯は「Supreme(最高の)」の「S」の形を表すデザインです。シンボルマークは金色基調の配色とし、先頭形状を彷彿とさせる優雅で伸びやかな「S」の曲線をエンブレムの中央に配置。安全性、安定性、快適性、環境性能その全てが最高レベルであることを表現しています。

グリーン車指定席(8・9・10号車)


N700S グリーン車

荷棚を感じさせない広がりのある空間と、包み込まれるような、落ち着きのある個別空間を両立したデザインを採用。腰掛は快適なリクライニングの角度・動作時間を追求し、深くゆったりとした感覚を実現し、格段に座り心地が向上。長時間座っていても疲れにくいものとなりました。なお、照射範囲を拡大(従来比+70%)した読書灯、大型化したフットレスト、スライド式背面テーブル、多目的フックなどが取り付けられています。

普通車指定席・自由席(1~7・11~16号車)


N700S 普通車

普通車は、これまでグリーン車のみだった背もたれと座面が連動するリクライニングシートの採用により、包み込まれるような感覚で座ることができ、今まで以上の心地良さを実現。従来よりも大型化したリクライニングレバーの採用で、より手にフィットした操作しやすいものとなりました。座席には背面テーブルや多目的フック、コンセントが取り付けられているほか、座席の水濡れを検知する新しいシート素材が採用されています。

多目的室・多機能トイレ(11号車)


N700S 多目的室

普通車指定席の11号車には、体調がすぐれない時などに使用できる多目的室や身障者用の大型トイレが設置されています。また、新たに開発された腰掛により、客室内の通路幅を最大限確保しつつ2台分の車椅子スペースが確保されました。より多くの車椅子利用の方が乗車できるようになり、新幹線の旅の楽しみが広がりました。

車内サービスの向上


N700S 大型ディスプレイ

ノートパソコンやスマートフォンなどの充電に使用できるモバイル用コンセントを全座席(1323席)に搭載しています。さらに全号車で無料Wi-Fiが使用可能となり、快適な車内通信環境が提供されるようになりました。また、現在地・目的地が一目でわかる列車案内装置に大型ディスプレイ(従来比+50%)を採用することで、より鮮明に情報が表示されるようになっています。

歴代の東海道新幹線車両に会える「リニア・鉄道館」


リニア・鉄道館

名古屋駅から名古屋臨海高速鉄道あおなみ線で24分の終点・金城ふ頭駅前にあるのが、歴代の東海道新幹線を中心に在来線から超電導リニアまで39両の実物車両を展示している「リニア・鉄道館」です。初代の0系や2階建て車両を連結した100系、270km/h運転を実現した300系、高レベルの快適性を実現した700系、C62形式蒸気機関車、超電導リニアMLX01-1など、日本の高速鉄道史を飾った車両を間近に見ることができます。


列車情報

運転日 通年
運転区間 東京駅~博多駅間
運転時刻 毎日の運用列車はJR東海公式ツイッターにて案内

JR東海公式ツイッター


著者紹介

ミスターK(結解喜幸)

1953年、東京都出身。出版社勤務を経て旅行写真作家に。鉄道や時刻表のたのしさを知り尽くした鉄道の達人。現在は地酒とつまみを追い求める「飲み鉄」にはまっている。

  • 写真/交通新聞クリエイト
  • 掲載されているデータは2020年8月現在のものです。
  • 運転日・運転区間等は変更となる場合があります。

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